今日は雨模様。この調子では山に行けそうもないので、昨日の山の様子を書き留めておこうか。ほんとうは夕べ書こうと思っていたのだが、睡魔に勝てず力尽き、断念した。これまでも書こう書こうと思いながら睡魔やらなにやらに負け続けてきたので、今回はこのタイミングで絶対に書く。
↑この秋6発目くらいとなる1本目の折れた木に発生したヒラタケ。ヒラタケうどんで食いました。
↓でもまだあらたなヒラタケが発生した・・・さすがにもうこれで終わりだろう
1本のホダでだいたい2回くらいヒラタケは発生するが、条件次第では3回発生することもある。でも6回とか7回はちょっとありえない。ソノ木で6回も7回も発生してるじゃねえかよと思うかもしれないが、そこには実に巧妙なトリックが仕掛けられていたのだ!・・・なーんちゃって。
実はこの木、この前台風が来るまではなんのヘンテツもないただの木だったのだが、去年までは手が届かない木の枝の部分まで、著しく色が悪い柿のようにヒラタケが発生していたのである。それが台風によって粉々に・・・というほどでもないが、人間の骨にたとえるなら複合骨折と粉砕骨折がいっぺんに起こったような折れ方をしたため、供養の意味も込めて私が木の幹や枝を拾い集めてひとところにまとめておいたのだ。
その折れたほうの幹や枝から、昨年同様ヒラタケが発生したので、6回も7回も発生しているように感じられるのだ。実際1本の木だったころも、枝と幹の上部の発生が早くて、手が届く部分は遅かった。その順番が逆転しただけのことであり、発生回数が増えたということはほぼない。
いい加減ヒラタケ以外のきのこもそろそろ手に入れたいなーと思って山の景色を見ると、今年はここ数年より早く紅葉が進んでいるようである。ちなみにこのあたりの紅葉は美しくもなんともなく、ただただきったねえ色合いの枯れ葉である。
この時期になると、まだちょっと早いかなーと思いつつも、味ではヒラタケやブナハリタケを大きく上回るシモフリシメジへの期待が高まる。正直数には期待できないが、腐ってもシメジである。少しでも味わっておきたいではないか。特に今年はハタケシメジの収穫量が激減したから。
そんなことを思いながら、例年少量だけ顔を見せてくれるシモフリシメジの場所を探した。シモフリシメジは分厚い枯れ葉の層状の地べたに発生することが多く、歩いているだけではまず見つからないきのこ。ちゃんと枯れ葉を搔き分けて発見する必要があるのだ。
ということで、分厚い枯れ葉ゾーンの前でしゃがみこんで枯れ葉をどかそうとしたところ・・・きのこを見つけた。コイツだ。
↑比較的大柄なきのこ
↓見た目のとおり、人工的な色合い。美しいが、これを食う思うとけっこう不気味な色合いかも
私は実物を見たことがなかったので少し驚いたが、正体はすぐにわかった。実際数本食べてみて、味も確認している。もちろん体調に変化はない。ということで、予想。
◎ ムラサキシメジ
○ ウスムラサキシメジ
▲ ウラムラサキシメジ
△ ムラサキフウセンタケ
△ シモフリシメジ
△ ホンシメジ
△ ムラサキヤマドリ
前回ヒラタケの煮つけをつくったのがバレて、調味料のつかい方(特に酒の量)についてきつく叱られたばかりだったので、今回は専門家に煮つけてもらって食った。なんつうか、食感がワイルドなヒラタケにくらべると著しく上品。ヒラタケは、良い意味での生臭みが強いが、こちらは「いかにも」という感じのシメジの香りと強いとろみ。
ただ、土くさいというか、このへんもいかにもワイルドマッシュルームだなぁと感じさせた。土臭さがニガテな人はヒラタケのほうがいいし、ワイルドマッシュルーム特有の生臭みがニガテな人は、こっちのムラサキのほうが合うんじゃないかな。いや、なかなかおいしいですよこのきのこ。てことで、まず間違いなく「◎ムラサキシメジ」が正解だろう。
味の比較でいうなら、ヒラタケ≦タマゴタケ・ブナハリタケ≦ムラサキシメジ<<<ハタケシメジ<<シモフリシメジ(個人の感想です)という感じかな。まあヒラタケはうまいんだけど、正直少々食い飽きた。
ウスムラサキシメジは、毒、もしくは食毒不明、あるいは食不適など、いろいろな言われ方をするが、「食えます」と書かれている文献は皆無。見た目はムラサキシメジに酷似するから、ムラサキシメジの収穫には注意を要する。ではどう見分けるか・・・ウスムラサキシメジは切り口から刺激臭が漂う。くせえ!と思ったアナタが手にした紫色のきのこは、きっとウスムラサキシメジですよ。
ウラムラサキシメジは、外側はなんだかよくわからんきのこの体をなすが、ウラ、つまりヒダ部分だけは上の画像のようにムラサキなんだとか。こちらもかなりおいしいきのこだということで、見つけたら食ってみたい気がするものの、よーく考えてみるとムラサキシメジ以上に不気味な色合いのきのこでもある。
ムラサキフウセンタケは・・・これから勉強しまーす!
シモフリシメジは今後に期待。そしてホンシメジ・・・おそらくマツタケ以上にレアであり、高価でもあるはずだが、実は私、このホンシメジを目撃している可能性があるのだ。ただその当時は、まだきのこなんてほとんど興味もなく、どうせスーパーで売っているシメジと同程度の価値しかないものと思い込んでいたため、かなり大型のシメジ型きのこを足蹴にしていたことがあった。
今にして思えば、シモフリシメジとはサイズも色の感じも明らかに異なるし、やっぱりあれはホンシメジだったんじゃねえかなーという気がする。味の比較の想像では、シモフリシメジの右側に<<<<<<<ホンシメジという感じで位置するんだと思う。無知はコワイですね・・・
てことで、今年は「ホンシメジとったどーーー!!!」のご報告ができるよう、山歩きをします。
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