ちょっとだけＭリーグ#182: 元メンバーの麻雀講座と独り言（Riichi Mahjong Course）

2023年07月09日

ちょっとだけＭリーグ#182

今回もＭリーグの一局だけを掘り下げていきます。

今日の主役は魚谷　侑未プロです。

まずは動画からご覧ください。

https://youtu.be/kqaRuKvGT74

２０２２年３月２５日　第１試合　セミファイナル７戦目

東２局　１本場

東家　魚谷　侑未　　４０９００

南家　松本　吉弘　　１３０００

西家　高宮　まり　　２１１００

北家　瑞原　明奈　　２５０００

（敬称略）

トップ目・魚谷さんが親で、ここで連荘するかどうかが魚谷さんのトップ率に大きく影響します。

二着目・瑞原さんは跳満ツモや満貫ロン２回でトップ目に追いつける点差。

三着目・松本さんとラス目・高宮さんはほぼ満貫差で可能なら放銃は回避したい。

実況：松島　桃プロ

解説：鈴木　たろうプロ（赤坂ドリブンズ）、丸山　奏子プロ（元・赤坂ドリブンズ）

の一戦。

※動画の都合上、２巡目・親から見ていきます。

最初に親・魚谷さんの手は

ドラ

魚谷手牌

ダブドラ（赤＋ドラの二翻相当）

があり

ポンで

・赤・ドラ５８００以上が望めます。

また、ソウズが２ブロックになれば

ポンしてホンイツ字牌タンキ待ちかソウズを伸ばしてノベタン待ち（

のような自分で使っているタンキ待ち）やリャンメン待ちにする手もあります。

ツモ

打

　　

