2019年03月16日
宮本武蔵「五輪書」の教え１０
「五輪書」地の巻
我兵法を学ばんと思ふ人は道を行う法あり。（わが兵法を学ぼうと思う人は、この道を行う心得がある。）
第一によこしまになき事をおもふ所（邪心を持たぬ事） 第二に道の鍛錬する所（二天一流の道をきびしく修行すること） 第三に諸芸にさはる所（広く諸芸にふれること） 第四に諸職の道を知事（さまざまな職能の道を知ること） 第五に物事の損得をわきまゆる事（ものごとの利害損得をわきまえること） 第六に諸事目利を仕覚る事（あらゆることについて、ものごとの真実を見分ける力を養うこと） 第七に目に見えぬ所をさとつてしる事（目に見えぬ本質をさとること） 第八にわづかなる事にも気を付ける事（わずかなことにも、注意をおこたらぬこと） 第九に役たゝぬ事をせざる事（役に立たぬことをしないこと） 大形如此理を心にかけて兵法の道鍛錬すべき也。（だいたい以上のような原則を心において、兵法の道を鍛錬すべきである。）
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