2016年03月02日
魚を焼くとき、なぜ「強火の遠火」が良いの?
アジの塩焼き、サンマの塩焼き、タイの塩焼きなど和食には魚に塩を振り、シンプルに焼くという料理がありますね。 旬の魚ほどその味わいが楽しめるのが塩焼き。 シンプルであるがゆえ、焼き方には少々注意が必要な場合もあります。 その焼き魚を美味しく焼く方法 『強火の遠火』 を解説してみましょう。
強火の遠火とは
地方の民宿や飲食店の演出で、炭火をおこした囲炉裏で炭火から少しはなれたところに串刺しにした魚を立てて焼いているのを見たことがありませんか?
実は、これが ”強火の遠火” で焼いている状態なんです。
強火の遠火で焼く加熱方法では、魚の皮が程よく焦げて香ばしくなり、身には旨味が閉じ込められ、適度な水分が保たれます。
外はこんがり、中はジューシーに仕上がるというわけです。
また、”強火の遠火”という焼き方は、200〜300℃の四方八方に伝わる熱を利用して加熱する方法です。
この熱を一般的に「放射熱」といいますね。
炭火は300℃以上の放射熱を発するので、焼物に最も適した熱源といわれています。
200〜300℃の温度帯で焼くことにより、魚の表面のタンパク質がすばやく固まって、内部に旨味を閉じ込めることが出来ます。
また表面には適度な焦げ目がつきます。
さらに、放射熱の熱エネルギーは魚の内部に吸収されて魚の中から温めることができるので、表面と内部の温度差が少なくなり、全体的にムラなく均一に焼き上げることが出来るんです。
家庭で実践 強火の遠火 ガスコンロ編
ご家庭では、魚を焼くたびに、炭火を起こすわけにはいきませんね。
そこでまずガスコンロで焼く場合の”強火の遠火”を紹介します。
ガスコンロに焼き網をのせ魚を焼く場合、
まず、ガスの火は1000℃以上という高熱ですが、放射熱はあまり発しません。
強火だけれど遠火にはならないので、下手をすると”強火の近火”になってしまいます。
こうなると、内部に火が通る前に、表面が焦げてしまいます。
しかしガスの火を弱くすると、”弱火の近火”になり、放射熱は弱まってしまい、部分的にしか焼けなくなります。
さらに”遠火の弱火”だといつまでたっても焼きあがらず、時間が経つと魚が干物のようになるだけです。
そこで、おすすめなのが、「鉄板付の焼き網」です。
これを使えば、ガスの火で熱せられた鉄板から放射熱が発生します。
さらに、鉄板から7〜8cm上あたりがちょうど200〜300℃になり
”強火の遠火”を実現できます。
家庭で実践 強火の遠火 魚焼きグリル編
一般的にはご家庭で魚を焼くときはガステーブルに装備されている「魚焼きグリル」を使いますね。
ガステーブルの正面の引き出し式のアレです。
この魚焼きグリルは放射熱による加熱ではなく、「対流熱」という温められた空気がグリル内を回り魚を加熱していくのが大半です。
この対流熱というのは、温められた気体の分子が魚の表面に激しくぶつかって、表面部分の分子を振動させることで温度を上げていくといわれています。
したがって、魚の表面と内部の温度差が大きくなります。
この魚焼きグリルで強火のまま焼き続けると、
「外は丸焦げ、中は半生」になることがありますね。
そこで、魚焼きグリルで魚を上手に焼くためには2つのポイントがあります。
1つ目は「グリル内を予熱しておく」です。
予熱したグリル内に魚を入れると、表面のタンパク質が早く固まります。
あとは焦がさないように弱火でじっくりやくとよいでしょう。
2つ目は「受け皿にアルミホイルを敷く」です。
予熱の段階から受け皿にアルミホイルを敷いておくと、下からの放射熱により、内部に早く火が通り、表面に焦げ目がつくころには内部もふっくらと焼きあがります。
さらに焼き終わったら、受け皿の汚れたアルミホイルを捨てるだけですので、後片付けが楽になりますね。
近年では、魚焼きグリルの性能もよくなり、遠赤外線を発するものや、温度の自動調整があるものなども出回っています。
さらに、グリルの受け皿に敷く炭や沸石(ふっせき)も販売されていますね。
これらを使うことで短時間でこんがり、ふっくらと魚を焼くことが出来るのも確かです。
さんまの塩焼きを魚焼きグリルで美味しく仕上げる方法がNHKの人気番組「ためしてガッテン」で紹介されていました。
私も試してみましたが、これは感心するほど美味しく焼けました。
まとめ
魚離れといわれる昨今ですが、塩焼きも美味しく出来れば、小さなお子さんもきっと食べてくれるはずです。 美味しい塩焼きのコツを覚えて、魚を焼いてどんどん食べましょう。
強火の遠火とは
地方の民宿や飲食店の演出で、炭火をおこした囲炉裏で炭火から少しはなれたところに串刺しにした魚を立てて焼いているのを見たことがありませんか?
