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2022年04月23日

【正直不動産】1人で買えない物件をパートナーの収入をあてにして買うと人生終わるかも・・・

毎週火曜日の夜、NHKで放映中のドラマ「正直不動産」

不動産業界のあるあるが満載なので、これから不動産を購入する方には
是非ご覧頂きたいおすすめのドラマです!

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感想(0件)



不動産屋さんは水曜休みが多いので、それを意識して火曜日の夜に
放映しているのかもしれませんね。

さて、前回の放送では、夫婦が共有名義で購入した億ションを、離婚が原因で
売却することになり、その物件をこれから結婚するカップルのお話でした。

ドラマでは、主人公がこれから結婚するカップルに
「将来離婚するかもしれない、そんな時どう対処するのかまで、二人でしっかり
話合った上で購入して欲しい」と言っていました。

そうなんです。
離婚したからと言って、2人で購入した不動産や住宅ローンの返済を、離婚したからと
そう簡単に切り離せるのか?ってことです。

そのリスクについて、元不動産営業マンで、現在は住宅ローン会社勤務の筆者が、
よくあるケースをあげて、わかりやすく解説します。

■そもそも、家を二人で買うメリットって何?

「二人で家を買う」という意味は、細かく言うと2つあります。

@二人の名義で購入する(所有権)
A二人でローンを組む(抵当権)


@は、不動産を共有するということです。
実は、共有するメリットとしては、「住宅ローン控除」を受けられることくらいだと思います。

住宅ローン控除は、住宅ローンの残債に応じて、自分の払っている税金の一部が還付される
制度ですが、一定の要件を満たす必要がありますので誰もが必ず受けられるわけではありません。

不動産は登記することで公信力を持たせますので、一度、共有で登記してしまうと、
持分を変更したり、単独名義に変更する際に、登記費用の他に贈与税などが発生する
場合もありますので、共有する必要がなければしない方が良いでしょう。


Aは、二人の収入で審査し住宅ローンを借りるということです。
つまり、それぞれがお金を借りて、2人の収入で借りられるだけ借りるということです。

なぜ、二人の収入を足す必要があるのかというと、一人の収入では希望の借入金額が借りられないから
という理由が大半です。

一人の収入で借りられないローンを組むというのは、どちらかが欠けると、返済できなくなる
可能性が高いということです。

今後、収入の大幅な上昇が見込めず、不安定な社会情勢の中で、
特に若いカップルであれば、これから転職、出産や子育て等で、生活や家計が変化する
可能性も高く、最長35年先まで今と同じ収入が得られる前提で、パートナーの収入まで
あてにして返済の計画するのは無謀
です。

ましてや離婚となると、すぐにでもパートナーと縁を切りたいのに、片付けるまでには時間もかかり、
最悪の場合、ローンの返済だけが残り、今後の人生の足枷になる可能性も十分あります。

■離婚したから払わなくていいは大間違い!

一般的に離婚の場合、以下の2つのケースが見られます。

@どちらかがその家に残り、もう一方が出ていく
A家を売って清算する


まず@ですが、離婚して家を出て行ったからと言って、住んでいる人が払えば済む、というほど
簡単には行きません。
あくまで二人でローンを組むと、どちらも債務者だからです。

ペアローンであれば、自分の債務分を、連帯債務であれば全額を完済するまで
債務から逃れることはできません。

自分はそこに住んでいなくても、元パートナーが返済を滞れば容赦なく督促の連絡が来ます。

もし、次のパートナーと新生活をスタートさせたくても、ローンが終わるまでは
元パートナーとも物件とも縁が切れないというわけです。

では、Aの家を売ってしまえばいいのでは?という考えもあります。
きれいさっぱり縁を切るのであれば、私も売却の方がベターだと思います。

売却の問題は、ローンの残債より高く、売却できるかです。
もし下回る場合は、住宅ローンが完済できないため、取引が成立しなくなります。
そのため、その不足分は自己資金で捻出する必要があります。

また売却には、共有者全員の合意が必要になります。
契約時や引渡し時も原則、売主として立ち会う必要があり、取引が終了するまで
嫌でも元パートナーと連絡を取り合うことになります。

■まとめ

夫婦に説明する女性.jpg
不動産は他の剤と異なり、持ち運びできず、高額な財なので、売却する際は、
財産を失う側の売主の本人確認は、買う時と比べ、面倒な手続きになります。

また、いざという時に売りたくても売れないという事態を招かないためにも、
購入時に諸費用+物件価格の5〜10%程度の自己資金を入れるような資金計算に
しておくべきと思います。

いずれにせよ、不動産の購入や住宅ローンを借りることには、リスクもあることを十分理解し、
パートナーがいる場合は、万一の際にどう対処するのかまでよく話し合ってから進めて頂ければ幸いです。
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