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2020年01月31日
森の中の温泉「台ヶ森温泉郷山野川旅館」で
早いもので、年末年始の休みがあと少しとなった。
そんなある日の夕方、ずいぶん前に行ったことがあるあの温泉に行くことになった。
七ツ森湖のさらに奧の森の中にある「台ヶ森温泉郷 山野川旅館」である。
正月でも日帰り温泉は営業しているのか。
電話で確認すると、夕方6時までやっているとの返事だった。
「今から行けば、5時頃までには着けるだろう」
ダム湖である七ツ森湖からさらに奥に入っていく。
山道はかなり細くなり、まわりはうっそうとした森である。
夕陽は沈み、車のヘッドライトだけが道を照らす。
「こんな道だったかな」
前に来たときも「こんな山の中に、本当にあるのか」と言ったのを思い出した。
ともかくカーナビの案内に任せるしかない。
しばらくすると、木々の中に小さな明かりが見えた。
あれだ、間違いない。
見覚えのある建物のシルエットが浮かび上がって見えた。
駐車場は思ったより車が多い。
そんなに人が来るような所でもなさそうだが。
あっ、ちょっと失礼だったかな。
正月だから、温泉宿に宿泊する人は多いに違いない。
玄関を入ると、あーこんな感じだったな。
少しずつ思い出してきた。
奥の部屋が賑わっているようで、歓声が聞こえてきた。
受付で聞いてみると、地元消防団の新年会とのことだった。
ロビーから続く細長い廊下の奥に脱衣場がある。
脱衣場は少し狭い感じがする。
浴室も少し狭い感じである。カランは3カ所である。
しかし、こういう所は、この狭さ加減がいいのかもしれない。
浴槽の奧の窓は、大きなガラスで開放的である。
といっても、外は暗くてよく見えなかったが。
脱衣場で、地元の方に話を聞いた。
ときどき利用しているという。
今日は、正月休みで娘さん夫婦が孫達と帰省したので、みんなで風呂に入りに来たとのことである。
泉質が良く、切り傷やアトピーに効くとのことで、アトピーが良くなった人の体験を教えてくれた。
台ヶ森温泉について、ホームページには以下のように記されている。
<適応症>
きりきず・やけど・慢性皮膚病(アトピー)・慢性婦人病・糖尿病・虚弱児童・胃腸病・神経痛・筋肉痛・関節炎・五十肩・運動麻痺・痔疾・冷え性・病後回復期
<泉質>
含硫黄−ナトリウム・カルシウム−塩化物(含S-Na-Ca-Cl)泉
等張性弱アルカリ性鉱泉
この温泉のホームページによると、温泉郷としての歴史は古く、江戸時代から300年以上続いていて、延宝(えんぽう)年間(1673年から1681年までの期間を指す)、半身不随の病にかかった武士が、この温泉で全治したという伝承が残されているという。
ずいぶんと効き目がありそうな温泉で、体の芯まで温まることができた。
玄関を出ると一人の男性が立っていて、誰かを待っている風だった。
話を聞いてみると、旅館のマイクロバスの運転手で、消防団の皆さんを送っていくという。
森の中の温泉で、小さな出会いも楽しい日帰り温泉であった。
<台ヶ森温泉郷 山野川旅館>
住所:〒981-3625 宮城県黒川郡大和町吉田台ケ森13
電話:022-342-2057
URL:http://yamanokawa.jp/
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