
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は佐々木 寿人プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/gWfo5JaeW44
2023年2月16日 第1試合
南1局 1本場 供託リーチ棒1
東家 鈴木 たろう 8800
南家 佐々木 寿人 48200
西家 本田 朋広 22500
北家 勝又 健志 19500
(敬称略)
トップ目・寿人さんが二着目に25700点差つけているトップ目です。
二着目以下は点棒で大きく離されているので可能ならトップ目から高い手(満貫〜)を直撃したい。
もし直撃できなくても満貫〜をツモアガリを複数回アガりたい。
麻雀はいつ、どこからでも役満が飛び出す可能性があるので64000点未満(親なら96000点)の点差なら1局あれば逆転できます。
もしダブル役満ならその倍、上下128000点変わります。
後はラス親が親連荘すれば何点差あっても差は縮まります。
なので点数で何点取ればいいというのは無いと思っていいですが、全体の点棒が合わせて100000点(10万点)なのでその過半数の50100点くらいを目標に進めるといいでしょう。
最初に親・たろうさんの手は















これはメンツ手4シャンテンで



あるいは役牌を重ねてポンもあります。
ツモ


次に南家・寿人さんの手は















19字牌が多く(7枚)、オタ風(役牌にならない字牌)のドラトイツです。
123三色同順やチャンタ、純チャンが狙えそうです。
純チャンではドラ2枚を無駄にするので123三色も見ながらチャンタ・ドラ2狙いが良さそう。
ただチャンタや純チャン狙いでは456を全部ツモ切ることになるので、他家のテンパイスピードに注意しましょう。
チャンタ系の手ではカンチャン、ペンチャン、シャンポン待ちの愚形待ちになりやすいのでタンピンのリャンメン待ち相手では不利な勝負になりやすいというデメリットがあります。(待ち枚数でも相手が多くなりやすい)
ツモ


チャンタを見ているようです。
続いて西家・本田さんの手は















こちらはメンツ手5シャンテンとかなり遅い部類です。
このまま進めても役なしリーチか役牌を重ねてポンくらいしかアガれる見込みはありません。
テンパイスピードの遅さを自覚しつつ字牌が複数重なるとか一色の牌をたくさん引くようならホンイツを見て、他家リーチが入ればあっさりオリるので良さそうです。
ツモ


最後に北家・勝又さんの手は

















ドラが重なれば

もしソウズか字牌が増えればホンイツを見ますがそれでも満貫までという意識はしておいた方が良いでしょう。
ツモ


次巡、寿人さんは














これならチャンタ・ドラ2で鳴いても3900~あります。
ここから







同巡、本田さんは














役牌が重なり鳴ける手になりますがまだ4シャンテン。
同巡、勝又さんは
















3トイツでチートイツ3シャンテンのまだ0メンツで勝又さんもテンパイスピードで遅そうです。(チートイツ3シャンテン≒メンツ手4シャンテン程度)
次巡、寿人さんは














ここから19字牌トイツが増えればホンロウ・チートイツもあります。
同巡、本田さんは














やっと3シャンテン。
同巡、たろうさんが切った

次巡、たろうさんは














愚形受け入れが残りますが一応2シャンテン。
同巡、寿人さんは














チャンタ・ドラ2の2シャンテン。
チャンタには


次巡、たろうさんは














1メンツ完成の2シャンテンで


たろうさんが切った















同巡、本田さんは














役なし2シャンテン。
次巡、寿人さんは














ペン

待ち

次巡、たろうさんは





















テンパイの寿人さんからスピードで二歩遅れています。
同巡、本田さんは
















寿人さんの当たり牌でラス牌(4枚目)

次巡、寿人さんは















カンできる

※この場面について後で解説します。
同巡、勝又さんは














やっと3シャンテン。
もうテンパイすら難しそうなので、オリの準備でも良さそう。
次巡、本田さんは
















この
















チャンタ・ドラ2、3900の一本場4200点。
このまま半荘は寿人さんトップで終了します。
寿人 +95.6
勝又 − 2.6
たろう −34.3
本田 −58.7
試合後インタビューで寿人さんは
「(実況解説の間で『あれ?これ寿人選手らしくない』というかこう『どちらかというと滝沢選手みたい』なんて話が上がった局がありまして、イメージ的には


ほんとはカンと言いたいんですけどせっかくホンイツぽい河(捨牌)になってたんで

まだマンズと思ってくれる人がいる内にはカンできないなと思ってましたね。
(手役をバラさない?)そうですね


まず寿人さんの捨牌が








最初からピンズ




次に寿人さんが
















ここでカンすると20(副底:フーテイ、基本符)+32(19字牌の




ここでカンするとチャンタか純チャンのどちらかだろうとほぼ決まってしまいます。
ほんの少しでもマンズホンイツだと思って欲しかったと寿人さんも語っています。
私ならもう一つ理由を付けます。
自分が鳴いていて裏ドラを見られず、メンゼンの相手だけに裏ドラが付く権利があります。
ここでカンすると裏ドラが2倍になり、リーチできる相手だけが得します。
二着目に25700点差つけているとはいえ二着目が満貫リーチして裏が乗って跳満ツモでは15000点縮まり、次に満貫ツモでほぼ並びます。
もっと細かい事を言うと、寿人さんの手でカンドラにしたい







ここで

相手の鳴きに対して「どこが当たりになるかわからない!」という人は、相手の手役を判断→当たりそうなゾーンを考える、という2つの動きを意識しましょう。
寿人さんの捨牌は








この捨牌から考えられる役はチャンタか純チャンのどちらかが濃厚に見えます。
寿人さんがチャンタか純チャン2つのどちらか?と聞かれれば、ドラ

チャンタなら1〜3、7〜9のどれかか字牌が当たり牌ですが、色ごとに絞ってみましょう。
マンズは







ピンズは






ソウズは






字牌はどれも切っていないですがドラ

これと場を合わせて他家が通した牌を見切ったり、枚数的に待ちにならない部分を消去していきます。(例えば



「符を数えたいけどすぐにはわからない!!」という人にちょっとしたコツを教えます。
19字牌のアンカンは32符、これは有名です。
これは19字牌→2〜8牌かアンカン→ミンカンのどちらかになると符が半分になります。
つまり19字牌のミンカンと2〜8牌のアンカンはどちらも16符。
そこから2〜8牌のミンカンは8符と出ます。
19字牌のアンコは8符。
これも同様に19字牌のミンコ(ポン)と2〜8牌のアンコは半分の4符。
2〜8牌のミンコはその半分の2符。
今局の寿人さんと私の理由は違いますが、

隙の無い寿人さんの一局でした。
今回のまとめ
・自分が鳴いて裏ドラを見られない時はカンしないのをおすすめ(メンゼンの相手にだけ裏ドラ2倍にするのはデメリット)















寿人さんはマンズホンイツに見せる為カンせず。
私の理由は自分だけリーチできないのに相手だけ裏ドラが2倍乗る状況にして逆転しやすくするのは損だから。
カンドラも少し乗りづらくなっているのも理由。(ドラ表示牌になる


・相手の捨牌から相手の手役を推測→当たり牌のゾーンを確認、場と合わせて待ちを絞り込む








寿人さんはチャンタか純チャンが濃厚で、ドラ

マンズは










ピンズは






ソウズは






字牌はどれも切っていないがドラ

これと場を合わせて他家が通した牌を見切ったり、枚数的に待ちにならない部分を消去していく。(例えば



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