数年前から長いブームとなっているココナッツオイル。ダイエットにいい、日焼け止めになる、アルツハイマーに効果がある…などさまざまな効果効能が謳われている優秀オイルですが、実は出回っているもの中には植物油を水素化してココナッツの香りをつけただけの、安い人工「ココナッツオイル『風』」オイルも。
本当にココナッツオイルの恩恵を受けたいのであれば、無精製かつ無添加、非加熱抽出で良い成分が壊れていない「ヴァージンココナッツオイル」にこだわってチョイスする必要があります。
【素朴な疑問】ラードと同じ飽和脂肪酸なのに太らないのはなぜ?
ココナッツオイルは、エネルギー源として活用される飽和脂肪酸のひとつ「中鎖脂肪酸」に分類されます。中鎖脂肪酸は消化吸収能力に優れていて、肝臓で体に負担をかけず速やかに消化されるため、体内に残りにくいという特徴があります。
対するラードや牛脂、オリーブオイルなど大半の食用油は飽和脂肪酸の中でも「長鎖脂肪酸」に分類され、代謝が悪い場合などは体内に蓄積しやすいため摂取量には注意が必要です。
同じ飽和脂肪酸でも、その性質は大きく異なります。
ヴァージンココナッツオイルの効果・効能
それではヴァージンココナッツオイルの持つ、嬉しい効果や効能を見ていきましょう。代表的なダイエットや美容効果以外にも、病気の予防や体質の改善まで多岐に渡ります。
効果と効能@ ダイエットに効果的
ココナッツオイルはすぐにエネルギーになって、太りにくい中鎖脂肪酸。ですがダイエットに効果がある秘密はそれだけではありません。それは「ケトン体」。
ケトン体は、ブドウ糖と共に人間が動くためのエネルギー源です。ブドウ糖は炭水化物などの糖質を摂取することで生まれますが、ブドウ糖ばかりがエネルギーに使われると脂肪が分解されずにたまりがちに。ブドウ糖は優先的にエネルギー源として使われるため、余った脂肪のせいで太りやすくなります。
ケトン体は、体に蓄積している体脂肪を肝臓で分解して作られ、エネルギーにすることができます。ケトン体を合成するには中鎖脂肪酸が必要で、ココナッツオイルを摂ることで血中のケトン濃度が上昇することでエネルギー源がブドウ糖からケトン体にシフトし、体内の脂肪がどんどん燃えていくことに。
この仕組みから考えると、炭水化物をいつも通り摂り続けていては、ココナッツオイルを摂ってもエネルギー源としてはブドウ糖が優先されます。そのため、ココナッツオイルを取り入れるだけではなく、食事の内容を振り返り、より効果的にしていく必要があります。
《ヴァージンココナッツオイルダイエットの方法》
『1日大さじ2杯を目安に、食事や飲み物に混ぜて摂取する。』
たったこれだけです。最初は少なめからスタートして徐々に量を増やしていってもOK。ココナッツオイルを直接飲んでも問題はありませんが、慣れないうちは飲みにくくお腹を壊してしまう可能性もあるので、何かと混ぜて摂取するようにしましょう。コーヒーに入れたりドレッシングに入れたり、バターの代わりに料理に使っても。
さらなる効果を高める場合は、炭水化物を抜く方法もあります。するとエネルギー源がケトン体にしっかり変わることでよりダイエットに効果的と言えますね。
効果と効能A 便秘にきく
多くの人が便秘に対する効果を実感しています。これは主にココナッツオイルに含まれる以下のような成分とはたらきによるもの。
・中佐脂肪酸
腸のぜん動運動を促しお通じをよくする。
・ラウリン酸
腸内の免疫力を高め腸内環境を整える。デトックス作用も。
私たちが日々口にしている食品添加物は、腸の絨毛(じゅうもう)というヒダにへばり付きます。するとデトックス作用が妨げられて便がたまりやすくなり、腸内環境は悪化していくというわけ。この食品添加物をココナッツオイルのパワーで除去することで、腸の働きが正常になっていきます。
効果と効能B 冷え性の改善
ココナッツオイルはビタミンEが豊富。毛細血管の血液の流れの改善効果があるため、血流が良くなり代謝がアップし、体の芯からポカポカ温まります。冷え性の改善が期待できますね。温かい飲み物に入れて摂るのがオススメ。
