2023年10月12日
ちょっとだけMリーグ#228
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は堀 慎吾プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/vSCUD7I922c?si=SqBZcvxjEUSL5O_C
※最初に堀さんのインタビューがあるのでネタバレが嫌な方は動画0:52〜ご覧ください。
2022年1月3日 第1試合
南4局 1本場
東家 魚谷 侑未 45500
南家 佐々木 寿人 −2500
西家 堀 慎吾 30200
北家 多井 隆晴 26800
(敬称略)
トップ目・魚谷さんはラス親であまり連荘したくない立場で、他家の満貫ツモ以下か横移動(他家同士のアガリと放銃)、ノーテン流局が理想。
二着目・堀さんは跳満ツモか魚谷さんに満貫直撃でトップ、流局なら堀さん一人ノーテン以外か1000点でもアガれば二着。
三着目・多井さんはリーチ棒が出て跳満ツモか魚谷さんに跳満直撃でトップ(リーチ棒が3本出て満貫直撃も)、多井さん一人テンパイ流局か2600以上ロンで二着。
ラス目・寿人さんは断ラス目で三着目と29300点差、三着目に倍満直撃か三倍満ツモ以上で三着、リーチ棒が出て役満ロンで二着、役満ツモならトップ。
既に4巡目、ラス目の寿人さんからリーチが入っています。
寿人捨牌
ラス目の寿人さんリーチということはある程度打点の高い、素点回復目的のリーチだろうと推測できます。
最初に親・魚谷さんの手は
ドラ魚谷手牌
前巡、堀さんが通した切り。
他に現物はありますがまだ7巡目で残り11巡あるので共通安全牌を残したまま進行したい。(は多井さんにも現物)
ツモ打
次に南家・寿人さんの手は
ドラ寿人手牌
待ちメンタンピン(リーチ・タンヤオ・ピンフ)、高目ドラなら満貫、高目ツモって一発や裏ドラ1枚なら跳満も。
これ以上の失点もありうる寿人さんがリーチする以上は高い手の可能性が高いでしょう。
続いて西家・堀さんの手は
ドラ堀手牌
ダブドラがありリーチ・ピンフ・ドラ・赤やリーチ・タンヤオ・ドラ・赤の満貫〜にはなりそう。
マンズはを引いても使える形なのであまりマンズをいじらずに進めると好形待ちにもなりそうです。
ここは現物切りでいいですが次に切る牌に迷ってしまいそう。
ツモツモ切り
最後に北家・多井さんの手は
ドラ多井手牌
を切ればタンヤオ・赤2600、一本場+リーチ棒でアガれば+1300され3900点ならリーチせずともアガって二着になれます。(ウマ+20000点)
ツモツモ切り
次巡、魚谷さんはトイツ落とし。
同巡、堀さんは
打ドラ堀手牌
寿人さんの現物が増えて打。
同巡、多井さんは
打ドラ多井手牌
多井さんから3枚見えで外側のはワンチャンス(待ちが1通り)、また場に3枚切れでカンチャン待ちもワンチャンス。
安全度ではが勝るので打。
そしてこの時点で寿人さんの待ちは山に0。
次巡、魚谷さんは打。
同巡、堀さんは
打ドラ堀手牌
前巡、多井さんが通したがありますがテンパイに取る打ダマテン。
待ちは山に1枚。
解説の萩原さんも触れていますが、安全度を優先しがちな多井さんがあっさり切りするのは何か理由がありそうです。
例えばカベ(4枚見え=ノーチャンス)やワンチャンス(3枚見えリャンメン待ちやカンチャン待ちが1通りだけ)でまあまあ通しやすい牌のパターンです。
実際、多井さんはアンコのワンチャンス切り。
次巡、多井さんは1シャンテンから3枚見え押し。
その次巡、多井さんは
打ドラ多井手牌
現物0の多井さんはが通り待ちを否定しているのと3枚見えでカン待ちはワンチャンス、シャンポン待ちも薄くなっています。
多井さんは打。
2巡後、堀さんは
ドラ堀手牌
テンパイ。
選択肢は@切りA切りB切りの3つ。
@はカン待ち、Aは待ち、Bは待ち。
は通ってますがは無スジ。
はシャンポン待ちを否定しタンキ待ちが薄くなっていますがリャンメン待ちはが1枚見えでカンチャン待ちは3枚見えワンチャンス。
が堀さんからそれぞれ3枚見えなのにメンツで使いづらいは1枚も切られません。
ということは誰かに2〜3枚固まっている可能性が高そうです。(=は山に少なそう)
堀さんは打リーチ、待ち。
待ちは山に1枚、は1枚、は3枚の計5枚。(もし待ちならは山に1枚、は2枚の計3枚)
ドラ堀手牌
同巡、多井さんは
ドラ多井手牌
テンパイ、現物切り即リーチ!
