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2020年03月16日

ブログ作りのどこか物足りないところ

page 66




丸太小屋内。フリーランスと沈丁花。

壁に取り付けられたブラケット照明。オレンジの明かりが部屋を包む。ラジオから夕暮れのカフェを思わせるリラックスしたジャズの音。


フリーランス、魔法瓶から2つの白いカップにお湯をそそぐ。


「おぉ、さわやかな香り。ゆず?」

「正解ぃ。ホットゆずでいってみてん」

「めずらしい」

「沈丁花さんは何かある?」

「ん?」

「週一くらいの」

「ん〜、ストックしておいた YouTubeの動画を見るとか?」

「フリーランスは?」

「ん〜 タバコ。1日4本のところ8本までオッケーとか 、、長めの睡眠とかかな。ほかなんかある?」

「ん〜、、下書きをシャーペンじゃなくて、ボールペンにするとか」

「ふ〜ん」

「あとユーチューブの音楽。流すのを、パソコンのスピーカーじゃなくて100均のスピーカーにつないでとか」

「ははw おもろい贅沢やな」

「一週間に1回だけ。少しゆたかな気持ちになる」

「ははw」

無題125 (1) - コピー.jpg



冷たさの和らいだ湿気った風が、少し空いた窓の隙間から小屋に入り込む。


「最近さ、ブログ作りがなんか物足りんちゅうか、、」 

「寂しい、、とか?わたしは前からだけど」

「作って、確かにネットの中には存在するねんけど、肌感的な触感がない」

「うん」

「何かの拍子にネットがなくなったら、一緒にパンって消えてまうちゅうか」

「、、その感覚わかる。そこにぼんやりと不安を感じるというか、、」

「な」

「下書きの文章を、紙に書くってスタイルはそういう意味もあったりするんじゃない?」

「うん?」

「二次元に変わりはないけど、肌感があるって」

「いや、それはタイピングがヘタやから」

「ははw」

「体の中のモヤを、書く方がスムーズに形にできる気する。遅いねんけど」

「タイピングや音声入力で書いて、で、パソコンに保存と比べたら、触感がある!って思うといいんじゃない」

「タイピングの触感てのもあるかもやねんけど『オレやった・やってる』って感触、、言われてみれば、手で感じとれるな」

「承認欲求みたいなのも満たされてるかも」

「う〜ん、、自己承認? てか、そもそも肌感を求めたり、形に残すてっのが女々しいのか」

「そんなものと思うけど、、」

「料理人とかオカンとか、、気持ち込めて毎日作って、食べたら消えてく」

「、、『一年前のごぼうの味噌汁おぼえてる?』なんて言ったりしないね」

「な、そんときどんな工夫した、気持ちあんなだったとか言われたことない」

「赤と白の割合、6:4にした、、とか。日々にうもれてく、、儚い」

「紙に書かないスタイルってのもいさぎよいけど、料理人やオカンってどんだけやねん」

「ほんとだね」

「収益得たことないから、そこ変われば変わるんかな?この感じ」

「どうなんだろう、、変わりそうな気はするけど」

「収益なぁ、、」

「まぁでも、、漂着仲間がいるからwこれ一人だったらもっとだと思うよ」

「そやなぁ」


バタっ。丸太小屋の入り口、戸が開く。


「ハッロウ〜♪お天気ばい」

「おぉー、クチナシさん。ひさしぶりー」

「どもども。てか、今日は雨やけん、 暗い気持ちがイキイキばい」

「あぁ〜、それあるかもしれん」

「あとは、ケハイっちゃ。お金の気配が足りんばい」

「ええ?」

「もっと気配を身近にったい♪」

「どゆぅこと?」

「文章を書く最中、頭の上で収益がチャリン♪と聞こえるようにするったい。たとえばレヴューばい。そして、、ワシ、もう帰る」

「え?はやっ。クチナシさんは捗ってるのぉ?審査、通った?」

「ボチボチっちゃ。おいしい!ありがと。残さず食べて、ご馳走様っちゃ。じゃっ」




無題126 - コピー.jpg




posted by サーモラス at 15:14 | TrackBack(0) | 未分類

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