2016年03月30日
会社寮で結核の集団感染、1人死亡
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東大阪市にある人材派遣会社の寮で、建設作業員など34人が結核に集団感染し、発病した男性1人が死亡していたことが分かりました。
死亡した男性は、およそ1年前の健康診断で肺に影が見つかりましたが、「就労可能」と判断されたということで、東大阪市は、派遣先に感染が広がっていないか調べることにしています。
「就労可能」の診断で仕事を続行→広がったか
東大阪市によりますと、先月2日、建設作業員の人材派遣をしている会社の東大阪市にある寮に住む50代の男性が意識を失い、市内の医療機関に搬送されました。
男性は肺結核と診断され、別の医療機関に転院したあと、先月13日に死亡したということです。 これを受けて、保健所が寮に住む建設作業員などを検査したところ、ほかにも33人が結核に感染していることが確認されました。このうち発病した人が5人、発病の疑いのある人が3人いて、発病した人はいずれも入院するか、医療機関に通院し、快方に向かっているということです。
東大阪市によりますと、死亡した男性は、去年2月とことし1月に会社の健康診断を医療機関で受けた際、いずれも肺に影が見つかりましたが、結核とは判断されず「就労可能」とされたということです。
東大阪市は、男性の症状などからおよそ1年前から結核を発病していた可能性があるとしています。
男性はことし1月まで建設作業員として派遣されていたということで、東大阪市は、集団感染の原因を調べるとともに、派遣先などに感染が広がっていないか確認を進めることにしています。
古くて新しい病気・結核
結核は、かつての日本では「亡国病」といわれるほど高いまん延状況を示していました(1943年の結核死亡率は人口十万対235、2014年の約120倍)。
戦後は急速に低下し、一時は「結核の流行は終わった」といわれるくらいになりました。ところが1996〜1997年にかけて結核患者の発生件数、その人口対率(罹患率)が増加に転じ、その後3年間上昇を続けました。
国も「結核緊急事態宣言」を出し注意を呼びかけました。その後やっと減少傾向に戻りましたが、結核は「再興感染症」として再び注目されるようになりました。
現在の日本の結核罹患率は2014年人口十万あたり15(約6,000人に1人)で、他の先進諸国の数倍の高さ、米国の1970年ごろの水準にあることから、日本は「結核中進国」と位置づけられています。
肺結核を発病した初期の症状は、咳・痰、発熱など、風邪と同じです。ただしそれが2週間以上も続いたり、良くなったり悪くなったりを繰り返すところが風邪と違います。決して「古い」病気ではないのですね。気をつけましょう。
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タグ:結核 集団感染
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