2019年06月07日
社会的成功に不可欠なEQ(心の知能指数)も前頭葉と深い 関係がある!
最終的には、心の働きの脳内メカニズムについて述べていきます。
社会的成功に不可欠なEQ(心の知能指数)も前頭葉と深い
関係がある!/「感情に振りまわされない人」の脳の使い
方 和田秀樹(わだ・ひでき)著から
前頭葉の老化をスローダウンさせる、あるいは働きをよくすることで
感情の不安定や痛みなどの人間にとって不快なことを取り除くことができる。
さらにいうと、前頭葉の働きがよくなればプラス要因を生み出すこともできるのです。
仕事の能力として必要なクリエイティブな発想や柔軟な考え方、
鋭敏な感性や人間関係を円滑に行う感情を読み取る力なども、
前頭葉の働きによるものだからです。
このうち「鋭敏な感性や人間関係を円滑に行う感情を読み取る力」は
EQと呼ばれるようになっています。
EQはもともと
アメリカのイエール大学心理学部のピーター・サロヴェイ学長と、
ニューハンプシャー大学心理学部のジョン・メイヤー教授によって提唱された概念です。
この説を、心理学者でビジネス・コンサルタントのダニエル・ゴールマン博士がまとめて
『EmotionalIntelligence』という本を1995年に出版しました。
これが全米で100万部の大ベストセラーとなり、
その1年後に日本でも『EQ ― こころの知能指数』というタイトルで発売されて
日本人の多くの人が知るところとなりました。
しかし、熱しやすく冷めやすい日本人の国民性なのか、
EQの表面的なものだけが紹介されるにとどまり、
あまり応用されたり、実用化されたりしていませんし、
またいくつかの続編も多くの人には読まれていないのが現状です。
さて、EQは「心の知能指数」として、
IQ(Intelligence Quotient:知能指数)では測れない能力を示すものとして紹介されたものです。
IQは高いのに社会で成功できない人がいるのはなぜかと考えたとき、
こういう人たちは別の能力が低いからではないかと仮説が立てられ、
調査研究がなされました。
IQが高いことは成功するための必要条件ではあるが十分条件ではない、
EQも高いレベルで備わっていなければならない、
というのがアメリカでの考え方です。
現在では、ハーバード大学のビジネススクールなどエリート教育のなかで
EQ教育的なものが導入されています。
IQだけを重視するのではなく、
その土台の上にEQも高めていこうというのが
アメリカのエリート教育の考え方です。
IQは脳の側頭葉や頭頂葉の機能を測るものですが、
EQは前頭葉の働きを表すもので、
たしかにクリエイティビティだとか、
ものの考え方の柔軟性、
考え方の切り替えの能力によい影響を与えています。
すなわち、ルーティン・ワークを行うときには側頭葉と頭頂葉しか使わないのですが、
新しい状況に適応するとか、
これまでにないものを生み出していくというときは、
前頭葉を使うと考えられているのです。
昔のようにルーティン・ワークを効率的にこなすことで
大きな利益を得られていた時代にはIQだけが高い人でも仕事で成果を手にすることができました。
しかし、現在のように簡単にモノは売れず、
時代の変化のスピードも非常に速い成熟経済においては
クリエイティブな発想や柔軟な考え方、
鋭敏な感性や人間関係を円滑に行う感情を読み取る力などが高い人のほうが結果を出しやすいのです。
現在においてはIQだけでなく、EQが高い人のほうが成功しやすい。
そして、EQは前頭葉の働きがよい人ほどそのレベルが高いとされています。
和田秀樹(わだ・ひでき)
1960年、大阪府生まれ。精神科医。1985年、東京大学医学部卒業。
東京大学医学部付属病院精神神経科助手、
米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て独立。
エグゼクティブ・カウンセリングを主とする「和田秀樹こころと体のクリニック」を設立し、院長に就任。
国際医療福祉大学大学院教授、
一橋大学経済学部非常勤講師(医療経済学)、
川崎幸病院精神科顧問。
老年精神医学、精神分析学(とくに自己心理学)、集団精神療法学を専門とする。
