28年前に国内で初めて大阪で発見された外来種の毒グモ「セアカゴケグモ」が今では、青森、秋田を除く45都道府県とほぼ全国に広がっていることが新たにわかった。
かまれると激しい痛みがあり小型で見つけにくいため、対策が難しく、物流網に乗って広がったようだ。
専門家は「もはや根絶は難しい。確実に駆除し、危険性を下げるしかない」と指摘している。
セアカゴケグモは豪州や東南アジアなどに分布し、オスが体長4〜5ミリ、メスが7〜10ミリ毒を持つメスにかまれると強い痛みのほか、発汗や 動悸どうき などの症状が表れることもある。
ただ、専門家によると国内の死亡例は確認されていないという。
セアカゴケグモが初めて見つかったのは1995年9月、海外からのコンテナなどに付着して侵入したとみられる。
国立環境研究所などによると、当初の発見例は西日本中心だったが、2010年以降、東京(14年)、北海道(15年)、長野(19年)など各地に広がり、45都道府県で確認されているようだ。
追手門学院大の加村隆英名誉教授(クモ分類学)は「ここまで広がった以上、根絶は難しい。どこにでもいる可能性があることを念頭に、見つけたらすぐに市販の殺虫剤などで駆除するという基本的な対応の徹底が必要」と注意を促している。
参照 ウィキメディア