定期的な運動は健康の源として一般的に奨励されているが、こうした「運動」は、ウォーキングやジョギング、サイクリングなどの有酸素運動を指す場合がほとんどだが、実際は、健康に過ごすためには「筋トレ」も有酸素運動と同じくらい重要だと、オーストラリアのサザンクイーンズランド大学の研究者が解説している。
「筋トレも健康に重要」と主張するのは、サザンクイーンズランド大学のジェイソン・ベニー氏ら運動生理学者3名で、ベニー氏らによると、筋トレに関する科学的な研究は30年以上も盛んに行われており、筋トレは筋肉量や筋肉強度、骨密度を増加させる効果があるだけでなく、血流から糖や脂肪を取り除く体機能を改善し、うつ病や不安を軽減する効果まであると立証されていると述べている。
そんな筋トレについて、ベニー氏らは大規模調査のデータを分析し、筋トレに「糖尿病、心血管疾患、肥満などの慢性疾患のリスクを低下させる効果」があることを新たに発見したという。
計37万256人の被験者が参加した11件の縦断的調査を分析したところ、運動を全くしない被験者に比べ、筋トレを行っていた被験者は全ての原因の死亡率が21%も低かったとのことだ。
なお、死亡リスクを低下させる効果が上昇するのは週1〜2回の筋トレまでで、これ以上頻度を高めても効果は上がらないようだ。
また、筋トレが死亡リスクを低下させる効果について、ベニー氏らは「年齢・性別・教育レベル・収入・うつ病・高血圧などの要因を考慮に入れても、明白な効果があったことに変化はなかった」と特記しており、筋トレは万人に効果があることを説明している。
ベニー氏らによると、有酸素運動に比べて筋トレは認知機能や身体機能の低下などの加齢性疾患に対して特に影響が大きく、高齢者にオススメと話している。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が流行している中、腕立て伏せやスクワットなどの自重トレーニングは自宅で行えるとベニー氏らは推奨した。
2020年09月20日
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