次に南家・松本さんの手は

ドラ

松本手牌

赤もドラも無いメンツ手３シャンテン。

既に５ブロック揃っているので変化させてピンフにするか役牌

などを重ねてポンする、マンズ

を引いた４５６三色狙いなどがありそうです。

ツモ

ツモ切り

続いて西家・高宮さんの手は

ドラ

高宮手牌

を切ればタンヤオ、ピンズと字牌が増えればピンズホンイツ、赤もドラも無いメンツ手４シャンテン。

ツモによってタンヤオかホンイツか狙いを定めつつ、３ブロックしかないので形的にテンパイスピードで遅れそうです。

ツモ

打

最後に北家・瑞原さんの手は

ドラ

瑞原手牌

ドラ２のメンツ手４シャンテン。

せっかくのドラ２を生かしてリーチ・ピンフ・ドラ２やタンヤオ・ドラ２か役牌を重ねてポンの

・ドラ２で攻める手はありそうです。

ツモ

打

次巡、魚谷さんは

ドラ

魚谷手牌

これでソウズ２メンツ、

ポンと

、

チーして

タンキのホンイツはありそう。

同巡、松本さんは

ドラ

松本手牌

、

の６ブロック。

また同巡、高宮さんは

ドラ

高宮手牌

タンヤオを意識している様子。

更に同巡、瑞原さんは打

、これを魚谷さんがポンして打

。

ポン

ドラ

魚谷手牌

これで３シャンテン。

５巡後、魚谷さんは

ポン

ドラ

魚谷手牌

受け入れの１シャンテン。

もし

が重なると

トイツ落としの

・ドラ２・赤１２０００も見えてきます。

同巡、高宮さんは

ドラ

高宮手牌

受け入れの１シャンテン。

また同巡、瑞原さんは

ドラ

瑞原手牌

テンパイ即リーチ、ペン

待ち。

待ち

は山に２枚。

魚谷さんの欲しい

はここに２枚。

瑞原手牌

瑞原さんのドラそば

切りが早く、ドラが必要な手なら

が孤立牌（１枚浮いている牌）でもとっておく方が多いでしょう。

ということは瑞原さんはドラトイツ以上の手かもしれない、と考えることはできます。

このリーチに魚谷さんは

打

ポン

ドラ

魚谷手牌

リーチ宣言牌

からまたぎスジ

待ちを警戒した様子。

同巡、松本さんは

切り。

また同巡、高宮さんは

ドラ

高宮手牌

受け入れの１シャンテンに変化。

解説のたろうさんは「（高宮さんは）

のルートと比較しているんですけど」と仰っています。

魚谷捨牌

高宮さんから

３枚見えで

はワンチャンス。

少しでも安全さを求めるなら

切りで雀頭を確保しつつ進める手もあります。

それから４巡後、魚谷さんは

ポン

ドラ

魚谷手牌

瑞原さんの当たり牌

を引き、ここから１枚切る場面。

瑞原捨牌

それと高宮さんが

を通しています。

つまり瑞原さんにピンズ

が通っています。

他の色は

と残るスジはたくさんあります。

魚谷さんから

３枚見えでカン

はワンチャンス。

、

のリャンメン待ちはすべて否定されています。

魚谷さんは打

１シャンテン。

この時点で瑞原さんの当たり牌は山に０。

次巡、魚谷さんは

打

ポン

ドラ

魚谷手牌

を切ればテンパイ

シャンポン待ちですが現物打

。

次巡、魚谷さんは

ポン

ドラ

魚谷手牌

ツモ

打

の１シャンテン復帰。

次巡、瑞原さんが

ツモ切り、これを魚谷さんがチーしてテンパイ。

チー

ポン

ドラ

魚谷手牌

待ち

は山に１枚、

は０の計１枚。

同巡、松本さんは

打

ドラ

松本手牌

魚谷さんがチーしてテンパイ模様、

は高宮さんと瑞原さんの現物なのに魚谷さんには通っていない。

魚谷さんが

からの

チーなのか？など考えれば考えるほどドツボにハマってしまいそうです。

高宮さんは長い１シャンテンで粘りますが

を抜いてオリ。

そしてハイテイツモの瑞原さんは・・・

！

これが魚谷さんに当たり、ホウテイラオユエ（河底撈魚、いわゆるハイテイロン）・

・赤・ドラ親満一本場１２３００点。（リーチ棒＋１０００）

ロン

チー

ポン

ドラ

魚谷手牌

このアガリで

魚谷　　５４２００

松本　　１３０００

高宮　　２１１００

瑞原　　１１７００

今回のまとめ

・２ブロック＋字牌トイツ２組で混一色（ホンイツ）も

３巡目の時点で魚谷さんは

ドラ３巡目魚谷手牌

、、、の４ブロック。

ポンしてを重ねるかタンキ待ちで・ホンイツ５８００以上。

今回はダブドラがありこれを使えば５８００以上と染めなくても打点が同じ。

・リーチの対応（簡易版）は三種類

①押す

最低１シャンテン以上でどうしてもアガリが欲しい時に押す。

アガると二着順以上アップは押し。

②引く

２シャンテン以下の遅い手や押すほどではない安い手ではオリ。

放銃すると二着順以上ダウンは引き。

③回る（回し打ちとも言う）

オリるほど安くない手や放銃は嫌だけどアガリを見たい時に回す。（連荘したい親など）

押し引きが判断しづらい人はこの三通りで決める。

厳密にはリーチの対応策は何十通りもある。

・あまり勝負したくないけどアガリも見たい時に回る

東２局　１本場

東家　魚谷　侑未　　４０９００

南家　松本　吉弘　　１３０００

西家　高宮　まり　　２１１００

北家　瑞原　明奈　　２５０００

魚谷さんは二着目と１５９００点差で跳満ツモや満貫直撃でまくられる（逆転される）くらいのトップにはもう少し加点したい立場。

瑞原さんからリーチが入り、魚谷さんは

打ポンドラ魚谷手牌

魚谷さんは１シャンテンから雀頭トイツ落としで回る。

２巡後魚谷さんは勝負して１シャンテンに復帰。

ポンドラ魚谷手牌

次巡、魚谷さんはテンパイに取れるがダブドラを切りたくないのとピンズを切りやすくなり打。

打ポンドラ魚谷手牌

瑞原さん現物、高宮さんがを通してピンズはリャンメン待ち否定で通りそう。

次巡、魚谷さんは打。

打ポンドラ魚谷手牌

次巡、瑞原さんのをチーしてテンパイ、打。

チーポンドラ魚谷手牌

次巡、瑞原さんのハイテイツモは、ハイテイも付いて１２３００点。（＋１０００）

ロンチーポンドラ魚谷手牌

回る（回し打ち）時は雀頭切り（今回は切り）や通しやすい色の１メンツ落とし（今回の切り）で比較的安全に進められる。

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