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2022年04月17日

【不動産屋は絶対言わない!】売却を成功に導くために知っておきたい3つの本音

これから家を売ろうとしたら、
少しでも“早く”、少しでも“高く”売りたい!と誰もが考えるでしょう。

しかしながら・・・

・不動産屋に安くたたかれたくない
・どの会社の査定価格を信じればよいかわからない
・専任媒介か一般媒介か?

など不動産の売却については、自分ができることが少ないため、不動産業者の言いなりになりがちです。

売物件.jpg

こうした不動産売却時のお悩みについて、
大手不動産仲介会社で300件以上の取引実績を持つ筆者が、不動産業界の裏事情を交え、
不動産会社からは絶対言えない、売却を成功させるために知っておきたい3つのポイントについて
本音で教えます。

1.私も騙された!不動産屋に査定を依頼する前に、自分の家がいくらで売れるか?たった1日で調べる方法

これは、私が大手不動産会社に在籍していた時に実際に騙された話です。
ある日、60代位の品の良い男性が一人でご来店されました。

この地域で30坪前後の土地をお探しとのこと。
土地の情報は、ほとんどないエリアだったので、土地から新築建売まで市内の売り物件を
片っ端から案内しました。

しかし、どの物件を見てもあまり気に入った様子もありません。
2時間ほどかけて、予定していた物件をすべて見終わり、お客様と一緒に事務所に戻りました。

「〇〇様、今日ご覧になって頂いて、いかがだったでしょうか?」
「大変申し訳ない。実は・・・」

駅前に相続した60坪の土地があり、売却を検討している。
しかし、60坪は近隣の街並みからしても大き過ぎるし、今はマンション住まいなので、
マンションを売却し、そこに家を建てて住むという選択肢も考えている。

それで、この地域のマーケットを知って自分で判断したいと思ったのです。
そのためには買い手の視点で客観的に自分の物件を見れば、良い考えが得られると思ったので、
失礼とは知りながらお付き合い頂いた、本当に申し訳なかった。
ということでした。

私は、一瞬がっかりはしたものの、なかなかのアイデアに感心しつつ、こんな一等地の売却を
任せてもらえるのならむしろラッキーと意気投合し、最終的には、その土地の半分と、
地方のお持ちの不動産の売却まで任せて頂くことができた印象深い出来事でした。

つまり、自分が買い手として
自分が売ろうとする不動産と、同一需給圏にある競合物件をざっと案内してもらい
 ↓
「仮に自分が売ろうとするような(条件の)物件は売りに出そうですか?」
「もし、売りに出たらいくら位になりそうですか?」
と営業マンに聞き出す方法
です。

今はネットでやりとりできるので、あらかじめ希望条件を伝え、売出中の物件情報をもらう
ことができるので、場所を特定でき、自分で見に行くことさえできれば、
直接営業マンに案内してもらい、気まずい思いをせずにできるかもれませんね。

不動産の取引価格は、同一需給圏内での買い手と売り手の需給バランスで決まります。

もし自分が買う立場だったら、新築などの競合物件と比較し、売ろうとしている物件を
いくら買いますか?それとも、いくら安くても買わないと思いますか?

不動産会社は、どんな物件も売らなければならないので、本音を言わず、ニュアンスを査定価格を
通じてやんわりと伝えます。
しかし、不動産会社に問い合わせる前に、自分の売りたい物件を客観的に把握しておくことが
その後の査定価格を冷静に見極めるための布石となります。

2.査定価格だけで媒介業者を決めると失敗する!媒介業者の正しい選び方

査定報告書.jpg
マーケットが把握できたら、いくらで売り出すか決めるため不動産会社に査定を依頼します。

ここで絶対に間違ってはいけないのは、査定価格が高いからといって、その業者や担当者が
あなたの物件を高く売ってくれるということではないということです!


誰もが物件を高く評価されると嬉しくなりますが、実際に購入するのは、その業者ではありません。
高く評価しているのではなく、他社と同様程度に高く評価しておかないと媒介が取れないから、
〇〇万円〜〇〇万円と幅を持たせているのです。
お客様は、その上限価格を信じたいと思いますが、残念ながら現実的なのは下限の価格です。

お客様を喜ばせて専任媒介(=1社のみ窓口)を取り、しばらく寝かせて(情報公開せず)、
売り手がしびれを切らしてきた頃に価格を一気に下げて、あわよくば不動産業者に買い取らせる
という手法は、この業界では昔からよくあることです。

あくまでも「媒介契約」は、
あなたに代わって売却活動の窓口となり、広く情報発信し、問合せの対応をすることが仕事であって、その業者や担当者が直接、買い手を探しきて、商談をするわけではありません。

一般的には、売り情報をレインズ(業者間での物件情報を共有するシステム)で情報公開し、
それぞれの業者の営業マンが条件に合うお客様に紹介し、現地を案内、購入の希望があれば、
窓口である売りの媒介業者(担当者)に売主との交渉を依頼するのが仲介のしくみです。

