赴任の挨拶をすると、生徒から聞かれたのは、「先生は通い?」
田舎と言えども、車があれば通えるため、
従兄弟、「そうだよ」
生徒達、「なーんだ」
生徒達ががっかりしたのは、通いの先生に良い思い出が無いから。
田舎のため賃貸物件はなく、あるのは町営住宅のみ。
生徒達が住んでいる町営住宅では寛げないし、「先生、遊ぼう」と生徒達が誘いに来る。
田舎には、飲食店やスーパーは無いため、給食の無い夏休みに入ると、生徒らが畑で採れた野菜を持って来てくれる。
採れたばかりのトマトは、当初は美味しかったらしいのだが、近隣の畑は、トマトばかり作っているため、色や形、種類が違ってもトマトはトマト。
町営住宅に住んでいる同僚の教員からは、生徒達から貰ったトマトを「捨てて来て」と頼まれるようになり、罪悪感を抱いた従兄弟から、我が家に大量のトマトが届くようになった。
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