著書に『感情的にならない本』(新講社)ほか多数。
社会的成功に不可欠なEQ(心の知能指数)も前頭葉と深い
関係がある!/「感情に振りまわされない人」の脳の使い
方 和田秀樹(わだ・ひでき)著から
前頭葉の老化をスローダウンさせる、あるいは働きをよくすることで
感情の不安定や痛みなどの人間にとって不快なことを取り除くことができる。
さらにいうと、前頭葉の働きがよくなればプラス要因を生み出すこともできるのです。
仕事の能力として必要なクリエイティブな発想や柔軟な考え方、
鋭敏な感性や人間関係を円滑に行う感情を読み取る力なども、
前頭葉の働きによるものだからです。
このうち「鋭敏な感性や人間関係を円滑に行う感情を読み取る力」は
EQと呼ばれるようになっています。
EQはもともと
アメリカのイエール大学心理学部のピーター・サロヴェイ学長と、
ニューハンプシャー大学心理学部のジョン・メイヤー教授によって提唱された概念です。
この説を、心理学者でビジネス・コンサルタントのダニエル・ゴールマン博士がまとめて
『EmotionalIntelligence』という本を1995年に出版しました。
これが全米で100万部の大ベストセラーとなり、
その1年後に日本でも『EQ ― こころの知能指数』というタイトルで発売されて
日本人の多くの人が知るところとなりました。
しかし、熱しやすく冷めやすい日本人の国民性なのか、
EQの表面的なものだけが紹介されるにとどまり、
あまり応用されたり、実用化されたりしていませんし、
またいくつかの続編も多くの人には読まれていないのが現状です。
さて、EQは「心の知能指数」として、
IQ(Intelligence Quotient:知能指数)では測れない能力を示すものとして紹介されたものです。
IQは高いのに社会で成功できない人がいるのはなぜかと考えたとき、
こういう人たちは別の能力が低いからではないかと仮説が立てられ、
調査研究がなされました。
IQが高いことは成功するための必要条件ではあるが十分条件ではない、
EQも高いレベルで備わっていなければならない、
というのがアメリカでの考え方です。
現在では、ハーバード大学のビジネススクールなどエリート教育のなかで
EQ教育的なものが導入されています。
IQだけを重視するのではなく、
その土台の上にEQも高めていこうというのが
アメリカのエリート教育の考え方です。
IQは脳の側頭葉や頭頂葉の機能を測るものですが、
EQは前頭葉の働きを表すもので、
たしかにクリエイティビティだとか、
ものの考え方の柔軟性、
考え方の切り替えの能力によい影響を与えています。
すなわち、ルーティン・ワークを行うときには側頭葉と頭頂葉しか使わないのですが、
新しい状況に適応するとか、
これまでにないものを生み出していくというときは、
前頭葉を使うと考えられているのです。
昔のようにルーティン・ワークを効率的にこなすことで
大きな利益を得られていた時代にはIQだけが高い人でも仕事で成果を手にすることができました。
しかし、現在のように簡単にモノは売れず、
時代の変化のスピードも非常に速い成熟経済においては
クリエイティブな発想や柔軟な考え方、
鋭敏な感性や人間関係を円滑に行う感情を読み取る力などが高い人のほうが結果を出しやすいのです。
現在においてはIQだけでなく、EQが高い人のほうが成功しやすい。
そして、EQは前頭葉の働きがよい人ほどそのレベルが高いとされています。
和田秀樹(わだ・ひでき)
1960年、大阪府生まれ。精神科医。1985年、東京大学医学部卒業。
東京大学医学部付属病院精神神経科助手、
米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て独立。
エグゼクティブ・カウンセリングを主とする「和田秀樹こころと体のクリニック」を設立し、院長に就任。
国際医療福祉大学大学院教授、
一橋大学経済学部非常勤講師(医療経済学)、
川崎幸病院精神科顧問。
老年精神医学、精神分析学(とくに自己心理学)、集団精神療法学を専門とする。
著書に『感情的にならない本』(新講社)ほか多数。
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