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2015年07月11日

島崎遥香

島崎 遥香(しまざき はるか、1994年3月30日 - )は、日本のアイドル・女優であり、女性アイドルグループAKB48チームAのメンバーである。

埼玉県出身。ビッグアップル所属。

しまざき はるか
島崎 遥香


プロフィール


愛称
ぱるる
ぽんこつ

生年月日
1994年3月30日

現年齢
21歳

出身地
日本の旗 日本・埼玉県

血液型
A型

公称サイズ(2015年時点)


身長 / 体重
157 cm / ― kg

活動


ジャンル
J-POP

所属グループ
AKB48

他の活動
女優

事務所
ビッグアップル

主な出演作
『私立バカレア高校』
『マジすか学園4』

代表曲
「永遠プレッシャー」
「僕たちは戦わない」

略歴

2009年

9月20日、『AKB48 第六回研究生(9期生)オーディション』に合格。

11月14日、『AKB48「RIVER」発売記念・東京ビッグサイト大握手会』においてお披露目され、翌日のAKB48「RIVER」劇場盤8・9期研究生B4th特別公演において、AKB48劇場ステージデビューを飾った。

2010年

5月8日、AKB48チームAおやつ公演 において、100回目の劇場公演出演を達成。

5月から6月にかけて実施された『AKB48 17thシングル選抜総選挙』では研究生としては最上位の28位にランクインし、同じ研究生の山内鈴蘭とともにアンダーガールズ(22位から40位)に選ばれる。

11月6日、AKB48チームAおやつ公演(前座)において、200回目の劇場公演出演。

12月8日、『AKB48劇場5周年特別記念公演』において、同期である大場美奈・島田晴香・竹内美宥・永尾まりや・中村麻里子・森杏奈・山内鈴蘭とともに正規メンバーへ昇格することが発表される。

2011年

6月6日、TOKYO DOME CITY HALLで開催された『「見逃した君たちへ」〜AKB48グループ全公演〜』・ひまわり組 1st Stage「僕の太陽」公演において、チーム研究生に留め置かれていた他の正規メンバーとともに「チーム4」を結成することが発表される。

5月から6月にかけて実施された『AKB48 22ndシングル選抜総選挙』では圏外と振るわなかった。

10月10日、チーム4 1st Stage「僕の太陽」公演のスターティングメンバーとしてチーム4での活動を開始する。

11月20日、AKB48「僕の太陽」おやつ公演において、300回目の劇場公演出演を達成した。

2012年

3月24日、『業務連絡。頼むぞ、片山部長! inさいたまスーパーアリーナ』2日目の公演において、5月23日発売の26thシングル「真夏のSounds good !」に初めて選抜メンバーになることが発表される。

3月25日、コンサート『業務連絡。頼むぞ、片山部長! inさいたまスーパーアリーナ』3日目公演においてAKSからビッグアップルへの事務所移籍打診があったことが発表される。

5月から6月にかけて実施された『AKB48 27thシングル選抜総選挙』(6月6日開票)では23位にランクインし、アンダーガールズに選ばれる。

8月24日、『AKB48 in TOKYO DOME 〜1830mの夢〜』初日の公演で行われたチーム再編(組閣)発表において、当時所属していたチーム4の解体が発表され、チームBに異動することが発表される(11月1日、公式にチームBに移動)。

9月18日、日本武道館で開催された『AKB48 29thシングル選抜じゃんけん大会』では優勝し、初めてセンターポジションを担当することになる。このことがきっかけで「次期エース候補」と報道されるなど、世間の注目を集めることとなる。

11月3日、チームBウェイティング公演のスターティングメンバーとしてチームBでの活動を開始する。

12月5日、初めてセンターポジションを担当する29thシングル「永遠プレッシャー」が発売される。

2013年

5月から6月にかけて実施された『AKB48 32ndシングル選抜総選挙』では12位となり、総選挙による選抜メンバーに初めて入る。

12月10日、ニホンモニターによる「2013年タレントCM起用社数ランキング」で、女性タレント部門で6位タイにランクインし、11社 のCMに起用されたと発表される。ランキング発表当時のAKB48在籍メンバーとしては最多起用社数を記録する。

