2022年08月09日
ちょっとだけMリーグ#28
今回もMリーガーの良い部分に注目して、一局だけ掘り下げます。
今日の主役は日向 藍子プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/tPcM9FSmu9o
2021年10月4日 第2試合
南4局
東家 日向 藍子 25900
南家 鈴木 たろう 39300
西家 堀 慎吾 20000
北家 松ヶP 隆弥 14800
(敬称略)
親の日向さんはトップ目たろうさんと13400点差で4000オールツモか18000ロンならトップ目になり連荘します。
三着目の堀さんはトップには倍満ツモが必要です。
今局は都合により日向さんの手牌だけを追います。
ここで親・日向さんの手は
ドラ日向手牌
オタ風対子でここが雀頭予定で平和にはなりそう、もしマンズが伸びればマンズ一気通貫も見られそうです。
リーチ・平和・赤・ドラで12000、一気通貫が付けば18000にも届きそうです。(リーチ・ツモ・一気通貫・赤・ドラ)
ツモ打
4巡目、日向さんは
ドラ日向手牌
テンパイに取るなら役なしカン、リーチ・赤・ドラ7700点テンパイに取れますが、打1シャンテン戻し。
ドラ日向手牌
ここに引きで一気通貫、引き一盃口で4000オールツモ以上が狙えます。
もし上の役にならなくても引きなら三面張も含めたリャンメン待ち以上の平和にはなります。
例1
例2
例3
例4
例1は待ち、例2は待ち、例3は待ち、例4は高目一気通貫待ちと引き一気通貫確定形含め、マンズ引きで嬉しいパターンはこれだけあり、三面張なら4000オールツモもちょっと可能性は高めです。
この辺りの手組は渋谷ABEMASで3年間一緒でチームメイトの多井さんの影響が強いと感じました。
その理由として多井さんの打ち筋が好形リーチを打ち、アガリやすい形を目指しているからです。
次巡、引き三面張になった日向さんは即リーチ。
ドラ日向手牌
狙い通りのリーチ・平和・赤・ドラ、12000テンパイ待ち。
この絶好に見える待ちですが、他家の手を見ると
はたろうさんが1枚切り、堀さんの手に1枚、切っているのも1枚、後は日向さんの手に1枚の純カラ(0枚)。
はたろうさんに2枚、松ヶPさんに1枚、日向さんの手に1枚で純カラ(0枚)。
は松ヶPさんに1枚の残り3枚。
合わせて0+0+3=3枚しか山にはありません。
もし役なしカン待ちならツモアガっていた形で、これによって後の選択がブレる事が怖いです。
結局、この南4局は日向さん一人テンパイで流局。
南4局1本場(供託リーチ棒1)を迎えて点棒状況は
東家 日向 藍子 27900
南家 鈴木 たろう 38300
西家 堀 慎吾 19000
北家 松ヶP 隆弥 13800
(敬称略)
※動画の都合上、4巡目〜になります。
最初に親・日向さんの手は
ドラ日向手牌
前局と同じく4巡目テンパイが入りますが、これもまたテンパイに取ると役なしリーチ・赤3900点になってしまいます。
ここはトップ目になりたい日向さんは打の1シャンテン戻し。
ドラ日向手牌
もしここにどちらかを引けば一盃口、引きなら456三色同順変化含み、引き平和、引きならそこから更にどちらか引きならソーズ一気通貫にもなります。
このをたろうさんがチーして打。
チーチードラたろう手牌
この鳴きはマンズ一気通貫、混一色もありますがブラフ気味の鳴きでまだ3シャンテン。
たろうさんの遠め混一色で「いつもの遠い仕掛けか」と思わせて他家の警戒心を緩める狙いがあります。
また同巡、西家・堀さんの手は
ドラ堀手牌
今局は供託リーチ棒があるので堀さんは満貫ロンか1300-2600ツモ以上でも二着になれます。
更に同巡、北家・松ヶPさんは
ドラ松ヶP手牌
