2018年03月07日
生命誕生の謎について究明したパンスペルミア説とは何か
生命の始まりは一体何だったのだろうか?
こんなことを一度は考えたことはないだろうか。
今や知る由もないこの疑問であるが、現在生命は宇宙からやってきたという説が有力視されている。
今回はその「パンスペルミア説」についてご紹介していこう。
パンスペルミア説とは?
パンスペルミア説とは生命は地球にだけ存在する特別なものではなく宇宙に広く存在するものであり他の天体に存在した微生物が何らかの形で地球に到達したという生命の始まりについての仮説の1つである。
1903年にアレニウスが提唱した説であるが、当時は「理解できないものは全て宇宙に由来させてしまおう、という消極的な仮説に見える」と学者達から批判を受けていた。
しかしこれは化学進化を否定しているわけではない。
「地球上の無機物から生命が誕生した」という事を否定しているだけなのである。
どのようにやってきたのか?
これも学者から様々な説が唱えられている。
イギリスの天文学者フレッド・ホイルによれば「生命は彗星で誕生し彗星と地球が衝突することで地球上に生命がもたらされた」というのだ。
また、近年では「火星からやってきた」という説も有力である。
地球上で火星の破片が発見されていることからもその信憑性が高まっている。
さらに「高度に進化を遂げた宇宙生物が生命の種子を地球に送り込んだ」とされる。
「意図的パンスペルミア」という興味深い説も存在している。
本当に辿り着けるのか?
そもそもこの説には学者たちが疑問視を投げかける点が幾つかあったのだ。
それは、高温高圧の大気圏の中を無事に通過できるのか?
また、宇宙線の存在が発見されてからは、パンスペルミアは宇宙線の影響で死滅してしまうのではないだろうか?
など、否定的に見られる要素が浮上してきた。
しかし、隕石の内部では温度の上昇も少なく宇宙線からも守られているとしてこれらの疑問点は解消されパンスペルミア説は徐々にあり得るものとして認識されていったのだ。
実は検証の計画?
実はパンスペルミア説を検証するため2015年の5月から「たんぽぽ計画」が進められている。
たんぽぽ計画とは国際宇宙ステーションのきぼう実験棟に設置された船外実験プラットフォームにて開始され生命の惑星間移動の可能性などを調査している。宇宙生物学的プロジェクトである。
エアロゲルを用いて宇宙塵を採取し、地球に持ち帰る計画となっている。
この計画で何か証拠がつかめれば生命誕生の謎の解明に一歩近づくのでは無いだろうか。
これまでパンスペルミア説について詳しくご紹介してきたがこれはほんの仮説の一種に過ぎない。
あなたが思う生命誕生の瞬間とはどのようなものだろうか?
少し考えてみよう。
生命誕生の秘密は誰も想像しなかった何か突拍子もないものかもしれない。
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/7396050
この記事へのトラックバック