そこには投稿された体験談を読むことができる。
怖い話好きの私はその話にはまって、いくつもの話を読んだのだが、あまりにリアルな内容にその当時は実際にあったことだと信じながら読んでいたものだ。
都市伝説と呼ばれるジャンルになってしまっているが、これらの話が創作だとしたらその作者は小説家になれるのではないかと思ってしまう。
何せ、発想がすごいし、その描写が言葉を読んだだけで脳裏に浮かんでくるぐらいだから面白い。
怖い話が苦手な人には読むのをおすすめしないが、よくまとまっていてすごい作品が目白押しだ。
その中で、私が読んで今も心に残っている話をいくつか紹介してみたいと思う。
詳細が知りたい方は、2ちゃんねるの「洒落にならない怖い話」を検索して調べてみるといいだろう。
コトリバコ
投稿主の友人に結構大きめな神社の神主の息子さんMがいる。
ある日、友人のSから「納屋から面白いものを見つけた」と電話がある。
この納屋から見つかったものは20センチ四方の木箱で、小さなテトリスのブロックみたいな木が組み合わさっているような箱だった。それを持ってSはMの自宅を訪ねる。
昔からの友人たちがMの家に集まっていた。Sが到着するなりMが「やべぇ やべぇ」を連発する。
このMには霊感があるらしく、Sの持ってきた木箱に嫌な気を感じたらしい。
この木箱が「コトリバコ」なのである。
このコトリバコというものの正体は中に怨念が詰まったいわゆる「呪物」といったもののようだ。
コトリバコには、たくさんの人の人差し指の先とへその緒が入っていると言うM。
このようなものを作り呪うということをしていた部落があるという。
その呪物にかかった呪いに感染したSを浄化するM。果たしてSの運命は？
姦姦蛇螺（かんかんだら）
田舎に住む投稿者には、AとBという不良少年の友人がいる。家庭に恵まれていない3人はいつも悪さをしていた。両親から見放されているAと母親だけは味方になってくれているBである。
そのBが中3の時に母にひどいことをした。ある日、精神的に母親を傷つけ暴言を吐き続けるB、それに対しズタボロになった母。そこへ父親が帰宅する。その母親の様子を見た父親がBに堪忍袋の緒が切れ、ある話をしはじめる。
「お前を心配している母親に対して、こうやって踏みにじることしかできないなら俺にも考えがある」
そこで、父親はBに恐ろしい場所がある、そこで暴れてみろ！と挑発する。
Bもその場所のことはおぼろげながら記憶にあった。
このような生意気盛りで、ぐれた人間は後先考えないのがパターンである。
友人Aは投稿者とBと落ち合い、父親が言った場所に３人で行くことになる。
そこは森の中。不気味な気配に３人はビビりながらも進んでいく。
そこに異様な柵が現れる。ビビる２人にBはその柵をぶち壊し始める。
そこには封印されていた化け物が棲んでいた。女は上下むき出しの歯を見せ「ニーッ」と笑っている。
３人は恐怖で逃げ出した。
そしてその晩からBの様子がおかしくなり始めるのです。
禁忌と呼ばれる場所は、いくつか日本に存在しているという話を聞いたことがあります。
禁忌であるということは、何か恐ろしいものがあるということなのでしょうね。
きさらぎ駅
一人の女性が奇妙な体験を2ちゃんねるに書き込み、リアルタイムでその出来事が進んでいったという、珍しい話です。
その女性は電車に乗っています。いつも通勤に使っている電車なのに、今日に限って２０分以上どこの駅にも止まらないというのです。その電車は「新浜松駅」からの快速電車だと話しています。
普通はトンネルなど通過しないのに、この日はトンネルを通り出たところで速度が落ちたようです。
すると、２０分以上どこの駅にも停車しなかった電車が停車します。
その駅名は「きさらぎ駅」。彼女はその駅で降りてしまいます。
見ると無人駅のようです。
彼女は自分がどこの駅で降りたのかきさらぎ駅名を検索しますが、どこにもそんな駅は存在していません。
電話で両親に迎えを頼むのですが、きさらぎ駅がどこにあるのかがわかりません。
彼女が言うには周りにあるのは、草原と山だけで何もないとのこと。
彼女は線路を歩いて戻ることにします。
すると遠くで太鼓が鳴る音が聞こえてきます。その太鼓の音に鈴の音も聞こえてきます。
彼女はどうしていいのか途方に暮れてしまいます。
すると背後から声が聞こえてきます。
「おーい、危ないから線路の上歩いちゃだめだよ！」
振り返ると１０メートル先に片足のないお爺さんが立っています。
しかし、すぐに消えてしまいます。
彼女は怖くて見動きが取れなくなってしまいます。
彼女が迷い込んだ「きさらぎ駅」とは何なのでしょう。
不思議で怖い世界観
記憶に残った３つの話を簡単に説明してみました。
初めのコトリバコは、他の話にも似たような箱が出てくるものもあります。
呪物的なものは世界にたくさんありますが、このような禍々しいものに出会ってしまったら怖いですよね。
また、姦姦蛇螺のような「禁忌」も実際に存在しています。
化け物が出るのかわかりませんが、人が踏み込んではいけない場所というのは不思議で奇妙ですよね。
どうしてそのような禁忌の土地になっているのか存在するのか？踏み込めばどうなるのか？化け物は存在するのか？知りたいような知りたくないようなお話です。
最後のきさらぎ駅は映画化もされましたね。
見た方はおられるでしょうか。
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※本ページの情報は2022年9月時点のものです。
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