12月24日、アメリカの映画サイトTC Candlerが、毎年恒例で発表する「世界で最も美しい顔100人」ランキングで56位に初ランクインする。

2014年

2月24日、Zepp DiverCityで開催された「AKB48グループ大組閣祭り」において、チームAへの異動が発表される。

4月25日、チームA 7th Stage「恋愛禁止条例」公演のスターティングメンバーとしてチームAでの活動を開始する。

5月から6月にかけて実施された『AKB48 37thシングル選抜総選挙』において7位となり、選抜メンバーに入る。

12月11日、ニホンモニターによる「2014年タレントCM起用社数ランキング」で、女性タレント部門で3位タイにランクインし12社のCMに起用されたと発表される。ランキング発表当時のAKB48在籍メンバーとしては最多起用社数を記録する。

12月16日、東京ドームシティホールで行われた『第4回AKB48紅白対抗歌合戦』において、AKB48メンバーから7人が選抜されて結成された新ユニット「ニャーKB with ツチノコパンダ」への参加が発表される。

12月28日、アメリカの映画サイトTC Candlerが、毎年恒例で発表する「世界で最も美しい顔100人」ランキングで50位にランクインする。

2015年

4月8日、参加ユニット「ニャーKB with ツチノコパンダ」がアニメ『妖怪ウォッチ』(テレビ東京)のエンディングテーマ「アイドルはウーニャニャの件」でシングルCDデビューする。

5月から6月にかけて実施された『AKB48 41stシングル選抜総選挙』において9位となり、選抜メンバーに入る。

人物
「遥香」という名前には、遥か彼方までよい香りが広がるようにとの意味が込められている。
特技は、食べること(食べ放題大好き、辛いもの甘いもの好き嫌いが少ない)、いつでもどこでも寝ることができる(電車の中で一駅でも寝る)、動物の気持ちが分かる(特にイヌ)、および一輪車。しかし一輪車については、特技として披露するつもりが結局乗れなかったといったこともある。
かつて[いつ?]は好きな食べ物としてメロンパンをあげており、同じくメロンパンを好むSKE48の松井玲奈と2010年6月5日に幕張メッセにおいて『メロンパン同盟』(以下「同盟」)を締結した。のちに「同盟」には市川美織、NMB48の福本愛菜およびSKE48の磯原杏華、HKT48の松岡菜摘・宮脇咲良・村重杏奈・朝長美桜も加入したが、福本のNMB48卒業をもって同盟も解散となった。その他ピーマン、おつまみ系の食べ物も好む。嫌いな食べ物はレバー。
長所はマイペースなところ、短所に該当するところは「クールに見られるため話しかけづらい」とされるところ。
女性アイドルが好きで、かつて[いつ?]は柏木由紀・指原莉乃(現・HKT48)とともにSKE48の『アイドル研究会』に所属していた。
実家では、アメリカン・コッカー・スパニエル1匹(ソレイユ)、ポメラニアン1匹(ダーナ)を飼っている。
親の仕事はトリマー。
中学校時代の3年間は吹奏楽部に在籍し、アルトサックスおよびソプラノサックスを掛け持ち担当していた。このためサックスの演奏に長けており、他にフルート、トランペット、ピアノなども特技。チームA 6th Stage「目撃者」公演において仲谷明香のアンダーを務めていたのは、島崎がピアノを弾けるためとされている。
目標にしている芸能人は綾瀬はるか。
好きなタイプの男性は、タバコを吸わない人。男性に対する「理想が高すぎる」と自己評価しており、「身長180cmくらいで、優しくてイケメンで面白い」人が好みで、「よく、つまんないイケメンはいるじゃないですか。そういう人は興味ない。面白い方がいいです」と語っている。
ラジオが好きで、好きなパーソナリティーの一人はK太郎である。
10歳下の弟がいる。弟の名前は島崎自ら名付けた。
インドア派であり、季節を問わず室内にいることを好み、理想のデートに関する質問に対しても「映画館など室内ですごしたい」と答えている。