実は、これが ”強火の遠火” で焼いている状態なんです。
強火の遠火で焼く加熱方法では、魚の皮が程よく焦げて香ばしくなり、身には旨味が閉じ込められ、適度な水分が保たれます。
外はこんがり、中はジューシーに仕上がるというわけです。
また、”強火の遠火”という焼き方は、200〜300℃の四方八方に伝わる熱を利用して加熱する方法です。
この熱を一般的に「放射熱」といいますね。
炭火は300℃以上の放射熱を発するので、焼物に最も適した熱源といわれています。
200〜300℃の温度帯で焼くことにより、魚の表面のタンパク質がすばやく固まって、内部に旨味を閉じ込めることが出来ます。
また表面には適度な焦げ目がつきます。
さらに、放射熱の熱エネルギーは魚の内部に吸収されて魚の中から温めることができるので、表面と内部の温度差が少なくなり、全体的にムラなく均一に焼き上げることが出来るんです。
家庭で実践 強火の遠火 ガスコンロ編
ご家庭では、魚を焼くたびに、炭火を起こすわけにはいきませんね。
そこでまずガスコンロで焼く場合の”強火の遠火”を紹介します。
ガスコンロに焼き網をのせ魚を焼く場合、
まず、ガスの火は1000℃以上という高熱ですが、放射熱はあまり発しません。
強火だけれど遠火にはならないので、下手をすると”強火の近火”になってしまいます。
こうなると、内部に火が通る前に、表面が焦げてしまいます。
しかしガスの火を弱くすると、”弱火の近火”になり、放射熱は弱まってしまい、部分的にしか焼けなくなります。
さらに”遠火の弱火”だといつまでたっても焼きあがらず、時間が経つと魚が干物のようになるだけです。
そこで、おすすめなのが、「鉄板付の焼き網」です。
これを使えば、ガスの火で熱せられた鉄板から放射熱が発生します。
さらに、鉄板から7〜8cm上あたりがちょうど200〜300℃になり
”強火の遠火”を実現できます。
家庭で実践 強火の遠火 魚焼きグリル編
一般的にはご家庭で魚を焼くときはガステーブルに装備されている「魚焼きグリル」を使いますね。
ガステーブルの正面の引き出し式のアレです。
この魚焼きグリルは放射熱による加熱ではなく、「対流熱」という温められた空気がグリル内を回り魚を加熱していくのが大半です。
この対流熱というのは、温められた気体の分子が魚の表面に激しくぶつかって、表面部分の分子を振動させることで温度を上げていくといわれています。
したがって、魚の表面と内部の温度差が大きくなります。
この魚焼きグリルで強火のまま焼き続けると、
「外は丸焦げ、中は半生」になることがありますね。
そこで、魚焼きグリルで魚を上手に焼くためには2つのポイントがあります。
1つ目は「グリル内を予熱しておく」です。
予熱したグリル内に魚を入れると、表面のタンパク質が早く固まります。
あとは焦がさないように弱火でじっくりやくとよいでしょう。
2つ目は「受け皿にアルミホイルを敷く」です。
予熱の段階から受け皿にアルミホイルを敷いておくと、下からの放射熱により、内部に早く火が通り、表面に焦げ目がつくころには内部もふっくらと焼きあがります。
さらに焼き終わったら、受け皿の汚れたアルミホイルを捨てるだけですので、後片付けが楽になりますね。
近年では、魚焼きグリルの性能もよくなり、遠赤外線を発するものや、温度の自動調整があるものなども出回っています。
さらに、グリルの受け皿に敷く炭や沸石(ふっせき)も販売されていますね。
これらを使うことで短時間でこんがり、ふっくらと魚を焼くことが出来るのも確かです。
さんまの塩焼きを魚焼きグリルで美味しく仕上げる方法がNHKの人気番組「ためしてガッテン」で紹介されていました。
私も試してみましたが、これは感心するほど美味しく焼けました。
まとめ
魚離れといわれる昨今ですが、塩焼きも美味しく出来れば、小さなお子さんもきっと食べてくれるはずです。 美味しい塩焼きのコツを覚えて、魚を焼いてどんどん食べましょう。
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/4796094
この記事へのトラックバック