昨日は「ヒラタケが採れるかもしれない」と思って写真まで掲載したが、残念ながら先人が収穫したらしく、「私のヒラタケ」にはならなかった。あー残念。去年収穫したヒラタケを着々と食い進めているにもかかわらずまだまだたくさん残っている。まだ半分まで到達していない。であるにもかかわらず、残念だ・・・という思いが強い。私の強欲じじいぶりも如実にわかろう。
まあ、目をつけたきのこを先に持っていかれてしまうことはよくある。私は基本的に、腹にたまるレベルまで成長させてから収穫しないと気が済まないタイプなのだ。だから、成長を促す間に誰かが持って行ってしまうことも、ある程度仕方がないと割り切っている。
ただ、きのこハンターの中にはかなり荒っぽく、すなわち「木にダメージを与えるような方法」で収穫していく人がけっこう多い。同じきのこハンターとして、そういうのはちょっと考え直してほしいなぁ・・・それと、足跡を残していくハンターね。足跡を残して木にダメージを残すということは、暗に「ここにきのこが発生したんですよ!」と宣言しているようなもんである。それもちょっと勘弁。
でも昨日持って行った人物は、おそらく相当きのこの世界に通じている人物だったと思う。そうでなければおそらく本業が外科医でありながら、泥棒を副業としている人物だろう。素晴らしいキレ味で見事に、ホダ木へのダメージを一切残さず、足跡も気配もまったく残さず、ターゲットだけを持ち去っていた。素晴らしいと思う。
ということで、今日は別の場所でヒラタケをとってこようともくろみ、実際収穫してきた。今春初収穫だ。だいたいこういうもくろみは高い確率ではずれる。去年なんて、この条件は相当タマゴタケが発生しているだろうと思った日に、大きな袋を携えて山に行ったが、結局収穫したのが、大袋の中にミョウガ1つだけということもあった。まあそういうアンバランスも悪くはないんだけどね。
ところが今日は、もくろみ通りにヒラタケを収穫することができた。ただし・・・少々いわくありげなヒラタケなのだ。
目をつけていたヒラタケ(泥棒外科医が持ってったの)は、普段からよく歩く廃道の「1本目のホダ木」と呼んでいた木に発生したもの。今日行ったのは「気持ちわりい道」のヒラタケ。ここ、いっつもヒラタケが出ているのだ。まずはご覧いただこう。
いたずらにヒラタケ画像を投稿した。この感じはけっこう久しぶりだと思う。イメージ的には久しぶりかもしれないが、もしかしたら「はじめて出会うヒラタケ」かもしれない。どういうことか、わかりますか?わかりませんよね。ちょっと説明しよう。
以前も書いたが、ヒラタケってやつはものすごく水分を吸い込むきのこなんだそうだ。実際、大量に収穫し、急坂を汗だくになって運んできたヒラタケを天日に干すと、何かのカスか、どんなに好意的に捉えても何かのクズという程度にしか見えない。要は、水分が飛ぶとそのくらいみすぼらしい姿へと変貌を遂げるのがヒラタケなのだ。
ここは「いつでもヒラタケが生えている場所」である。秋の間、そんな話をしたと思う。しかし春になってこの場所に行ってみると、ヒラタケはほとんど生えていなかった。でもそれはあくまでも、ざっと歩きながらテキトーに見た感想であって、つぶさに観察したわけではない。もしかしたら、木の裏側のほうに「ヒラタケのカスおよびクズ」が付着していた可能性は小さくないのだ。
乾燥わかめのように水をかければもとに戻るのだから、それならそれでいいじゃないか・・・おそらくそう思うだろう。確かに、家にある乾燥ヒラタケも、半日も水に漬けておくことで、元通りにこそならないが、ふつうのきのことして十分風味を楽しめるレベルにまで回復を遂げることを、私はよく知っている。ちなみに漬けた水は「だし汁」としての活用価値がすこぶる高い。
ところが・・・
木に生えたままのヒラタケが一度カスやクズに成り下がり、そこから復活を遂げても、ヒラタケ本来の旨味は復活しないという話を聞いたことがあるのだ。実はこのことが今回大きな問題となるかもしれないテーマ。
旨味だけではない。食感が最悪なのだそうだ。そういう「復活ヒラタケ」は。これは割とマジメに書かれた文献だったか、私と同じような趣味ブログだったか、あるいはその両者だったか覚えていないが、何回か見たことがある内容。
ここのヒラタケはかなりデカく、人間の大人の顔くらいは平気であるサイズ感なのだが、これが全部食えないヒラタケだったりしたら、けっこうショックだなぁ・・・これを今夜「実食」である。けっこうドキドキする。
まあ、毒を持っちゃうことはないということだから、そこについては安全なんだけどね。
【このカテゴリーの最新記事】