AKB48関連
「ぱるる」というニックネームは、米沢瑠美が命名した。「ぱるる」というニックネームの他に、「ぽんこつ」のあだ名もある。ルックスと成長途上であるトークや歌、ダンスなどのスキルとのギャップの大きさから親しみを込めてそう呼ばれるようになった。自身が主演を務めたドラマ『マジすか学園3』のオープニングテーマ曲のタイトルが「ぽんこつブルース」となったり、AKB48のシングル表題曲としては自身が初めてセンターを務めた「永遠プレッシャー」の振り付けでは「ぽんこつ」を表現している が、その後はそう呼ばれることは少なくなった。
キャッチフレーズは「元気いっぱるる」「ぱるる、ぴるる、ぺるる、ぷるる、ぱるる〜。みんながぱるるのこと好きになっちゃうぞ」である。
AKB48グループ内でとくに仲の良いメンバー(元メンバー含む)は横山由依、松井玲奈、渡辺美優紀。このほか板野友美とも仲が良く、2013年正月には一緒に初詣に行った 。また、指原莉乃にはつらい時に何度も励まされたことがあり、指原を「恩人」としている。
高校1年生の時にAKB48のオーディションを受けたきっかけはアイドルに詳しい同級生の誘いによるもので、調べてみると募集欄に『緊急!!』と書いてあったため「緊急だったら受けるしかない」と思い応募を決意した。AKB48については友人の影響で結成当時から知っており興味も持っていたものの、まさか自分がアイドルになれるとは考えていなかったため、合格の報を受けた際にはとても驚いた。
元々アイドルが好きで、さまざまなアイドルの「振りコピ」をしていたものの実際に踊るのとはわけが違い、初めてステージに立った時は「ぼーっと突っ立っているだけ」だった。それまで歌やダンスの経験はなかったため当初は慣れるのに苦労した。
AKB48に入って一番苦労したことは学業との両立であった。仕事で遅くなった日でも高校は絶対に休まないと決めていた。
握手会では、そっけない態度をとってしまい「塩対応」と言われていた。しかし、2013年6月に行われたイベントでは「握手会での対応を良くしていきたい」と語った 。AKB48劇場支配人の戸賀崎智信(役職は当時)も「今日(取材は握手会の2013年6月15日)から、ぱるるが『減塩』対応で握手を始めたららしいですよ。つまり、笑顔で、塩対応じゃない」と、島崎の対応の変化について語っている。

出演

映画
劇場版 私立バカレア高校(2012年10月13日公開) - 主演・真行寺文恵 役
劇場版 ATARU THE FIRST LOVE & THE LAST KILL(2013年9月14日公開) - 水野流美 役
妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!(2014年12月20日公開) - 声の出演ユキッペ 役
劇場霊 - 主演・沙羅 役(2015年11月21日公開予定)

テレビドラマ
マジすか学園 最終話(2010年3月26日、テレビ東京) - 馬路須加女学園生徒 役
マジすか学園2(2011年4月15日 - 7月1日、テレビ東京) - 寒ブリ 役
私立バカレア高校(2012年4月14日 - 6月30日、日本テレビ) - 主演・真行寺文恵 役
マジすか学園3(2012年7月13日 - 10月5日、テレビ東京) - 主演・パル 役
ATARU スペシャル 〜ニューヨークからの挑戦状!!〜(2013年1月6日、TBS) - 水野流美 役
So long ! 第3話(2013年2月13日、日本テレビ) - 主演・橋本飛鳥 役
WONDA×AKB48 ショートストーリー「フォーチュンクッキー」 (2013年7月7日、フジテレビ) - 新谷三智子 役
ほんとにあった怖い話 15周年スペシャル「誘いの森」(2014年8月16日、フジテレビ) - 主演・住田葵 役
マジすか学園4(2015年1月19日 - 3月30日、日本テレビ) - 主演・ソルト 役

