2023年03月24日
ちょっとだけMリーグ#127
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は茅森 早香プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/kdyqGUiSHbI
2023年 2月20日 第2試合
東3局
東家 松本 吉弘 39500
南家 萩原 聖人 20600
西家 二階堂 亜樹 21300
北家 茅森 早香 18600
(敬称略)
トップ目・松本さんが二着目に18200点差をつけています。
二着目が跳満ツモでも届かない差がついているので子3人はトップに複数回のアガリが必要です。(満貫ツモ2回など)
最初に親・松本さんの手は
ドラ松本手牌
松本さんは親ですががあり雀頭候補、タンヤオでは足が遅れてしまいます。(トイツ落としはテンパイスピードで遅れそう)
それに赤もドラも無いメンツ手4シャンテンと早くもない手なので他家テンパイの方が早そうです。
ツモ打
次に南家・萩原さんの手は
ドラ萩原手牌
こちらは自風トイツの鳴ける3シャンテンで・赤2000〜ドラが重なれば満貫〜跳満になりそうです。
ツモ打
続いて西家・亜樹さんの手は
ドラ亜樹手牌
こちらはピンフかタンヤオになりそうな4シャンテン。
変化によっては123三色や234三色もあります。
赤もドラも無い手なので他家の様子を見ながら押し引きを決めたい手です。
ツモ打
最後に北家・茅森さんの手は
ドラ茅森手牌
ドラが1枚浮いているメンツ手3シャンテン。
どちらかを引くとイーペーコー、どちらかを引くとイーぺーコーが見えます。
あるいはドラを重ねて雀頭にしてリーチ・ツモ・ドラ2なら満貫。
ツモ打
次巡、松本さんは
ドラ松本手牌
3トイツで少しツモが縦寄り(トイツやアンコができやすい)に感じます。
同巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
が重なりマンズホンイツを意識しているのか字牌を切らず、下の三色も天秤にかけて打。
ホンイツを意識するのは良いですが、++の3ブロックしかありません。
「残りにくっつけるからええねん!」と言われそうですが、まだ3ブロックの段階では判断が早いと感じます。
ホンイツに決めるのはマンズ+字牌が4ブロック〜が妥当です。
同巡、茅森さんは
ドラ茅森手牌
ができ、イーぺーコーカン待ちの役ありにはなりそうです。
あとは残りマンズかピンズかドラのどこにくっつくか?のツモを見ます。
次巡、松本さんは
ドラ松本手牌
残り3枚の、残り2枚のと薄い方ばかり引いています。
本来、メンツ手になるツモならや、やのようなツモになるはずです。
枚数の多いメンツやターツになる牌よりも枚数の少ないトイツやアンコになる牌を引く辺りに大きな違和感があります。
同巡、萩原さんは
ドラ萩原手牌
こちらは2メンツ完成の2シャンテンで松本さんとは違う種類のツモに見えます。
同巡、茅森さんは
打ドラ茅森手牌
ほぼノータイムで打。
の4トイツでドラタンキ待ちチートイツならツモって跳満。
を引けばリャンぺーコーもあります。
チートイツ・ドラ2かリャンペーコーのどちらになっても満貫〜跳満になりそうです。
2巡後、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
鳴ける形の雀頭の無い2シャンテン。
次巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
イーぺーコーを意識したのか打。
ここで場を見ると
松本捨牌
茅森捨牌
マンズを1枚も切っていない人が二人居て、どちらかはマンズをたくさん持っていそうです。
どちらかと言うと真ん中に近いを早く切っている茅森さんが怪しそうです。
ドラ茅森手牌
亜樹さんは将来の危険牌になりそうな打。
次巡、萩原さんは
ドラ萩原手牌
役なし1シャンテン。
同巡、亜樹さんが打、これを萩原さんがポンして打テンパイカン待ち、・赤2000点。
ポンドラ萩原手牌
待ちは山に1枚。
萩原さんテンパイの直後、茅森さんは
ドラ茅森手牌
リャンペーコーとチートイツの1シャンテン。
ツモならリャンペーコー、ツモならチートイツテンパイ。
次巡、茅森さんは
ドラ茅森手牌
リャンペーコーテンパイ即リーチ、カン待ち。
待ちは山に1枚。
茅森手牌
捨牌一段目からくっつきにも良いを切っている以上、ある程度形が決まっている手だと推測されます。
茅森さんは3巡目打の時点で
ドラ茅森手牌
4トイツでチートイツ・ドラ2の2シャンテン、イーぺーコーも狙えます。
茅森さんから見ると、、、4トイツ+ドラであと1トイツあれば材料は十分、で1ブロック、が2ブロック、で1ブロック、雀頭で1ブロックなら合わせて5ブロックと見ることもできます。(雀頭はどちらでもいい)
リーチの次巡、茅森さんは
リーチ一発ツモドラ裏ドラ茅森手牌
リーチ・一発・ツモ・リャンペーコーの跳満、3000-6000。
このアガリで
松本 33500
萩原 17600
亜樹 18300
茅森 30600
茅森さんはトップ目と18000点縮まり2900点差の二着目に着順アップ。
今回は三色同刻レベルのレア役、リャンペーコー(二盃口)アガリが出ました。
茅森さんは以前もレア役のチャンカン(搶槓)をアガった事でおなじみです。
リャンペーコーという役はメンツ手とトイツ手のちょうど中間、境界線上に位置する役です。
茅森さんのアガリ形を見ると
例1
チートイツにもピンフにもとれる形に見えます。
これと比べてチートイツは文字通りトイツ寄りの役になります。
茅森さんが描いたアガリはおそらくこんな形でしょう。
リーチツモドラ例2
リーチ・ツモ・チートイツ・ドラ2の跳満。
トップ条件などで跳満が欲しい時はドラ入りチートイツでリーチ・ツモすると作りやすくなります。
茅森さんの平均アガリ点数は7312.5点とほぼ満貫に近い点数を叩き出しています。
そこから茅森さんはメンゼンでリーチして高打点を目指すタイプだとわかります。
茅森さんの本が見つからないのでチームメイトの魚谷さんの本の紹介です。
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今回のまとめ
・普段と違うツモに気づく
ドラ松本手牌
残り3枚の、残り2枚のと薄い方ばかり引いている。
本来、メンツ手になるツモならや、やのようなツモになるはず。
枚数の多いメンツやターツになる牌よりも枚数の少ないトイツやアンコになる牌を引く辺りに大きな違和感がある。
・リャンペーコー(二盃口)はメンツ手とトイツ手のちょうど中間、境界線上にある役
例1
ピンフともチートイツともとれる形。
・トップ条件などで跳満が欲しい時はドラ入りチートイツ
打ドラ茅森手牌
3巡目、打した茅森さんはおそらくこんなアガリ形を描いていたと思われる。
リーチツモドラ例2
リーチ・ツモ・チートイツ・ドラ2の跳満。
タンピン形の手ではリーチ・ピンフ・タンヤオ・ツモ・赤2で跳満あるが、それが難しい時にドラ入りチートイツをツモ狙いで跳満を作りやすい。
リーチツモドラ例3
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