2018年09月30日
オノ・ヨーコの歌
先日テレビを見ていたら、ジョン・レノンの妻・オノ・ヨーコの実妹だという女性が出ていた。姉上同様、彼女もまた現在は芸術家であられるようなのだが、かつては世界を舞台に活躍していた凄腕のバンカー(銀行家)だったらしい。すごい姉妹だ。そういえば小野家といえば、安田財閥直系の超々名門の銀行家のお家柄だったものな・・・。幼少の頃過ごした東京の家も、今は外国の大使館だったか大使公邸として使われているとかで、まさにケタ違いの華麗なる一族の方々である。
そんなこんなで久しぶりにオノ・ヨーコの名前を耳にしたわけなのだが、オノ・ヨーコと聞いて思い出さずにはいられないのが、彼女が歌う「Kiss Kiss Kiss」という曲だ。
ジョン・レノンの遺作となった「ダブル・ファンタジー」(1980)というアルバムに収録されている。
ダブル・ファンタジー(紙ジャケット仕様)@Amazon
篠山紀信が撮影したというジャケット写真がステキだ。
「Kiss Kiss Kiss」は、ジョン・レノンが歌う「スターティング・オーヴァー」に続き、このアルバムの二曲目として登場する歌なのだが、そのあまりにも強烈すぎる曲の内容で、初めて耳にする者をことごとくスピーカーの前で石にしてしまうという伝説の奇曲である。早い話がポルノチックな歌なのだけれども、私も初めて聴いたときには、まさかアルバムの序盤からこんな歌がはじまるとは思わないので、びっくり慌てふためいてオーディオのボリュームを絞り、まわりに誰もいなかったか、まさか窓は開いてなかったろうねを確認し、そして爆笑した。パンク調の不穏な旋律に乗せたヨーコの不安定な歌声と、絶えずバックで流れ続けるこれまたヨーコの声による日本語での扇情的な囁きは、一度聴いてしまったら忘れたくとも忘れらない。特に曲終盤での、まるで忘我の域に達したかのようなヨーコの盛り上がりぶりはすさまじい。一体全体こういう曲はどんな状況下でレコーディングするのだろう・・・。とにもかくにも決して家族と一緒には聴けないし、なるべくなら一人こっそり聴いてる姿も誰にも知られたくない感じの曲なんである。
この手の官能的な曲は、フランスにはセルジュ・ゲンスブールとジェーン・バーキンのデュエットで有名な「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」があるし、日本でも昔、深夜ラジオで、八神なんとか(「純子」ではない)という人が歌う(というか、もはや歌とは言えない感じの曲だったが)「恋さぐり」とかいう曲を聴いて爆笑した憶えがあったりするが、このオノ・ヨーコの「Kiss Kiss Kiss」はその強烈さからいったら、そういった曲の中でもとりわけ群を抜いているように思える。もはや別物といってもいいのかもしれない。この曲には単に官能的というだけでは片づけられない、凄みのようなものがあるような気がするのだ。例えて言うなら、なんだろう・・・夜な夜な枕辺に現れる色情おばけ(なんだそれ)のような・・・。とにかく背筋に戦慄が走るようなコワさを感じるのである。恐るべしヨーコ。アヴァンギャルドすぎるのよね。
「ダブル・ファンタジー」には、ジョンとヨーコの歌が交互に収録されている。聴いた人たちの感想を見ると、ヨーコの歌は後半にまとめてくれとか、ヨーコの歌を飛ばすのが大変ですとかなかなか手厳しいものもあるが、個人的にはこのアルバムに入っているヨーコの曲はそんなに悪くもないんでないかなーと思っている。特にこの「Yes, I'm Your Angel」なんか好きである。それこそジェーン・バーキンっぽい、かわいらしい感じの歌だ。「Kiss Kiss Kiss」は自粛して、こっちをご紹介しとこ
とりあえず今日はこのへんで失礼させていただきます。
追伸:「Kiss Kiss Kiss」は、ヘッドホンで聴くとよりすさまじい・・・。
そんなこんなで久しぶりにオノ・ヨーコの名前を耳にしたわけなのだが、オノ・ヨーコと聞いて思い出さずにはいられないのが、彼女が歌う「Kiss Kiss Kiss」という曲だ。
ジョン・レノンの遺作となった「ダブル・ファンタジー」(1980)というアルバムに収録されている。
ダブル・ファンタジー(紙ジャケット仕様)@Amazon
篠山紀信が撮影したというジャケット写真がステキだ。
「Kiss Kiss Kiss」は、ジョン・レノンが歌う「スターティング・オーヴァー」に続き、このアルバムの二曲目として登場する歌なのだが、そのあまりにも強烈すぎる曲の内容で、初めて耳にする者をことごとくスピーカーの前で石にしてしまうという伝説の奇曲である。早い話がポルノチックな歌なのだけれども、私も初めて聴いたときには、まさかアルバムの序盤からこんな歌がはじまるとは思わないので、びっくり慌てふためいてオーディオのボリュームを絞り、まわりに誰もいなかったか、まさか窓は開いてなかったろうねを確認し、そして爆笑した。パンク調の不穏な旋律に乗せたヨーコの不安定な歌声と、絶えずバックで流れ続けるこれまたヨーコの声による日本語での扇情的な囁きは、一度聴いてしまったら忘れたくとも忘れらない。特に曲終盤での、まるで忘我の域に達したかのようなヨーコの盛り上がりぶりはすさまじい。一体全体こういう曲はどんな状況下でレコーディングするのだろう・・・。とにもかくにも決して家族と一緒には聴けないし、なるべくなら一人こっそり聴いてる姿も誰にも知られたくない感じの曲なんである。
この手の官能的な曲は、フランスにはセルジュ・ゲンスブールとジェーン・バーキンのデュエットで有名な「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」があるし、日本でも昔、深夜ラジオで、八神なんとか(「純子」ではない)という人が歌う(というか、もはや歌とは言えない感じの曲だったが)「恋さぐり」とかいう曲を聴いて爆笑した憶えがあったりするが、このオノ・ヨーコの「Kiss Kiss Kiss」はその強烈さからいったら、そういった曲の中でもとりわけ群を抜いているように思える。もはや別物といってもいいのかもしれない。この曲には単に官能的というだけでは片づけられない、凄みのようなものがあるような気がするのだ。例えて言うなら、なんだろう・・・夜な夜な枕辺に現れる色情おばけ(なんだそれ)のような・・・。とにかく背筋に戦慄が走るようなコワさを感じるのである。恐るべしヨーコ。アヴァンギャルドすぎるのよね。
「ダブル・ファンタジー」には、ジョンとヨーコの歌が交互に収録されている。聴いた人たちの感想を見ると、ヨーコの歌は後半にまとめてくれとか、ヨーコの歌を飛ばすのが大変ですとかなかなか手厳しいものもあるが、個人的にはこのアルバムに入っているヨーコの曲はそんなに悪くもないんでないかなーと思っている。特にこの「Yes, I'm Your Angel」なんか好きである。それこそジェーン・バーキンっぽい、かわいらしい感じの歌だ。「Kiss Kiss Kiss」は自粛して、こっちをご紹介しとこ
とりあえず今日はこのへんで失礼させていただきます。
追伸:「Kiss Kiss Kiss」は、ヘッドホンで聴くとよりすさまじい・・・。
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