2012年05月07日
判断するということ・・・
「おれが言っているのはまさにその道学的インテリゲンチャってやつさ!」ヴァーガはただちに一矢をむくいる。「そういう問題で悩んでいるのは、なにもきみ一人だけじゃないし、そういう疑念を抱いているのも、きみ一人だけじゃない。しかしだよ、おれとしては、この疑問にいったいどう答えられる?おれ自身、きみと同様、軍人だし、上官の命令を遂行する。盲目的服従か?いや、そうじゃない。それが正しいと確信するからだ。それというのも、軍人であると同時に一個の人間であり、自分が生きているこの世界について自分なりの判断を下す固有の権利を放棄していないからだ。権利というより、むしろ義務といいたい。はっきり言っておくが、判断することを望まない人間は、つまり人間であることを望まないに等しい。しかし、自分で判断するだけの勇気をもつということは、同時に自分に忠実であるという義務を負うことだ。おおげさな言い方をさせてもらうなら、これは名誉の問題だ。これで終わり!」
アンジェイェフスキ著 「灰とダイヤモンド」 岩波文庫 より
アンジェイェフスキ著 「灰とダイヤモンド」 岩波文庫 より
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お久しぶりです。復帰おめでとうございます。僕自身もなかなかばたばたしててブログが手付かずの状態が続いています。<br>
判断するということは、同時に責任を負うということなのですね。僕たちはこれから何度も「判断し続け」、これから「責任を負い続け」るんですね。つまり、「行動する」ということはそれだけの重さを持っている。重たいですね。<br>
ぼちぼち、ということにはなるかと思いますが、またよろしくお願いします。
どうも。長らくぶりです、岩城です。<br>
体調不良と筋肉痛からわずかに解放され、引退から復帰、本当に久しぶりに来訪させていただきました。今後は交互の交流を再開していただけると嬉しいです。<br>
「灰とダイヤモンド」は浅学にして知りませんでしたが、このヴァーガの台詞はよいですね。「自分で判断するだけの勇気をもつということは、同時に自分に忠実であるという義務を負うことだ。おおげさな言い方をさせてもらうなら、これは名誉の問題だ。」これには大いに得心することしきりです。名誉と矜持のためならほかのすべて、それこそ命であろうとなげうつ覚悟、それがひしひしと感じられますね。こういう文章に触れると岩城自身はどうかなぁと思うわけです。たとえば完顔陳和尚は降服せよと両手両足を折られ、それでも屈せず斬られたわけですが、自分が同じ立場に立った時同じ行動がとれるかどうか。自尊心だけは高い岩城ですが、果たして陳和尚と同じ高潔を保てるかどうかを考えるとわかりません。腕一本で泣き喚いて命乞いするかもしれないし、無駄なほど強い自尊心から最後まで抵抗してのけるとも思えます。やはり現実にそれをつきつけられないとわかりませんね。<br>
名誉、矜持、誇り、この命題の答えはまだまだ自分のような若輩には出せないということで保留して、なんにせよ、今後とも世界名将録をよろしくお願いします。
はじめまして!ハロッo(~∇~*o)(o*~∇~)oハローッ 初めてコメント残していきます<img src=http://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/rabi_right.gif>、おもしろい内容だったのでコメント残していきますねー<img src=http://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en1.gif>私もブログ書いてるのでよければ相互リンクしませんか?私のブログでもあなたのブログの紹介したいです、私のブログもよかったら見に来てくださいね!コメント残していってくれれば連絡もとれるので待ってますねーそいじゃ●´∀`人´∀`●´∀`アドレス残していくのでメールしてね!<img src=http://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en2.gif>そいじゃ<img src=http://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/sayonara.gif>●´∀`人´∀`●´∀`<img src=http://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/sayonara.gif><br>