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2024年08月02日

炎天下の男の子

幼馴染みのAと、維摩池に日課であるウォーキングをしに行くと、自販機の下を覗く男の子がいた。
A、「お金を落としたの?」
男の子、「・・・」
私、「ジュースを飲みたいの?」
男の子、「・・・」
A、「オバちゃんがジュースをおごってあげようか?」
男の子、「・・・」
私、「おごってもらったら、お母さんに叱られる?」
男の子は、小さくうなずいた。

男の子は、空のペットボトルを持っていたため、自販機で買ったお茶をそのペットボトルに入れると、男の子はゴクゴク飲んだ。

私、「おいしい?」
男の子、「うん」
A、「ひとり?」
男の子、「うん」
A、「一人で来たの?」
男の子、「ううん。ママと来た」
A、「ママは?」
男の子、「・・・」

私、「ママが来るのを待ってるの?」
男の子、「うん」
私、「いつからいるの?」
男の子、「・・・」

体の日焼け具合いからすると、男の子は長時間、母親が迎えに来るのを待ってるようだ。
いつもより、ウォーキングを長時間したのは、この男の子が気掛かりだから。

しかし、長時間、炎天下でのウォーキングは危険なため、家に帰るのに、小銭に渡そうと男の子に近づくと、クラクションが鳴った。

クラクションが鳴った車に近づくと、男の子は他の車に轢かれそうになった。

男の子が乗ったのは、車の後部座席。
待ちわびたママに会っても、後部座席の男の子は下を向いたまま。
ママらしき女性がいるのは、車の助手席。
車を運転している男性は、父親?

お茶をあげた時に、男の子の口から父親の話は一言も出ていない。

男の子がいた場所には、空のペットボトルが置き忘れてあった。
車の中の母親らしき女性と運転席の男性が飲んでいるのは、専門店で買ったと思われるコーヒー。

車が動き出すと、下を向いたままの男の子は、オデコの汗を手で拭った。

A、「あの子、大丈夫かしら?」
私、「・・・」
posted by owariasahi at 13:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 独り言
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