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2021年10月01日

ユニテ・ダビテシオンの思い出

一泊しかしていないけれど、
泊まりに行けたことが、あまりに嬉しすぎて
延々実測採寸している相方をよそに、
ベタベタ部屋中を触ってまわり、使い勝手を試して
ここでどんな日常を送れるのかを考えすぎて
ちっとも眠ることができなかった。

コルビジエの建築は、
実際にそこを訪れて体感してみないと
彼が意図したところが理解できないのでは
ないかなと思う。どの建築も実物観るのが一番だけど
コルビジェは特にそうなんだよと言いたい。


少なくとも、図面を見ただけでは感じられない
ワクワク感が現物にはあふれている。

ロンシャンの教会の側壁から漏れる光は、ベルベルのクサール住居(チュニジアのタタオウンにあるようなやつ。ほら、スターウォーズのアナキンがお母さんと住んでいた住居ね)や…カッパドキアのアリの巣状の地下住居に灯した光と同じようにその場にいる人たちを包み込むような温かさがあることや…。

カップマルタンの休暇小屋が
東京の賃貸住宅住まいの私にとっては「結構広い」いや、「かなり広い」と感じてしまうこと。

チャンディガールの住民が暮らす地域の戸建て住宅の夕暮れ時が、
夕餉の香りが外に漏れている感じとか、電柱とか、家族の声の響き方とか
昭和40年代の平屋の都営住宅地の趣きによく似ていること…
(もう30年近く前に行ったので今は違うかも)

何処か一つを見学すると
コルビジエ独自の小さな心地よさに心奪われて
他も観てみたいと
次々足を運ぶことになってしまう。

あ、
東京都近代美術館は…他とちょっと違う。
あまりにきちんとしすぎてる。
隙がなさ過ぎて、コルビジェを感じることが少ない…な。
多分職人の腕が良すぎて、壁も柱もそれぞれの個体差がないからかな。
posted by sora at 10:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅と本
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