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2023年07月16日

「パシヨン」*川越宗一




とある神父様が「大変面白かった」とSNSで発信をされていたのを拝見し、私も読んでみたくなった一冊。
直木賞作家が描く作品とは、かようなものか!!・・と衝撃を受け、無我夢中で読みふけってしまった。
まさに期待以上の作品だった。

小西行長の孫、後に伴天連(司祭)になった小西マンショの物語。



20230715_194714.jpg


パシヨン [ 川越 宗一 ]

価格:2,420円
(2023/7/16 17:52時点)
感想(0件)



私自身がカトリックのクリスチャンであることから、この時代のキリシタン歴史小説は大いに関心がある。
個人的には、ペトロ岐部が登場する(あるいは主人公の)小説が大好きだ。
今回読んだ「パシヨン」にもペトロ岐部は渇水という名で登場するのだが、そのカッコよさに惚れ惚れする。

主人公の小西マンショも、伴に登場するペトロ岐部も、殉教という最期を遂げる。
遠く地の果てまで旅した彼等には、もっと長く生きていてほしかった。
そして多くの見聞録や宣教活動の様子を後世に残してほしかった・・という個人的な思いを捨てきれない。

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私がもしこの禁教時代に生きていたならば、自分の弱さゆえに簡単に棄教してしまったであろう。
しかしながら、自らの死を覚悟しながら日本に戻り、そして最後まで「転ぶ」ことがなかった彼等の強固な意志にただただ感服するばかりである。

信仰が弱いながらも一人のクリスチャンである私が彼等の生涯を垣間見て感銘を受けている事を、天国にいる彼等に伝えたい。

素敵な読書タイムを






posted by mysterynovels at 17:03| JAPAN
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