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2018年03月21日

京都人が嵐山に近づかない本当の理由! 歴史に隠された怨念とは



京都人が嵐山に近づかない本当の理由。

結界の外にある嵐山は魔界への入口である。
さて、この結界の位置を見ると、保津川地区方面にある嵐山は結界の外になっている。
そのために嵐山には様々な怪異の伝説があるのである。

平安時代は鬼とは霊と同じ黄泉の国に行った人の変わった姿であると考えられていた。

そして、これらの鬼は髪や仏法の保護を受けることが出来ない土地でしか生きてゆくことが無いとされていた。

そのため鬼の国に繋がる保津川地区は、そのまま黄泉の国に通じる道があると信じられており、故に死体を埋め墓を作ることは理にかなっていたため、同時にその分多くの幽霊や多くの怪異の現象が起きているという記録がある。

また、それを収めるために多数の寺を建てているのである。

因みに、京都の鬼門の方向、要するに東北方向は元々比叡山延暦寺があり知恩院があることで守られており、また京都平安京の近くになれば大原三千院などがあって、守護が固められているのである。

しかし、同じ結界の外でありながら嵐山の方面は何故か守護が薄いのである。

それは元々鬼の出入り口、そして墓場として想定されていたからであると考えられていたからでおり、実際にこの地区には嵯峨天皇の墓等、旧貴族の墓・旧天皇の墓などが多数存在する。



嵐山にまつわる怖い話

「今昔物語」には、嵐山の辺りに「のっぺらぼう」の原型が出てきている話や、嵐山で狐に騙される話などが沢山存在する。

また、鬼の頭領として有名な「酒呑童子」なども、保津川辺りがその話の根拠であり、その上流の村や町が鬼の棲家という事になっている。

これは、京都の結界の強さで鬼が中に入れないため結界の外に鬼が溜まっているということを意味している。

更に、平安京を流れる2つの川のうち鴨川は琵琶湖が水源になっているのに対して保津川は山の中にあり流れも急であることから京都の人々から恐れられていたという事を現している。


嵐山「滝口寺」にまつわる2つの悲恋物語とは?

また、嵐山には「滝口寺」という悲恋で有名な寺がある。

平家の武将であった斉藤時頼に、この寺にいた元平家の女官横笛が恋をした。

しかし、斎藤は家柄が合わない事、そして元平家であったことから源氏の世の中でそのような恋を行う事を強く戒められ高野山に上って出家してしまった。

そして、恋に破れた横笛は長谷寺で出家するのであるが、その後やはり忘れられずに保津川へ身を投げて亡くなってしまう。

また、同じ滝口寺には建武の新政の際に後醍醐天皇を助けた武将新田義貞の首塚もある。

実際に鎌倉幕府を滅ぼしたのも新田義貞であるが、足利尊氏の裏切りで敗戦し、今の越前の国福井県で戦争中に流れ矢に当たって亡くなってしまう。

その遺体が回収され、京都の山城川原で晒し首になっていた新田義貞の首を妻の勾当侍が盗み出して、滝口寺に葬ったと伝えられているのだ。

この2つの悲恋物語から、嵐山にかかる渡月橋をカップルで渡ると別れてしまうというような都市伝説がある。

これは、まさにこの2つの悲恋の怨念が現代のカップルを羨ましく思ってそのようにしてしまうということではないかと予測される。

このように、今までは有名な観光地である嵐山も実は京都の守護下にある都ではなく嵐山を京都の都と思っていること自体が大きな間違いであることがわかる。

しかし、こうも考えることができる。

日本人は死に近いところを美しいと感じる部分がある。

桜の花の下には死体が埋まっている等という伝説は桜の花の美しさから来ている逆説的なものであるところがある。

同じように嵐山には平安の都千年の死が埋まっているとある。
故に美しいのかもしれない。

けれども、京都の古くからいる住人たちは沢山の死や呪いの歴史を知っていることから、あまり嵐山方面には近づかないのである。
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posted by nanasi00 at 12:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 都市伝説
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