2015年08月06日
戦時中のおはなし。
まだ、学齢期前だった高子は空襲警報におびえていた。
毎晩のように空襲警報が鳴るようになった。
寝間着に着替えることもなくなった。
とくに、高子は戦争が恐ろしかった。
父は飛行機を作る、家から200キロ以上離れた軍需工場に勤務していた。
家に帰ってくることはなかった。
そのため、家には幼い4人の子供を抱えた母だけがいた。
同じ、町内には大人の男性はいなかったように記憶している。
隣のおじさんは、兵隊に行ってしまった。
その隣のおじさんも、向かいのおじさんも、おにいさんも。
みんな、戦争に行ってしまった。
周りに、お兄さんもおじさんも誰もいなくなった町内には女の大人が
頑張っていた。
幼かった高子は子供らしい遊びをしたりしなかった。
いつも、母のそばから、離れようとしなかった。
その日は、朝からいつもと違う様子だった。
夕方になると、大勢の人々が安倍川にむかった。
つづく
毎晩のように空襲警報が鳴るようになった。
寝間着に着替えることもなくなった。
とくに、高子は戦争が恐ろしかった。
父は飛行機を作る、家から200キロ以上離れた軍需工場に勤務していた。
家に帰ってくることはなかった。
そのため、家には幼い4人の子供を抱えた母だけがいた。
同じ、町内には大人の男性はいなかったように記憶している。
隣のおじさんは、兵隊に行ってしまった。
その隣のおじさんも、向かいのおじさんも、おにいさんも。
みんな、戦争に行ってしまった。
周りに、お兄さんもおじさんも誰もいなくなった町内には女の大人が
頑張っていた。
幼かった高子は子供らしい遊びをしたりしなかった。
いつも、母のそばから、離れようとしなかった。
その日は、朝からいつもと違う様子だった。
夕方になると、大勢の人々が安倍川にむかった。
つづく
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