2019年04月29日
家族の木 THE FIRST STORY 真一と梨花 <47 旅行>
旅行
梨花と真梨を連れて榊島へ行った。父の功績を梨花にも見てほしかった。真梨にも見せてやりたかった。
「梨花、初めての日のようにしてくれないかな?あの時みたいにしてほしいんだよ。」
始めて梨花と関係ができた日、梨花はまるで何かに命じられたように僕に近づいてきて、
唐突に僕を抱きしめた。
意地っ張りで人前で弱みを見せることができない僕をいきなり、あかんたれだと言った。
僕の母のことを聞いて一緒に泣いてくれた。初めて人に母の話をした。生まれて初めて女の胸で泣いた。
その日は梨花のなすがままに成って甘えていた。
「あの日のことは一生忘れへんよ。真ちゃん、ものすごく泣いてかわいそうやった。」
「僕、そんなに泣いた?」
「うんしゃくりあげて泣いてた。森の中で迷子になった子供みたいやった。この人守ろうって思ったんよ。
この人が一緒に死んでくれっていうたら付いて行ってあげよって決心した日やから。
今もその決心変わってないよ。でも真ちゃん、今は真梨がいるから絶対死んだらあかんのよ。
真ちゃん、絶対病気にならんといて、事故に合わんといて。何があっても長生きして。
真ちゃんがいなかったら私は生きてられへんから、だから絶対真ちゃん長生きして。」
久しぶりに梨花の殺し文句を聞いた。
梨花は二人きりになって熱い雰囲気になってくると気持ちが高揚するようだった。
普段は大阪のママに似て少しコメディタッチなのに、その時になると情熱的な言葉をたくさん口にした。
今でも何となく守ってあげるような言葉を口にした。
それでも、さすがに情熱的な殺し文句を言う回数は減っていた。今は育児に夢中だった。
そうだ長生きしよう。健康に気を配ろう。安全な行動をとろう。なんとなく梨花を看取ろうと思った。
多分、梨花を看取ったら僕もすぐに命が尽きるのだろうと感じていた。
初めての家族旅行で僕は長生きの誓いをした。
続く
最近「キレイだね」ってよく言われます!
いつも、「お疲れだね。」いわれていた私が
ピュアプラセンタを飲みだしてから「キレイだね。」といわれるようになりました
梨花と真梨を連れて榊島へ行った。父の功績を梨花にも見てほしかった。真梨にも見せてやりたかった。
「梨花、初めての日のようにしてくれないかな?あの時みたいにしてほしいんだよ。」
始めて梨花と関係ができた日、梨花はまるで何かに命じられたように僕に近づいてきて、
唐突に僕を抱きしめた。
意地っ張りで人前で弱みを見せることができない僕をいきなり、あかんたれだと言った。
僕の母のことを聞いて一緒に泣いてくれた。初めて人に母の話をした。生まれて初めて女の胸で泣いた。
その日は梨花のなすがままに成って甘えていた。
「あの日のことは一生忘れへんよ。真ちゃん、ものすごく泣いてかわいそうやった。」
「僕、そんなに泣いた?」
「うんしゃくりあげて泣いてた。森の中で迷子になった子供みたいやった。この人守ろうって思ったんよ。
この人が一緒に死んでくれっていうたら付いて行ってあげよって決心した日やから。
今もその決心変わってないよ。でも真ちゃん、今は真梨がいるから絶対死んだらあかんのよ。
真ちゃん、絶対病気にならんといて、事故に合わんといて。何があっても長生きして。
真ちゃんがいなかったら私は生きてられへんから、だから絶対真ちゃん長生きして。」
久しぶりに梨花の殺し文句を聞いた。
梨花は二人きりになって熱い雰囲気になってくると気持ちが高揚するようだった。
普段は大阪のママに似て少しコメディタッチなのに、その時になると情熱的な言葉をたくさん口にした。
今でも何となく守ってあげるような言葉を口にした。
それでも、さすがに情熱的な殺し文句を言う回数は減っていた。今は育児に夢中だった。
そうだ長生きしよう。健康に気を配ろう。安全な行動をとろう。なんとなく梨花を看取ろうと思った。
多分、梨花を看取ったら僕もすぐに命が尽きるのだろうと感じていた。
初めての家族旅行で僕は長生きの誓いをした。
続く
最近「キレイだね」ってよく言われます!
いつも、「お疲れだね。」いわれていた私が
ピュアプラセンタを飲みだしてから「キレイだね。」といわれるようになりました
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