その他のテレビ番組
有吉AKB共和国(2010年3月29日 - 不定期出演、TBS)
週刊AKB(2010年8月13日 - 2012年11月30日 不定期出演、テレビ東京)
AKBINGO(2010年12月22日 - 不定期出演、日本テレビ)
AKB48ネ申テレビ(ファミリー劇場) スペシャル〜新しい自分にアニョハセヨ韓国海兵隊〜(2011年7月17日)
Season7(2011年7月24日・31日)
Season8(2011年11月27日・12月4日)
Season14(2014年2月23日)
Season18(2015年3月1日・5月17日)

サタデーナイトチャイルドマシーン(2013年4月13日 - 6月29日、日本テレビ) - ぱるぱるさん 役
淳・ぱるるの○○バイト!(2015年4月14日 - 、フジテレビ) - MC

CM
インテル「Ultrabook」 HP デカ薄ウルトラ 篇(2012年7月14日 - ) 渡辺麻友・松井珠理奈・入山杏奈・大場美奈・永尾まりやと共演

WILLSELECTION「Disney Marie Collection」(2013年3月15日 - )菊地あやかと共演
ミスタードーナツ『ぷるるんポン・デ・リング』(2013年6月26日 - 2013年8月末)マツコ・デラックスと共演
バンダイ データカードダス『アイカツ!』(2013年9月26日 - )
防衛省『H26自衛官募集CM』「YOU AND PEACE」篇(2014年7月1日 - )
東洋水産『マルちゃん正麺塩味』(2014年9月)

イメージキャラクター
Vanilla Birthday(ヴァニラバースデー)(2013年10月 - )

書籍

写真集
ぱるる、困る。(2013年7月19日、集英社、撮影:中山雅文)ISBN 978-4087806885

雑誌連載
Myojo(2014年1月 - 、集英社) - 「ぱるる、充電中」連載。
SEDA(2014年8月 - 、日之出出版) - 「ぱるる服装学院」連載。

カレンダー
島崎遥香 2012年カレンダー(2011年11月19日、ハゴロモ)
卓上 島崎遥香 2013年カレンダー(2012年12月7日、ハゴロモ)
壁掛 島崎遥香 2014年カレンダー(2013年12月6日、ハゴロモ)
卓上 島崎遥香 2014年カレンダー(2013年12月6日、ハゴロモ)
壁掛 島崎遥香 2015年カレンダー(2014年12月13日、ハゴロモ)
クリアファイル付 卓上 島崎遥香 2015年カレンダー(2014年12月13日、ハゴロモ)

隣客を暴行死させ、ラーメン完食

【法廷から】

 昨年9月、東京都北区のラーメン店で、ささいなトラブルから隣の男性客に暴行を加え死亡させたとして、傷害致死罪に問われた東京都足立区の無職、今西伸一郎被告(38)の裁判員裁判の判決が3月19日に東京地裁であり、懲役7年(求刑懲役10年)が言い渡された。犯行後も警察官が駆けつけるまでラーメンを追加注文してすすっていたという巨漢の男は、法廷では母の姿に何度も泣き崩れた。犯行時の粗暴さとは逆に、公判で明らかになったのは母親への思いなど別の一面だった。

■行きつけのフィリピンパブで深酒し…

 黒色のスーツに青色のネクタイ、短めの髪をオールバックにして法廷に姿を見せた今西被告。傍聴席に座る母親など関係者を見つけて笑顔をみせたが、すぐに場違いだと気づいたのか、表情を引き締めた。

 昨年9月の逮捕時は身長175センチで体重120キログラムだったというが、顎周りがすっきりするなど、かなり痩せた印象。証言台に立った被告は起訴状に対する認否を問われ、「間違いありません」とはっきりした口調で認めた。

