始めて本格的登山リュック背負って登ったら
肩が凝る
肩が痛い
背中がツラい
腰に疲労が溜まる
というツラさを感じた方は少なくないはず。
大半の方は
本格的登山リュックが重いから
持って行った装備が重いから
と考えがちです。
ですが、ちょっと待った!
正しく背負えてますか?
今回は、登山リュックの疲労軽減テクニックの解説です。
@ヒップベルト締めてますか?
登山リュックは腰で背負うというくらいですので、
ヒップベルトをしっかり締めましょう。
まずは高さは、バックルがおへその位置のチョット下あたりに来るようにセットします。
または、パンツのベルトの高さと同じ位置を目安にします。
ヒップベルトにパッドがある場合は、パッドは骨盤の張っている骨を包み込むようにあてがいます。
締めるテンション(強さ)ですが、まずは片手で左右同時に引っ張ります。
その際、バックルが真ん中に来るように注意しましょう。
中型以上のリュック(30リットル以上)の場合は、重量も増しているので、強く締めます。
両手で左右片方づつ強く引き締めます。これ以上締まらないくらい締めます。
骨盤はベルトで強く締めると安定し、股関節の可動域も確保できるので、強くしても問題ありません。
骨盤の高さでリュックを固定することで、肩にかかる負荷を軽減できます。
締め方が弱いと骨盤の位置よりリュックが下がってしまい、肩の負荷が増してしまうので注意しましょう。
Aチェストベルトは締めてますか?
チェストベルトのメリットは、
1.ショルダーベルトが開いて肩から滑り落ちないように固定できる
2.チェストベルトの支点ができることで、肩への負担が軽減される
の2点です。リュックの重量が増すほどチェストベルトのメリットを感じます。
ただし、正しく締めないと効果は半減します。
まず位置(高さ)ですが、鎖骨の付け根とみぞおちの真ん中あたりに合わせます。
または、脇の下のつけ根の高さに合わせます。
意外と初心者の方は、チェストベルトがスライドすることに気付いていないことがあります。
そのため、位置の調整をせず、買った時のままの位置で締めているのでもったいない。
次にテンション(強さ)ですが、これは強く締めません。
ピンと張った状態で、弛まない程度にします。
強く締めすぎると胸郭が広がるのを妨げるため、呼吸が浅くなってしまいます。
これでは、逆に疲労感が増してしまいます。
呼吸が荒くなったときは、休憩時に一旦外すと楽になります。
Bスタビライザーの締め方のコツ
スタビライザーは、ショルダーベルトの上部とリュックをつないでいるベルトです。
リフトベルトと呼ぶブランドもあります。
締め方は、可能なら鏡で確認しながら締めましょう。
まずは鏡に体側を映すように立ちます。鏡を見ながら引っ張ります。
引っ張りすぎるとショルダーベルトが持ち上がってしまい、肩との間に隙間が空いてしまいます。
この状態は、前肩や鎖骨に強くストレスがかかるため結構つらくなります。
Cそもそもバックレングス合ってますか?
普段背負っているカジュアルなデイパックは、基本ワンサイズで、
スポーティなデザインは平均的な男性の体格に合うように作られています。
アウトドアブランドのデイパックも同様に基本的に男性規格になっています。
しかし、登山のような長時間動き回る場合は、できるだけその人の体に合ったリュックのの方が
体形にフィットするだけではなく、荷重分散し体幹も維持できるので、
リュックが手で持った時より軽く感じ、非常に動きやすくなります。
体に合っていないと、ショルダーベルトがずれて肩にストレスを与えたり、動くたびにリュックがバウンドしたり左右に振られたりして安定しません。
更に肩に食い込んだ感じがして痛みが出る場合もあります。
では、体に合っているということはどういうことでしょうか?
リュックの場合サイズを合わせるということは、背負う人の背中の長さを合わせるということです。
こうすることで、リュックの腰の位置と肩の位置が決まり、ショルダーベルトの長さの過不足が減り、体にしっかりフィットします。
この時の背中の長さを、バックレングスと呼びます。
ブランドによりますが、機能的な登山リュックを製作しているところなら、
まずフレームサイズがあります。
それは、メンズサイズとレディスサイズに分かれたり、S・M・Lサイズといった表記になっている場合もあります。
そして、バックパネル(リュックの背中が当たるクッション部分)にサイズ調整機能があるものがあります。
これで背負う方のバックレングスを測って合わせます。
とりあえず、おおよそのサイズの目安としては、
●Sサイズ:バッグレングス38~43p 身長145~160pくらい
●Mサイズ:バッグレングス41~51p 身長160p~175pくらい
●Lサイズ:バッグレングス45~58p 身長170p以上
これはあくまでも目安なので、やはり専門店に行って合わせてもらうことをお勧めします。
D上手にパッキングできてますか?
ジェンダー使用も選んで、バックレングスも調整したのに。背負った感じに違和感や肩にストレスを感じる場合は、
荷物の入れ方(パッキング)に問題があることがあります。
実は疲れないパッキングには3つの技があります。
では、以下の3つをチェックしてください。
その1 リュックの中は上は重く、下は軽く
リュックの重心が下の方に集中すると、肩を強く引っ張られる感じになります。
これは、人を負ぶった時に乗った人の腰が自分の腰より下がると後ろへ引っ張られれて辛くなるのと同じです。
荷物を入れるときは、水や食料、食器などの比較的重さのあるものは上の方に、
シュラフやレインウェアなど比較的軽いものは下に入れましょう。
その2 リュックの中は背中側は重く、外側は軽く
人が物を背負って重さを感じにくいのは首の上といわれています。
背骨や太い筋肉が走っている体幹に近ければ近いほど重さを感じにくくなります。
その為リュックの場合、自分の肩甲骨付近に重心を集中させると、肩の加重が減って楽になります。
よって、一番重い水などの飲料はリュックの上の方で体側に近い位置に固定すると楽になります。
肩がつらいといっている方の多くは、飲料やペットボトルをリュックのサイドポケットに詰め込んでいることが多いですね。
その3 コンプレッションベルトで荷物の動きを抑える
特に荷物の少ない日帰り登山の時は、いくら順番通りパッキングしても、そのままではリュックのボトムまでズリ落ちてしまいます。
そこで、サイドにあるコンプレッションベルトを有効利用しましょう。
締め方は(2本ベルトの場合)、
まず、蓋を締めて逆さまに置きます。
中身がリュックの上部に集まるようにしたら、下側のコンプレッションベルㇳを強く強く締めます。
何ならぺちゃんこになっても構いません。
次に
上側のコンプレッションベルトを締めます。中身をしっかりとホールドするように締めます。
これで出来上がりです。上が重く下が軽くなり背負いやすくなります。
※サイドベルトが1本の場合は、リュックの下部にバスタオルなどを詰めると効果的です。
まずは一度お試しください。
うまくできるとこの詰め方でしか快適に背負うことが出来なくなりますよ?
Dまとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
基礎体力に左右されるところはありますが、やはり肩や腰の疲労や痛みを感じるのはかなりのストレスですよね。
こんなストレスは、ホントはリュック選びから始まっているのですが、
今回は
「リュック選びは間違っていないのに?」
と思っている方にとって一工夫の解説でした。
これが楽しい登山になる一助となれば幸いです。
もし何かご質問があればコメント欄にお願いします。
それでは、ご安全に
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