こんにちは!
EVE2です。
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ] 価格:1,650円 |
旧ツイッターではつぶやいたのですが、スタンフォード大学で一番人気の経済学入門を読んでいます。いろいろやっていく中なかなか、読むスピードは上がらないのですが、ミクロ経済学の前文に面白い記事がありましたので、御紹介します。
[経済学入門 ミクロ編]
2013年に第1版が出版され、今手元にあるのは、2021年に出版された第20版にあたります。10年近く売れ続けている状況が版からうかがい知ることが出来ます。
本の概要は以下の通りです。
著 者 ティモシー・テイラー
監訳者 池上 彰
訳 者 高橋 璃子
発行者 斎藤 龍男
発行所 株式会社かんき出版
監訳者が池上さんだということを、このブログを書いている今知りました。
[気になった点]
前書きは、監訳者である池上さんの意見があるのですが、以下のような文言が書かれています。以下の抜粋は、2012年末に民主党政権が倒れ、再び自民党に政権が移行し、安倍さんが首相になり、さぁ、アベノミクスでデフレ脱却だ〜っと、雄叫びを上げていた当時に書かれたものです。
❶金利が低くお金がジャブジャブあふれるようになれば、円安が進み、輸出産業の収益が向上する。❷低金利で借りた資金が株式市場や土地に向かい、株価の上昇と地価上昇が起こる。株価が上昇すると、収益の上がる企業が増え、❸給料やボーナスが上がる社員も増えてくる。❹地価が上昇すれば、土地を担保に資金を借りる企業は、担保価値が上がり、より多くの資金を借りられる。その資金で工場を増設したりすれば、景気が回復していく・・・。
まさに今じゃないですか?アベノミクス立ち上げ当初は、こんなバラ色な未来を想像し、始めたのですね?その状況が現在実現されています。ただ、細かい点が微妙に違います。❶から順をおって見てみましょう。
❶金利が低くお金がじゃぶじゃぶになれば円安が進むとその当時は、考えていたみたいですが、今回の円安は、日米の金利差によるものでした。アメリカの金利が上昇する前は、ここまで円安が進むとは誰も思っていなかったのではないでしょうか?
そして、輸出が好調で、低金利です。そして、設備投資を調べてみても、現在堅調に推移しているという状況を考えれば、思惑通りといった印象があります。
❷日本人の手により、地価の上昇や、株価上昇が生まれると考えていたようですが、実際のところ、地価の上昇は、外国人投資家による影響が大きいと考えています。しかも、その状況は大都市圏に限られ、2021年はコロナが影響し、日本における地価は下落しています。そして、株高は、ヨーロッパからの資金の流入が大きいと聞いています。
❸給料もボーナスも現在上昇している状況です。時限的な法律のせいもありますが、設備投資の状況から考えれば、底堅い上昇といっていいでしょう?
❹思惑とは違いますが、コロナの期間を除き、地価が上がり、担保価値は上がっていると考えています。そのため、低金利で、多くの資金を借り、設備投資に多くの資金を回すことができていると想像します。
ちょっと、思惑とは違うようですが、2013年に思い描いたような、経済環境が整ったようです。ただ、灰色な未来が近づいているという記述もあります。
[灰色な未来]
以下が灰色な未来に関する記述です。
❺日本の原子力発電所の大部分が止まっているため、火力発電所の石炭、石油、天然ガスの輸入が増えている。円安が進むと、こうした輸入品の価格も上がるため、電気料金はさらに上がる。あらゆる物価が上がり始める。ところが給料はすぐには上がらないから、人々の生活は苦しくなる。とりわけ年金生活者には厳しくなる。❻公共事業のために政府支出を増やすには、国債の増発が必要だ。ただでさえ国の借金が多いのに、これ以上増えたら、日本国債の信用が失われ、高い金利をつけないと売れなくなる。❼長期金利が上昇すると、住宅ローンも上がる。土地は値上がりし、住宅ローンの金利も上昇すれば、マイホームの夢は遠ざかる・・・。
❺まさにあたっています。副次的な要因に、産油国が今年の10月に
❻❼確かに増発しているようですね?つい最近のニュースとして、国債発行額の半分以上を日銀が所有しているという情報は記憶に新しいところです。そして、一時はマイナス金利という時期もあったようですが、現在は、1%まで許容しているようです。今後の未来が心配です。
[あとがき]
内容を見ていると、現在の状況を作り出す過程に微妙な違いがあるようですが、2013年に池上さん?が想像していた、バラ色と灰色の未来が同時に来ているようです。現在綱引きをしながら、どっちが勝つのか競い合っている最中なのでしょうか?みんなバラ色な人生が勝ってほしいと思っているとは思いますが・・・。外的要因があるから難しいですね?
今回ミクロ経済学をご紹介しましたが、マクロ経済学もあわせて、下記にご紹介します。
では、また!
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