 起訴状などによると、今西被告は昨年9月27日、北区のラーメン店で、口論となった男性客=当時(49)=の襟をつかんで引き倒し、顔や腹を数回踏みつけて死亡させたとしている。

 冒頭陳述や被告人質問などから、犯行に至るまでの詳細な経緯が明かされた。

 昨年9月26日。今西被告は当時勤務していたネジ加工会社の仕事を終え、午後5時半ごろ足立区内の自宅にいったん帰宅。その後、月に1、2回通っていたという中野区にあるフィリピンパブに向かった。

 午後7時ごろにパブの近くに着き、居酒屋でビールや焼酎を軽く飲んだ後、午後8時にパブに入店。3時間ほど滞在し、焼酎ボトルを3分の2ほど開けた。今西被告の法廷供述によると、「それ以上飲むとベロンベロンになり、記憶がなくなる一歩手前の状態」になり、翌日の仕事のために店を後にした。

 自宅に帰るためJR田端駅に降りた際、駅近くのラーメン店が目についた。「帰ったらすぐ寝るだけだから、食事を済ませよう」と、犯行現場の店に向かった。


■犯行後、無銭飲食にならないよう会計を済ませていた

 犯行はあっという間の出来事だった。

 今西被告の供述によれば、日付が変わった27日午前0時すぎに店内に入店し、カウンターに座ったという。餃子と酎ハイを注文したところ、2つ右側の席に被害者が座った。被害者が2人の間の空いているいすにバッグを置いて引き寄せようとしたところ、このいすに足を掛けていた今西被告がバランスを崩した。

 もう一度被害者がいすを引き寄せたので「何だよ」と言ったところ、「いいんじゃねえかよ」と言い返されたので、「けんかを売られていると思った。血が上った」と被害者の襟首をつかんで引き倒した。顔を2回踏み、その後腹を2回、靴を履いたまま踏みつけた。

 被害者が動かなくなった様子を見て、「やり過ぎだな。大変なことになると思った」と振り返った。

 カウンターの席に戻り、「従業員が110番、119番通報したと話したので、自分はやらなかった」と述べた。座った席から後ろを振り向くと、被害者が鼻と口から血が出ていて息ができなさそうにしていた。近寄って被害者の頭を持ち上げたところ、「別の客から『動かさない方がいい』といわれた」ので、元の状態に戻したという。

 血が手に着いたのでトイレに行き、洗い流し再び席に戻った。「このまま捕まると、たぶんちゃんとした食べ物は取れなくなる」と考え、Dセット(850円)のみそラーメンと半チャーハンセットを追加注文。さらに、「捕まってしまうと無銭飲食になるかなと思った」と、先に会計も済ませていた。警察官が店に到着した際「犯人はどこか」と声を出した際も、カウンター席で食事を続けていたという。


■母の姿に被告は…

 今西被告は事件について淡々と語っていたが、弁護人から傍聴席に母親が来ているか尋ねられると号泣。しばらく証言できなくなるほど泣き続けた。

 証人尋問で母親も証人出廷。今西被告と2人暮らしで、同じ会社に勤務。昼は一度自宅に戻り一緒に食事するなど、基本は3食とも2人でとっていたという。家で酒を飲むことはなく、外に飲みに行くのも週1回程度だった。

 給与は手取りで15万円ほどだったが、5万円を母親に渡していたという。「やさしくて、親思いで私にとってはすばらしい息子です」。母親の証言を聞く今西被告は、終始泣き続けていた。事件の知らせを受けたとき「驚きでどうしていいか分からなくなった」といい、事件後には42年間勤めた会社を辞め、体調を崩した。

