暴飲暴食をしていなくても、栄養に偏りがある食事は健康な食事とは言えませんし、カロリーのみを対象にした食事も栄養のバランスがいいわけではありません。
栄養のバランスをとるには?
人間の体に必要な栄養素というものがあります。この栄養素をバランスよくとることが健康な食事といいます。これに関して厚生労働省が出している「食事バランスガイド」というものがあります。
こちらのイラストは、厚生労働省と農林水産省が平成17年6月に決定したものです。
その目的は、健康で豊かな食生活の実現にあります。
1日に何を?どれだけ?食べたらよいかを考えるときの参考として、食事の望ましい組み合わせとおおよその量をイラストで分かりやすくしてあります。
※ただし、この「食事バランスガイド」は健康な方々の健康をづくりを目的としてあるので、医師などから食事指導を受けている人はそちらの指示を優先してください。
五大栄養素
五大栄養素には、「炭水化物」「脂質」「たんぱく質」「無機質(ミネラル)」「ビタミン」の5つがあります。これらの成分は、健康な体を作るうえで欠かせないものになります。
それぞれの成分には、エネルギーを発生させ体を動かす、コレステロールの吸収を抑制させる、腸内環境を整えるなど、体に必要な役割を果たしています。
これらをバランスよく摂取することで、健康な体を作ることができます。
三色食品群
三色食品群とは、食物に含まれている栄養素の種類を、その働きの違いによって赤・黄・緑と色分けしたものです。
赤に区分されているもの
*肉・魚・卵・牛乳など
*体を作る栄養素
*主にたんぱく質を含んだ食品
緑に区分されているもの
*野菜・果物・キノコ類など
*体調を整える効果のあるもの
*無機質やビタミンを含んだ食品
黄に区分されているもの
*米・パン・麺・油など
*エネルギーのもととなるもの
*主に糖質と脂質を含んだ食品
【これらの三色食品群をさらに細分化したものを基礎食品群といいます。】
【赤に含まれる食品】
・1群(魚・肉・卵・大豆・大豆製品など) 骨や肉を作る/エネルギー源。
・2群(牛乳・乳製品・海藻・小魚など) 骨や歯を作る/体の各機能を調節
【緑に含まれる食品】
・3群(緑黄色野菜) 体の各機能の調節
・4群(淡色野菜・果物) 体の各機能の調節と皮膚や粘膜の保護
【黄に含まれる食品】
・5群(穀類・イモ類・砂糖類など) エネルギー源/体の各機能の調節
・6類(サラダ油・マーガリン・マヨネーズ、ドレッシングなど) エネルギー源/必須脂肪酸の供給源
これらの食品群から、1日30品目以上を目安にバランスよく摂取することが、健康な食事と推奨されています。
年齢や個人差によっての違い
栄養の摂り方で、年齢や個人差もあります。
すべての人が同じだけの量を食べるというものではありません。
そこで、年齢別・男女別の1日に必要なエネルギーと食事量の目安の表があります。
自分が必要な食品、量はどれ位なのかを知っておくといいでしょう。
これによって、自分に足りないものはどれなのか、量は適切かがわかります。
また、1日の身体活動量によっても必要なエネルギー量は変わってきますので、目安としてこちらの表をお使いになるとよいでしょう。
栄養のバランスをとるために
人によっては好き嫌いがあり、食べられないものもあるでしょう。
食事のバランスは栄養素の成分にあります。
肉は好きだけど摂りすぎには気をつけたい、という場合もありますよね。
そんな時に代替え食品というものもこの世には存在しています。
例えば、肉に植物を代替えするという食品もあります。
豆腐ハンバーグなどがその代表でしょう。
また、動物由来のたんぱく質ではなく、植物由来にしただけでもカロリーの部分で違ってきます。
食材を少し変えただけでも摂取できる栄養素は違ってきます。
いろんな工夫をすることで、毎日の食事も楽しく健康的な生活を送ることができるのです。
人間の体を作る食事は、とても重要だということがわかりますね。