今回はついにクライマックス!!
富士山頂へのアタックとご来光拝観のポイントについて解説します。
もくじ
@山小屋での過ごし方
A仮眠の取り方
B起床と出発準備
C頂上の神社までやる事や注意点
D頂上の神社でご来光までの過ごし方
E剣が峰(日本最高点)までの歩き方
Fまとめ
@山小屋での過ごし方
山小屋に到着したら、速やかにチェックインしましょう。
コロナ後に完全個室の山小屋も出来たようですが、基本相部屋になります。
パターンとしては、2段ベッドの寝台車風か、幅広の押し入れ風の寝床に案内されます。
布団一式または寝袋が用意されていますので、その枕元が荷物置き場になります。
★小屋番のスタッフにいくつか下記のような案内がされると思いますので、よく聞いておきましょう。
・トイレの場所
・食事の時間と順番
・小屋の中での過ごし方
・売店の営業時間など
★食事までの過ごし方
・ウェアが汗でべたついている場合は早めに着替えましょう。
・リラックスしたくてトレッキングパンツを薄手のパンツに履き替える人もいます。
・標高3,000m付近の夜は真夏でもかなり冷えます。山小屋の暖房はあまりガンガン焚きません。
寒さに弱い方は、ダウンやフリースを持っていくとよいでしょう。
・天候が良ければ、山小屋の周りを散策したり、高所特有の景色や夕日を楽しみましょう。
【山小屋での注意事項】
1.貴重品は肌身離さず
基本相部屋ですので、個人の荷物はむき出しです。
いい方は悪いですが、いろいろな人が出入りしています。
ある山のテント場ではテントまるごと盗難に遭っています。
自己責任ですので、貴重品は肌身離さず持っていましょう。
2.シューズに印をつけましょう
これは山小屋あるあるですが、
自分のシューズがなくなってしまう
または誰かが履いていってしまう
です。
原因としては、
まず、登山靴のデザインは比較的差が無く、結構他人と被ってます。
夜中出発する際に慌てて他人のシューズを履いていってしまう人がいます。
また、これも言い方悪いですが、意識的に好みのシューズを履いていってしまう人もいます。
更にその上盗む人もいます。(富士山の山小屋だけではありません)
まず間違えないように、シューズに名札をつけましょう。(山小屋で用意していることもあります)
心配な方は結束バンドで固定したり、レジ袋などに仕舞って枕元に置きましょう。
A仮眠の取り方
夜9時(21:00)にはどの山小屋も完全消灯します。
山頂でご来光を計画するなら、起床は1:00〜2:00です。
睡眠時間は正味3〜4時間というところです。
環境が変わると寝付けない人は、誰よりも早く寝床について、アイマスクと耳栓を着用して仮眠をとることをお勧めします。
なぜなら、相部屋が多く、壁はほぼ無いに等しいので、いびきや歯ぎしり、寝息は筒抜けです。
消灯後もおしゃべりをしている人が意外と多いので、話し声が気になって眠れない、なんてことをよく聞きます。
眠るチャンスを逸しても、目をつむって横になるだけでも疲労回復はできますので、スマホを見ることはないように。。。
また、寝不足と同様に熟睡も初期の高山病を引き起こす要因になります。
酸素が薄く気圧が低い中で熟睡してしまうと、自律呼吸がままならないので、呼吸が浅く酸素の呼吸量が少なくなります。
あくまでの仮眠という意識で床に就きましょう。
B起床と出発準備
起床したら静かに寝床を抜けましょう。
自分とスケジュールが異なる人の睡眠を邪魔しないようにしましょう。
出発準備は、玄関や土間で行いましょう。
この時も話し声はできるだけ抑えましょう。
ただ、完全消灯時間内の場合は、山小屋の中は真っ暗なので、ヘッドライトを装着して、玄関まで移動します。
C浅間神社までやる事や注意点
登山再開です。
自分の体調をセルフチェックしましょう。
・疲れはのこっていないないか
・眠気はなくなったか
・頭痛はしないか(めまいはしないか)
しっかり水分を補給してスタートしましょう。
大抵は山頂まで渋滞していますので、その流れに合わせて進みます。
道幅も狭いので、追い抜きは難しいと思ってください。
ここでの注意点としては、
落石
です。
9合目から頂上までは、今まで以上に坂が急になり石や岩がゴロゴロしています。
まずは慎重に歩いて石を蹴ったりして動かさないよいうにして、落石を発生させないようにしましょう。
トップシーズンの富士山は渋滞しているので、一つの落石が発生でも、身動きできず逃げ切れません。
また、登山道が渋滞しているからと言って、絶対にコース外(ロープの外)に出てはいけません。
落石発生のリスクが高まります。
実際2019年に9合目付近で落石の直撃で登山者が死亡しています。
混雑具合によりますが、山頂の神社には2〜3時間程で到着します。
頂上の神社は2つあり、吉田・須走ルート側では久須志神社、御殿場・富士宮ルート側は富士宮本宮浅間大社になります。
D頂上の神社でご来光までの過ごし方
久須志神社は東側に位置しているので、ご来光を拝観するには絶好の場所です。
それに対して、浅間大社は西側に位置しているので、やや東側にある朝日岳へ移動するか、剣が峰の高い位置へ移動する必要があります。
無風の最高のコンディションなら寒さは12月下旬くらいで過ごせますが、
かなりの強風が吹くとたちまち極寒になります。
風速1mで体感温度は約1℃下がります。
ちょっと風が強いなあと感じる風速は、約5mくらいです。(扇風機の強くらい)
よって、夜明け前の山頂の平均気温が3〜5℃くらいなので、
体感温度は0℃を下回ります。
更に立っているのがつらいくらいの強風は10mを超える為、
極寒で防寒着なしではご来光は待っていられません。
特に一等席は一番風当たりが強いので、防寒対策は万全にしましょう。
寒さに耐性が無い方は、手袋、ネックウォーマー、ニット帽、使い捨てカイロは必須ですね。
ちなみに午前3時過ぎると、山頂の売店が営業を始めますので、どうしても寒さが苦手な方は
売店に入って寒さをしのぎましょう。(ただし、ご来光は見えずらくなります。)
久須志神社前はご来光が良く見えますが、さらに雲海との絶景を楽しむなら、やや西側へ移動して
トイレから成就岳の高台に立てば、ご来光はほぼ真正面とらえることができます。
E剣が峰(日本最高点)までの歩き方
ご来光の後、神社を頂上として下山してしまう方もいますが、日本最高点(標高3,773m)の剣が峰は行きたいところです。
久須志神社からはほぼ真反対にあります。
久須志神社から浅間大社まではおおよそ1時間くらい。道は険しくありませんが、トップシーズンは人が多いのでもう少しかかるかもしれません。
浅間大社から剣が峰がある意味核心で、剣が峰の手前にある「馬の背」に急坂が富士山の登山道の中で一番斜度があるように感じます。
岩がゴロゴロしていなくて、砂のサラサラした急坂なので気を抜くと滑ります。
浅間大社から剣が峰までは、距離的には30分程度ですが、トップシーズンは激混みになるので日本最高点の石碑までは相当時間がかかると覚悟してください。
Fまとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回は富士登山の核心部分について解説しました。
富士登山の準備で必要なのは、体力づくりと防寒対策と言い切ってもいいぐらいだと思います。
その準備をしっかりして自分の肉眼で見たご来光の感動は言語化できなくらいです!
富士登山に限らず、登山を楽しむためには事前準備が重要です。
この記事がお役に立てれば幸いです。
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