効果と効能C うがいで歯周病や口内トラブルを予防
ココナッツオイルは食べる・飲む以外にも使い方が。そのひとつが「うがい」です。食用油を使ったうがいは「オイルプリング」と言われ、歯のホワイトニングや歯周病などの口内トラブル予防の効果があります。
歯磨き粉の研磨剤を使った汚れ落としではなく、オイルの中に汚れを溶かしていくことで汚れを洗い流し、口臭を減らす効果も。またココナッツオイルの強い殺菌効果で歯周病予防になります。
《ココナッツオイルプリングの方法》
@ スプーン1杯のココナッツオイルを口に含む。口内に細菌の多い朝が効果的。
A 15分程度オイルを飲み込まないようクチュクチュする。
B ココナッツオイルを吐き出す。冷えると固まってしまうので、排水溝などのつまりに注意してビニール袋などに入れ捨てる。
効果と効能D やけどや擦り傷のケア
殺菌作用・抗炎症作用があるので、軽いやけどや擦り傷などのケアにも役立ちます。ガーゼをココナッツオイルに浸し患部に当て、様子を見ながらガーゼを交換しつつ傷を覆い続けると「キレイに治った」との声も。
効果と効能E ニキビやアトピー性皮膚炎に効果的
抗炎症作用は、赤ニキビにも効果的。ラウリン酸には免疫を上げる効果もあるので、アトピー性皮膚炎の症状の緩和につながります。また皮膚に塗っていると、増えすぎるとアトピーを悪化させる「黄色ブドウ球菌」を減らすことができるのも、優れている点です。
効果と効能F 糖尿病の予防
血糖値を下げるホルモンである「インスリン」の分泌の減少や、働きが弱まり糖が細胞に取り込めなくなる「インスリンの抵抗性」が原因で発症するのが糖尿病。インスリン抵抗性には内臓脂肪や皮下脂肪、つまり肥満が関係していますが、ココナッツオイルの主成分である中鎖脂肪酸にはインスリン抵抗性を改善する効果が。
そのため糖尿病の予防につながると言えます。
効果と効能G 免疫力を高める
健やかで美しいカラダをキープするために注目したいのが免疫力。ストレスや生活の乱れなどで低下しがちな免疫力をアップしてくれるのが、ココナッツオイルに含まれるラウリン酸。母乳にも含まれている免疫を高める成分です。
また、免疫には腸環境が深く関わっていると言われているので、整腸作用のあるココナッツオイルはぴったりなのですね。
効果と効能H シワや美白など美肌効果
ココナッツオイルに興味のある女性なら、その美白効果も気になるところでしょう。ココナッツオイルにはビタミンEの一種である「トコトリエノール」が多く含まれています。強力な抗酸化作用を持っていて、シワやシミなどの改善効果、毛穴ケアなど美肌効果が期待できるもの。
また吸収されると皮膚に行き渡るため、紫外線による酸化から肌を守るとも言われていますが、SPF値は4〜10程度。ココナッツオイルを肌に塗れば日焼け止め代わりになる、というのは少々言い過ぎのようです。
効果と効能I 甲状腺機能低下の改善
甲状腺は甲状腺ホルモンを分泌し、細胞の代謝を活発にさせる働きを持っていますが、不飽和脂肪酸の摂取などで甲状腺ホルモンの分泌量に異常が起きると疲労感、冷え、肌荒れや生理不順といった症状が現れます。
ココナッツオイルは甲状腺ホルモンの分泌量が適切になるよう調整してくれる優れもの。
効果と効能J 代謝機能アップ
代謝に深く関わる甲状腺機能を助けるということは、ひいては代謝機能の向上につながります。またココナッツオイルはもともと体に蓄積されず代謝が良く、さらに小腸の働きを活発にするので基礎代謝を上げることができます。
何もしていないときでも使われるエネルギーである基礎代謝を上げることは、ダイエットにもつながります。
効果と効能K コレステロール値を改善
大半が中鎖脂肪酸で構成されているココナッツオイルのコレステロール値は、なんとゼロ。なのでコレステロール値を上げる心配はありませんが、それだけでなく善玉(HDL)コレステロールを増やして悪玉(LDL)コレステロールを減らす働きが。なんと優等生なオイルなのでしょう!