ドラ1枚ありますがリーチ・ツモ・ドラ1000-2000でも三着なので好形待ちでツモるかリーチ・平和・ドラ3900ロンで同点三着のプランもあります。
たろうさんチーの次巡、たろうさんのツモで、日向さんが前巡シャンポン待ちダマテンに取っていれば
ドラ仮想テンパイ形
こんな12000以上確定リーチ待ちをかける未来もありました。
また同巡、堀さんは
ドラ堀手牌
ここから打。
この打牌の意図を探ってみると
ドラにどちらかをくっつけて234三色同順、引き待ちにする、どれかが対子になった上でどちらかを引けば678三色と私から見ても何通りものイーシャンテン形やテンパイ形が描けます。
ドラ例5
例6
例7
例8
例9
例10
例5〜10が私が思いつく堀さんの手から考えられる1シャンテン形の一部です。
点棒状況から堀さんは234三色や678三色、ドラを使ったタンヤオ、平和狙いになりそうです。
そして次巡、を引き入れた日向さんはテンパイ即リーチ。
ドラ日向手牌
これは待ちですがはたろうさんに1枚、堀さんに1枚の残り2枚、はたろうさんの1枚の残り3枚で合わせて2+3=5枚あります。
リーチの2巡後、日向さんツモ。
リーチツモドラ裏ドラ日向手牌
このアガリはリーチ・平和・ツモ・赤・裏、4000オールの一本場、4100オール。(+1000)
このアガリで
日向 41200
たろう 34200
堀 14900
松ヶP 9700
これで日向さんは一時的トップ目に。
続くオーラス2本場はたろうさんが日向さんからタンヤオ・赤・ドラ5200の2本場5800を直撃しバースデー再逆転トップを決めました。
たろう +60.0
日向 +15.4
堀 −25.1
松ヶP −50.3
日向藍子は1988年9月24日生まれ、長野県茅野市出身。
短大に進学で上京し雀荘アルバイトの時給1200円に釣られて麻雀の道へ。
短大を卒業してもフリーターだった所を最高位戦所属・新津潔プロから勧誘される。
2011年、最高位戦日本プロ麻雀協会からプロデビュー。
2016年、第1回女流モンド新人戦優勝。
2018年、YouTubeチャンネル麻雀ウォッチ内で「ひなたんの麻雀するしない」スタート。
同年、RTDガールズファイト3優勝。第16期プロクイーン決定戦優勝。
同年、結婚と妊娠を発表。
同年、Mリーグドラフトで渋谷ABEMASから指名される。
2019年、出産。
同年、第17期プロクイーン決定戦連覇。
日向さんは運動が嫌いで頭を使うゲームを探していた所、麻雀と出会ったと仰っています。
麻雀について日向さんは「将棋と違って、覚えたてでもプロに勝てることがあるんですよ。偶然取った牌を残すか切るかを判断する、独特のゲーム性が理由なんですけど、初心者でも勝てるという長所にひかれていきました」と語ってらっしゃいます。
日向さんは天然と言われていてその言動は日向劇場と呼ばれることもある。
放送対局で日向さんがツモるとコメント欄にはその独特の声から「ちゅも」のコメントで溢れる。
愛称は「ラブフェニックス」。
雀風は守備型との声もありますが、親1500点仕掛けで全ツッパしたりとおおよそ守備型のものとは思えない押し引きで私には測定不能です。
よくわからないのでオールマイティーと表記します。何でも屋さん。
最近はチームメイトの多井プロから学んだのか、以前とは違う所が見える時もあります。
放送対局の実況や番組MCなど、プレイヤー以外での活躍も光る、縁の下の力持ち的存在です。
今回のまとめ
・運動が嫌いなお母さん
・天然の日向劇場
・対局実況や番組MCなど、盛り上げ役に長けている
・「ちゅも」(独特の声)
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