 母親は、「事件後に息子から何回も手紙が来て、『家族を巻き込んで申し訳ない。自分のことはいないものと考え縁を切ってほしい』という内容だった」と、涙ながらに語った。

 被害者は身内がおらず、遺骨の引き取り手がいなかったという。「ショックで何かできないか」と、今西被告の母親は遺骨の引き取り先を探したが最終的に見つからず、一時保管されていた寺で供養をしたという。

 証人尋問を終えて傍聴席に戻った母親は、その後もハンカチで目を押さえ続けていた。


■検察官が被告の認識の甘さを諭す“説教”も

 「昔から体がでかく、手を出してはいけないと教えられてきた」と今西被告。事件について「被害者の人生を終わらせてしまったことに申し訳ございません」と謝罪。一方で、「なんで手を出したか、悪いことだという認識はあるが、いまだに分からない」とも振り返った。

 犯行直前に、被害者がかけていたメガネを被告が外したという。「自分もメガネが割れてけがをしたことがあったから。(被害者の)失明などを考え、自分の手も切れると思ったから」と冷静な部分も証言した。

 公判では、裁判長が検察官の質問の意図について「不明だ」と注意するなど、検察側の被告への追及不足の面も感じられた。ただ、被告の認識の甘さについて、検察官が強く諭す場面が印象的だった。

 検察官「事件の原因として一番は酒だと思っているか」

 被告「酒が入っていることも要因にある。後はストレスとか体の疲れとか」

 検察官「他には」

 被告「短気な性格だったのかなと今思う」

 検察官「あなた、3番目に短気な性格を挙げたが、酒を飲んでいる人やストレスを抱えている人は、世の中にいくらでもいる。それでキレて暴力を働くのか。(短気な性格が)大事な原因だったのではないのか、その辺強く考えてくださいね」

 検察官の迫力に、被告は素直に「はい」と答えた。


■ラーメン追加注文は量刑に考慮されず

 判決では「体重120キログラムの被告が一方的に顔面や腹部を数回踏みつけ、重大な結果を引き起こす危険なのものであった」と指摘。その上で「危険な暴行を被害者のささいな言動に立腹して行ったもので、動機に非難の度合いを軽くする事情は見当たらない」とした。

 一方で、犯行後に被害者が倒れた脇で料理を追加注文したことについて、「被告の行動について眉をひそめる向きもあるだろうが、被告を更生させて社会復帰を図るという刑罰の目的に照らし有意なものとはいえない」として、量刑に考慮すべきだとする検察側の主張を退けた。

 さらに、「家族の支えはこれまで普通に社会生活を送ってきた被告の更生を期待させる事情として、一定程度考慮した」とした。

 母親の証人尋問でのやりとりがどこまで判決に考慮されたかは分からないが、次の悲痛な思いは被告にどう響いただろうか。

 「罪を償って帰ってくるのを待ちたい。あの子にとってウチしかいない。2人で一から出直してやっていきたいです」

女子選手宅の玄関ドアにドリルで穴

女子フットサル兵庫県選抜チームの女子選手に付きまとったなどとして、兵庫県警がストーカー規制法違反容疑などで、同チームの元監督で兵庫県尼崎市の害虫駆除業、中尾隆二郎被告(40)を逮捕し、神戸地検が同罪で起訴していたことが10日、捜査関係者への取材で分かった。中尾被告は容疑を認めているという。

 起訴状によると、中尾被告は5月28〜30日、元交際相手の20代の女子選手に計7回、無料通信アプリ「LINE」でメッセージを送信。同29日には神戸市内の路上で、女子選手の自家用車のドアに、卑(ひ)猥(わい)な言葉が書かれた女子選手の写真を貼り付けるなどのストーカー行為をしたなどとしている。

 兵庫県警は6月1日に同容疑で中尾被告を逮捕。今月10日、2月に女子選手宅の玄関ドアにドリルで穴計5カ所を開けたとして、建造物損壊容疑で中尾被告を追送検した。

 日本フットサル連盟のホームページによると、兵庫県選抜チームは中尾被告が監督だった3月、全国大会で優勝した。
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