効果と効能L 活性酸素を除去する効果
老化の原因として悪者扱いの活性酸素。ですが本来は私たちの体を細菌やウイルスから守ってくれる役割を持っています。ただ増えすぎてしまうと健康な細胞にまでその刃を向けるため、抗酸化作用のある物質でケアをすることが老化防止につながります。
ケトン体のもつ「β–ヒドロキシ酪酸」は、抗酸化作用のある「抗酸化酵素」の働きを強力にサポートするため、活性酸素の除去に役立ちます。
効果と効能M 認知症とアルツハイマーの予防や改善
アルツハイマーは、脳の重要な栄養源であるブドウ糖が吸収されにくくなります。その脳細胞にブドウ糖の代わりとなるケトン体で補うことで脳細胞の破壊を食い止め、アルツハイマーの症状の改善や予防に役立つと期待されています。
効果と効能N ヘアケア効果
ラウリン酸とビタミンのパワーで美肌に効果があるということは、頭皮の健康状態を良くするにも効果的ということ。粒子が細かく浸透性の高いココナッツオイルは、乾燥やフケ防止、頭皮環境を改善することで抜け毛や薄毛防止にも役立ちます。
ココナッツオイルの危険な副作用
このようにいいことだらけのココナッツオイルですが、気をつけなければならないこんな副作用が起きることも。
・頭痛
・吐き気
・めまい
・食欲不振
・アレルギー(かゆみ、腫れなど)
ココナッツアレルギーによって、下痢や湿疹が現れることもあります。肌に塗る場合はパッチテストをしてから使うようにし、アトピー性皮膚炎の人や肌に異常がある時の使用は控えた方がベター。
また、ケトン体が作られることで「ケトアシドーシス」という状態を引き起こし、腹痛・嘔吐のほか多尿などの症状が現れることも。特に糖尿病の人は要注意です。
そしてココナッツオイル「風」を使っている場合も添加物や化学物質の影響でトラブルが起きることがあるので、もう一度自宅のココナッツオイルの成分をチェックしてみて。
ココナッツオイルの正しい食べ方
いくらカラダにいいものでも、正しく摂らなければ逆効果。またおいしくないと続けるのは難しいので、このオススメレシピを参考にしてみてくださいね。
■一日の摂取量は大さじ2杯程度(30ml)目安
過ぎたるは及ばざるが如し。1日の摂取量目安は大さじ2杯程度ですから、取りすぎには注意しましょう。確かに太りにくいオイルですが、100gで921kcalとカロリーは高め。腹痛などの症状が起きることもありますから、摂取量に気を配りながら取り入れてくださいね。
■ヴァージンココナッツオイルのおいしいレシピ
1. シリアルバー
《材料》
@ ココナッツオイル 100g
A コーンフレーク 80g
B ドライフルーツ 80g
《作り方》
@ ドライフルーツを細かく刻む。
A コーンフレークを粗めに砕く。
B レンジで溶かしたココナッツオイルとコーンフレーク・ドライフルーツを混ぜてラップを敷いた型に入れる。
C ラップを上にかけて全体を抑え、固まったらカットする。固まりにくいようならココナッツオイルを増やしてもOK。
2、りんごのココナッツオイル焼き
《材料》
@ りんご 1個
A ココナッツオイル 大さじ1
B はちみつ お好みで
C シナモン お好みで
《作り方》
@ りんごをよく洗い、16等分にする。
A 熱したフライパンにココナッツオイルを入れる。
B オイルが溶けたらりんごを入れる。
C りんごに焦げ目がついたら裏返して2分半焼く。蒸し焼きにしても。
D りんごをお皿に取り、はちみつとシナモンをかけて完成。
3、ココナッツオイルのマヨネーズ
《材料》
@ ココナッツオイル 大さじ5
A 卵黄 2個分
B 酢 大さじ1
C 塩 小さじ1/2
D 黒コショウ 適量
《作り方》
@ ボウルにココナッツオイル以外の材料を入れ混ぜる。
A ココナッツオイルを少しずつ入れ混ぜ、もったりするまで泡立て器で混ぜて完成。
冷蔵するとオイルが固まるので、食べる前に室温に戻してから食卓に。
賢いココナッツオイルの選び方
何度もいいますが、効果的にココナッツオイルを取り入れるには、オイルの選び方がポイント。最近はドラッグストアやスーパーなどでも取り扱いが増えてきましたが、近くに販売店がない場合や種類が少ないようならネット通販がオススメです。
以下のような点に注意して選びましょう。
1.水素添加で融点を高くして香料を加えただけの「ココナッツ風オイル」ではないか?
2.温精製や漂白工程などで大切な成分が壊されていない「ヴァージンココナッツオイル」か?
3.「レギュラー」「RBD(漂白脱臭精製済み)」と書かれているものはNG。
4.中鎖脂肪酸含有率が60%前後以上を目安に。
おすすめヴァージンココナッツオイル
■ココウェル エクストラヴァージンココナッツオイル
海外セレブからの人気も高い高品質。メディアでも紹介され定番に。中鎖脂肪酸含有率65.5%。
■ブラウンシュガーファースト 有機エクストラヴァージンココナッツオイル
高品質なのにコスパの良さが人気。中鎖脂肪酸59.6%。
■セシル オーガニックエクストラヴァージンココナッツオイル
中鎖脂肪酸62.4%。決して安くはないが、無香料で使いやすい。
■レインフォレスト ハーブ 有機JASオーガニックヴァージンココナッツオイル
ライトな香りとたっぷり使えるサイズが人気。中鎖脂肪酸65%。
高品質のオイルで美と健康を手に入れる
流行のココナッツオイルにはダイエットだけでなく、さまざまな効果効能があります。ですがそれは、副作用も知った上で良質のオイルを正しく使えてこそ。選び方や使い方に注意して自分にあった取り入れ方をしていきましょう!
http://www.excite.co.jp/News/woman_clm/20171028/Bibeaute_210292.html
<コメント>
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価格:3,000円 |
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