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石井紘議員 刺され死亡

自宅出た直後に
　 犯人の男は逃走

　二十五日午前十時三十五分ごろ、民主党の石井紘基衆院議員（６１）（東京六区）が、東京都世田谷区代沢一の自宅前で男に刃物で刺され、目黒区内の病院に運ばれたが死亡した。男は現場から徒歩で逃走、警視庁捜査一課と公安部は殺人事件として北沢署に特捜本部を設置、捜査に乗り出した。

　調べによると、男は無言で石井議員に近づき、左胸の上部一か所を柳刃包丁のような刃物で刺した。年齢五十歳ぐらい、身長約一メートル七〇。グレーのジャンパー姿で、頭にバンダナのようなものを巻いていた。男は京王井の頭線池ノ上駅方向に逃走、現場近くでは、犯行に使われたとみられる刃渡り約三十センチの包丁が見つかった。

　衆院第一議員会館の石井議員事務所によると、この朝、公用車の運転手が同議員を迎えに行き、議員が自宅から出た直後に襲われた。石井議員は午前十一時に世田谷区内で支持者と会った後、東京・永田町の議員会館へ向かう予定だった。

　病院から石井議員の事務所に入った連絡によると、石井議員石井議員は心肺停止寸前で運び込まれ、午後零時五分、失血死した。同議員の左胸には横に約三センチの切り傷があったという。

　現場は池ノ上駅から東へ約三百メートルの沿線沿いの住宅街。住民によると、最近、石井議員の自宅周辺では不審者が度々目撃され、この日も頭にバンダナを巻いた男が議員宅をうかがっているのを目撃されていた。

　石井議員は、東京六区選出で、衆院当選三回。東海大学講師、江田五月議員（当時社民連、現民主党）の秘書などを経て、一九九三年の衆院選で旧日本新党から初当選。その後、自由連合、新党さきがけなどを経て民主党に参加した。総務政務次官や衆院決算行政監視委員会理事などを歴任し、今国会で衆院災害対策特別委員長に就任したばかり。国政では、行政改革、構造改革などをテーマに質問することが多く、政官業の癒着、税金の無駄遣いの追及に力を注いでいた。
＜関連記事２・２２・２３面＞

首相「強い怒り」

小泉首相は二十五日昼、石井議員が自宅前で刺殺されたことについて、「いかなる状況においても暴力で政治活動を封殺する、ましてや暗殺することは断じて許されない。強い怒りを覚えます」と首相官邸で記者団に語った。

■２００２年１０月２５日の石井紘基関連の新聞記事一覧

石井紘基刺殺事件当日（２００２年１０月２５日）、新聞記事まとめ！
https://fanblogs.jp/logic-collabo/archive/4276/0