「クルッペル様転写因子」という分子の経路を増減させることで、動物の寿命を伸ばせる可能性があるそうだ。米ケース・ウェスタン・リザーブ大学薬学部の研究チームは、線形動物(カエノラブディティス・エレガンス/Caenorhabditis elegans)のクルッペル様転写因子経路を編集して、その量を増やすことで、寿命を増減させられることを発見した。
哺乳類にも同じ効果が得られる可能性
この研究を率いたネルソン・シェイ(Nelson Hsieh)博士によると、線形動物、C. エレガンスは哺乳類と同じタンパク質ファミリーを持っており、哺乳類の加齢においても同じ効果が得られる可能性が期待できるという。研究チームが発見したのは、クルッペル様転写因子を多く持つC. エレガンスは寿命が長く、健康であるということだ。また同じ結果がマウスからも得られている。ここからクルッペル様転写因子タンパク質の機能は、自食作用を制御することではないかと推測された。自食作用とは、加齢とともに蓄積してしまう分子副産物を清掃する細胞の機能のことだ。細胞の加齢が進むとこの作業の効率が下がり、やがて細胞の生存が脅かされるようになる。そこでクルッペル様転写因子を増やすことができれば、細胞が自食作用をそれまでより長く維持できるようになると考えられるのだ。またクルッペル様転写因子の量を維持することで加齢にともなう血管機能の低下を防げることも観察された。血管機能の低下は高血圧、心疾患、痴呆といった加齢に関連する症状に大きく寄与することが知られている。今回の発見は加齢によって起きている現象を明かしたものだ。今後、加齢の進行を遅らせる技術の開発の基礎になるだろうとのことだ。
http://karapaia.com/archives/52248083.html
<コメント>
不老長寿もすぐそこまで来ています。
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