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2024年08月30日

サルと私

学生の時にアパートで一人暮らしをしていた。
換気のために窓を開けると、外が騒がしい。
気になって外へ出てみると、近所の人達が集まっていた。
私、「どうかしたのですか?」
近所の人、「サルがいるのよ」

アパートがあるのは、商業施設も多いところで、「こんなところに本当にサルがいるの?」と懐疑的。
近所の人達と一緒に向かったのは、サルがいるとされる雑居ビル。
雑居ビルに着くと、群衆が見ていたのは電柱の上で休むサル。

このサルを捕まえるために、多くの警察官や保健所の人達が網を持っている。
群衆の多くは、サルを捕まえることを期待しているのだが、「お猿さんを捕まえないで」という子供もいた。

電柱からサルが降りて来たタイミングで捕まえる作戦であることは、群衆は分かっており、静まり返った。
サルが電柱から徐々に降りて来ると、「お猿さんを捕まえないで」と言っていた子供が泣き出した。
するとその子供の母親が、子供の口に手を当て黙らせた。

サルが地面にまで降りて来ると、捕まえるために警察官や保健所の人達が網を広げたため、サルが捕まるのは時間の問題。
この時、母親に口を手で押さえられ話せない子供が私に、「お猿さんを助けてあげて」と目で訴えたため、私はわざとらし大きなクシャミをした。
すると、サルはクシャミに驚いて逃げて行った。

私に目で訴えた子供はニコっと微笑んでくれたが、サルを逃したことで群衆から冷ややかな目で見られた。
こんなことがあったため、それまでは一切お付き合いの無いご近所さんから、「サルを逃した大学生」と言われるようになってしまった。

エアコンの調子が悪く、電気屋さんに来てもらう時でも、電気屋さんに言われたのは、「サルを逃した大学生がいるアパートだよね?」。

逃したサルの後日談は、次回。
posted by owariasahi at 10:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 独り言
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