では、媒介を依頼する業者・担当者は、どうやって選べば良いのでしょうか?
いくつかポイントをあげてみました・

✓地域のマーケットを理解し、購入者層を具体的にイメージ出来ている


✓自社での客付け(両手契約)にこだわらず、他業者にも広く物件情報を公開し、
あくまで売りの担当窓口として、早く高く確実に成約できるよう導いてくれる


ここまでは前述した通りですが、他にも確認しておきたい点があります。

✓レインズと不動産検索サイトの両方に掲載してくれる


最近は売り物件が少ないため、自社の媒介物件は自社で両手契約にしようとする傾向があります。
そのため、レインズの物件掲載数に比べ、【SUUMO】など不動産検索サイトの掲載数がはるかに
上回っており、購入客もネットで物件を絞ったうえで、内見だけ仲介業者に依頼する流れがあります。

レインズに掲載しないということは、他業者のお客様からの内見は受け付けないということに
なりますから、業者にとっては両手契約になるのでプラスですが、売主にとっては売る機会を
逃すだけでデメリットでしかありません。

また、私もそうでしたが、物件を真剣に探している人は、仲介会社から紹介される物件だけでは
満足できす、いくつもの不動産検索サイトに希望条件を登録し、毎日継続的に新しい物件情報を
探しています。

ですから、広告費がかかるからと不動産検索サイトに掲載しないなんてことは、今や論外です!

✓ターミナル駅にある大型店舗より物件と同じエリアにある地域密着型店舗へ


物件の所在地が大都会の真ん中でもない限り、ターミナル駅にある大型店舗より、
物件と同じ地域にある地域密着型店舗に依頼した方がしっかり面倒を見てくれると期待できます。

私が長く在籍していた店舗はでは、売り手も買い手も同市内での住み替え層がほとんどでしたので、
媒介さえ取れば、社内ですぐにご案内できるお客様が何組もいらっしゃったので、広告を作成している
数日の間に申し込みが入っていました。

一方、ターミナル駅にある大型店舗の場合、取り扱うエリアも広いため、お客様も多いのですが、
希望エリアや条件も漠然としており、成約率は低くなる傾向があります。
営業マンもお客様の予算に合わせて、買える沿線やエリアに振り替える営業が主体になるので、
きめ細かい営業を希望されるなら地域密着型の店舗をお勧めします。

✓フルコミッション制でイケイケの会社より取引件数の多い実績のある大手仲介会社へ


フルコミッション制の業者では、営業マン一人一人が個人事業主ですから、社内で他の営業マンが
媒介を持っている物件に客付けする意識も希薄と推測できます。
また売上を伸ばすために、新築建売やリノベマンションなど、売主が業者の物件に客付けする仕事を
メインにしており、売却に関しては、あまりノウハウが蓄積されておらず、経験値が低いと言えます。

査定を依頼するなら、対応のしっかりした実績のある地元密着型の大手不動産仲介会社がおすすめです。
(※以前、私が在籍していた会社です。)
 ↓ ↓ ↓




3.専任媒介か、一般媒介か?

先日、NHKで放映中のドラマ「正直不動産」の中でも、「専任と一般、高く売れるのはどっち?」
というシーンがありました。
正直不動産は、一般の方が高く売れるとのことでしたが、ライバルが途中から割り込んできて、
専任媒介を取ってしまうのですが、実は、一般媒介にすれば競争意識が働くのは、希少物件など
買い手のニーズが高く、取り合いになるような物件に限られた話です。

私の感覚では、一般で受けた場合は、他社でいつのまにか決まってしまうこともあり、むしろ
すぐに購入しそうな見込み客がいない限り、消極的にしか関われないと思います。
世の中の不動産の大半はそうではありませんから、私は「専任媒介」をお勧めします。

売却は、当初の販売価格(値付け)と、最初の1か月の販売活動で決まります!
当初の売出価格が適正であれば、それなりに案内が入り、案内が入れば自ずと申込みも入るものです。

ところが、中にはまったく関心を示されない物件もあるのです。
そのような場合、一般媒介であれば、自分で客付けしない限り手数料も入りませんので、
あえて現状をそのまま売主に伝え、嫌われても損するだけなので、多くの場合は、特に何もしないで
放置することになります。

専任媒介であれば、万一苦戦することになっても、これまでの活動状況を共有できているので
振り返りができ、次の戦略を立てるにも合理的です。

そのためにも、案内が入ったら、必ずお客様の声(感想)を聞くようにしましょう。
案内したお客様の声をどれだけ拾って届けてくれるか?
そこに担当者の本気度が現れるのではないかと思います。

とにかく一人でも多くの購入希望者に知ってもらい、実際に見てもらうこと。
これが成約への早道と言えます。

4.まとめ

購入に比べ、売却が難しく感じるのは、
購入は自分で決められることが多いのに対し、売却は相手があって初めて成立する
ところにあると思います。

買い手はどう考え、どうすれば売れるのか?
気持ちでは寄り添ってくれる営業マンでも、具体的に打つ手を持っていなければ、
時間だけがむなしく過ぎていき、やがて“売れ残り”物件の烙印を押されることになります。

同じマーケットで探している人は、売出当初は感心を示しますが、しばらく売れなければ
何らかの売れない理由があるのだと、敬遠されるようになります。

そうなる前に売り切ってしまうために、不動産屋さんに行く前に、売却活動を成功させるための
準備をしっかりしておいてください。

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