晴れの日ばかりじゃつまらない

サンマの美味しい季節ですね。

サンマって、塩をふって焼くだけで立派なおかずになるので
料理が苦手な私には大助かりの食材なのです

さて、今日は子供の大好きな絵本の紹介。

川端誠さんの落語絵本「めぐろのさんま」です。

めぐろのさんま （落語絵本） [ 川端誠 ] 価格:1,512円 (2017/11/5 20:32時点) 感想(4件)

(あらすじ)
ある殿様がお付きの者と共に出かけていました。
お腹が空いてきたところに
ちょうどお魚を焼く美味しそうな匂いが…

殿様「あれは何の匂いだ？」
付き人「村人がさんまを焼く匂いでございます」
殿様「何、さんまなどという魚、食べたことがないぞ。
もろうてまいれ！」

しかし、当時さんまは下魚(げうお)と呼ばれ、
貧乏人の食べるものとされていました。
殿様に食べさせていいものではありません。

付き人は必死でやめさせようとしますが
殿様は
「庶民の食べるものを余が食べられぬわけがない！
侍がすききらいをするわけにはいかぬ！」
と言って結局食べてしまいます。

ここのやりとり、
「すききらいをしてはいけない」
とさりげなく絵本を読んでいる子供達に諭していて
個人的に好きです

初めてさんまを食べた殿様、
あんまり美味しかったのでその味が忘れられません。

そして親戚の家を訪問した際に
「食べたいものを何でもご用意します」
と言われると、待ってましたとばかりに
「さんまが食べたい！」
と言い出します。

さぁ驚いたのは料理人です。
下魚のさんまを殿様が食べたい？？

「たんまの聞き違いじゃないのか？」
「いいえ、もうまったなしです！」
チョイチョイ笑いを入れてきます(笑)

でも、ここのネタも幼稚園児にはちょっと難しいかも…


驚きながらも、料理人は銚子で獲れたさんまを入手し、
「油でお腹を壊してはいけない」と蒸し器でじっくり蒸し、
「骨が刺さってはいけない」と1本1本骨をとりました。

すると身はもう、グッチャグチャ…
仕方がないので団子状に丸めてお椀にいれ、
とろみをつけたおつゆをかけいれます。

そうして殿様に食べてもらうと…

まずいのなんの。
油の抜けきったさんまのかすのようなもので、
猫にあげたって食べやしません。

怒った殿様、
「これが本当にさんまか！？」
料理人「はい、銚子沖でとれた、本場物でございます！」

すると殿様、
「なに、銚子？だからいかんのだ。
さんまはなぁ、

目黒にかぎる！！」

…というちょっと子供にはむずかしいオチででした。

実は私自身、オチがよくわかりませんでした

出されたさんまがまずかったのは、
調理法が悪かったのであって
目黒とか銚子とかの問題ではないということなのかな？

そもそも、さんまは銚子で獲れたものが
最も油がのっておいしく、
それを知らない殿様がさも知った者のように
「さんまは目黒！」と言うところが面白い…
という事でしょうか。

我が子もこのオチはさっぱり理解してませんでしたし、
時代劇調のしゃべり方や、地名など
所々でフォローを入れる必要がありました。


文章のボリューム的には年長くらいですが、
内容的には小学校低学年くらいにならないと
理解できないように思います。


ですが、うちの子はこのお話がとってもお気に入りで、
先日夕飯でさんまを食べた時も
「さんまは目黒にかぎる！」
と殿様の真似をして嬉しそうに食べていました

今が旬のさんまのお話、
良ければ読んでみてくださいね

なお、冒頭の素敵なさんまの写真は
無料写真素材「花ざかりの森」からいただきました。
素敵な写真がいっぱいです