多井さんは寿人さんに跳満直撃されても三着のままで着順落ちがなく押しやすい状況。
シャンポン待ちは山に0。
この時点で待ちの寿人さんと多井さんの勝ちはありません。
2巡後、堀さんはを引き、もし待ちなら跳満ツモの逆転トップの世界線もありました。
リーチツモドラ例1
次巡、魚谷さんはを引き堀さんのアガリ牌はあと4枚。
そして北家・多井さん最後のツモは、堀さんのアガリ牌。
リーチロンドラ裏ドラ堀手牌
リーチ・タンヤオ・ドラ・赤2、満貫一本場8300点。(リーチ棒+1000)
このアガリで
魚谷 +65.5
堀 +20.5
多井 −22.5
寿人 −63.5
試合後のインタビューで堀さんは
(オーラスなんですけどもに取るか・に取るか選択はあったかと思います)
「まああれはツモらないとどうせ(着順)変わんないのでメンタンピン一発ツモ赤赤ドラ裏っていうのだけで出アガリ倍満あったんで
まあさすがにツモって跳満はもう満たされてたんでわざわざ放銃抽選は受けられないかなとあれはもうしょうがないと思ってます。」
(むしろお見事過ぎる選択でして実は山におそらく2枚で・5山でした。)
「なるほどでもツモれない見逃しとかはもうできない状況だったんで出たらアガろうと思ってたんでまあツモれなかったのはまあ仕方ないかなとはい。」
ツモらないとトップには裏ドラ頼みですが多井さんの追いかけリーチが入ってはもう見逃す余裕はありませんね。
今回のまとめ
・他家の押した牌から他家の牌を推測
4巡目寿人さんリーチが入り8巡目、多井さんは
寿人捨牌
打ドラ多井捨牌
ラス目に12000放銃しても着順が落ちない多井さんは打。
普段から守備寄りの多井さんが無スジを切るのは何か理由がありそう。
例えばアンコのワンチャンス(リャンメン待ち、カンチャン待ちは1通り)やノーチャンス(カベ=4枚見えでこれを使ったリャンメン待ち、カンチャン待ちを否定)からの打だと思われる。(実際はアンコ)
・メンツで使いにくい牌は他家にある可能性大
魚谷捨牌
寿人捨牌
堀捨牌
多井捨牌
ドラ堀手牌
堀さんはテンパイ、ここから1枚切る場面。
選択肢は@切りA切りB切りの3つ。
@はカン待ち、Aは待ち、Bは待ち。
は通っているがは無スジ。
はシャンポン待ちを否定しタンキ待ちが薄くなっているがリャンメン待ちはが1枚ずつ見え、カンチャン待ちは3枚見えワンチャンス。
が堀さんからそれぞれ3枚見えなのにメンツで使いづらいのには1枚も切られない。(、、、は1通りしか使えない)
ということはは誰かに2〜3枚固まっている可能性が高そう。(=は山に少なそう)
堀さんは打リーチ、待ち。
待ちは山に1枚、は1枚、は3枚の計5枚。(待ちならは山に1枚、は2枚の計3枚)
ドラ堀手牌
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