2020年02月19日
長谷川博己主演NHK大河ドラマ「麒麟がくる」第五回
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令和二年二月十六日、午後八時より、NHK総合(地上波)にて、長谷川博己主演「麒麟がくる」の第五回「伊平次を探せ」が放送されました。
冒頭で、明智十兵衛(長谷川博己さん演じる)は主君の斉藤利政(本木雅弘さん演じる)とともにおり、利政は鉄砲の試し撃ちをしていました。
鉄砲の撃ち方を教わり、見事、的の甕を撃ちます。的は粉砕されました。
十兵衛は鉄砲がもっと使いやすくなるにはどうしたらいいか考え、その構造を知れば仕組みもよりよく理解でき、改良すべき点も分かる、と考えます。
美濃の隣の近江国の国友村には鉄砲鍛冶が多い。そこへ行って鉄砲の構造を教えてもらおうとします。まず、美濃には有名な関の鍛冶がいますから、その関の鍛冶の紹介状をもって十兵衛は国友村を訪れます。
そのころ、駒(門脇麦さん演じる)は菊丸(岡村隆史さん演じる)を共に明智の荘を訪れます。京から来た望月東庵(堺正章さん演じる)の役目も終わり、駒は東庵とともに京へ戻ることになったのですが、その前に明智十兵衛に会いたかったのです。
明智の荘で駒は十兵衛の母・牧(石川さゆりさん演じる)に会い、十兵衛が近江に行ったことを知らされます。十兵衛に会えないまま美濃を去ることになり残念がる駒。
駒は、京が戦ばかりで混乱しているため帰りたくないこと、美濃に留まりたいことを牧に言いますが、牧は諭すように、「ここ美濃も戦ばかりですよ」と駒に言います。
時は戦乱の世。土岐氏が守護大名である美濃も平穏ではありません。日本すべて、戦乱がおさまらない限り、本当の意味での安住の地はないのです。
さて、一方の十兵衛ですが、美濃出身の鍛冶・伊平次がいるはずだと国友村の鉄砲づくりの現場を訪れますが、めあての伊平次はおらず、鉄砲鍛冶の長も「鉄砲のことは教えられない」と、にべない返事。すると、鍛冶の若い者がひそかに「伊平次は京の本能寺にいる」と十兵衛に教えてくれました。
さあ、ここで、明智光秀とは因縁深い本能寺が登場しました。
この回では、明智光秀の人生に関わるキーワードが幾つか登場します。まずは、本能寺。そして、京の足利将軍。そして、将軍に仕える男。
京の本能寺を訪れた十兵衛でしたが、門前から様子を見るだけで、中には入れません。同じく門前に立っている人だかりの中の一人に声を掛けると、その者が「本能寺に将軍様がいるから中には入れないのだ」と説明します。
様子をみているうちに、将軍の護衛の者(眞島秀和さん演じる)が十兵衛に声を掛けました。十兵衛が背負っているものを鉄砲とみて(袋につつまれているので明らかに鉄砲と分かる状態だったわけではないのだが)、尋問のような言い方になります。
相手の敵意に満ちた態度と理不尽な言い方に、十兵衛は怒り、その場を去ろうとしますが、護衛の男が追いかけ、無理やり止めます。そして抜刀。両者は対峙します。
斬り合いが始まり、群衆が悲鳴を上げます。切り結んだそのとき、「藤孝やめよ」と声がかかります。声を掛けたのは、本能寺を去ろうと門から出てきた室町幕府の第十三代将軍・足利義輝(向井理さん演じる)でした。
義輝は剣豪・塚原卜伝の弟子であり、卜伝から「一の太刀」を授けられたほどの剣の達者で「剣豪将軍」とも呼ばれます。その義輝は十兵衛の剣裁きが鹿島の太刀のものであると見抜きます。塚原卜伝は常陸国鹿島の出身で新当流を興した者。そのため、将軍義輝は十兵衛に親しみを覚えたようです。
そして、その場に十兵衛とは堺で会ったことのある三淵藤英(谷原章介さん演じる)が現れました。三淵藤英は、十兵衛と対峙していたあの護衛の男を「弟」だと紹介したのです。
藤英の弟は細川藤孝でした。細川藤孝といえば、のちに光秀と深くかかわることになる人物で、光秀の娘・たまが藤孝の嫡男・忠興に嫁ぎます。この細川忠興の妻・たまこそ、有名な細川ガラシャです。
光秀はなりゆきで、藤英とともに、あの松永久秀(吉田鋼太郎さん演じる)と会うことになります。そして、京での将軍、管領、大名の対立関係や、松永久秀の、鉄砲についての考え方を知ることとなります。
おもしろいのは、のちに深いつながりを持つ光秀と藤孝がどのようにして出会ったか、というエピソードが描かれたこと。もちろん創作ですが、それだけに興味深く面白いものでした。
そして、松永久秀が語る、鉄砲を持つことの効用。
まさに戦乱の世での政治ですが、現代において「核の抑止力」といっているものにも通じるようです(是非はともかく)。
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令和二年二月十六日、午後八時より、NHK総合(地上波)にて、長谷川博己主演「麒麟がくる」の第五回「伊平次を探せ」が放送されました。
冒頭で、明智十兵衛(長谷川博己さん演じる)は主君の斉藤利政(本木雅弘さん演じる)とともにおり、利政は鉄砲の試し撃ちをしていました。
鉄砲の撃ち方を教わり、見事、的の甕を撃ちます。的は粉砕されました。
十兵衛は鉄砲がもっと使いやすくなるにはどうしたらいいか考え、その構造を知れば仕組みもよりよく理解でき、改良すべき点も分かる、と考えます。
美濃の隣の近江国の国友村には鉄砲鍛冶が多い。そこへ行って鉄砲の構造を教えてもらおうとします。まず、美濃には有名な関の鍛冶がいますから、その関の鍛冶の紹介状をもって十兵衛は国友村を訪れます。
そのころ、駒(門脇麦さん演じる)は菊丸(岡村隆史さん演じる)を共に明智の荘を訪れます。京から来た望月東庵(堺正章さん演じる)の役目も終わり、駒は東庵とともに京へ戻ることになったのですが、その前に明智十兵衛に会いたかったのです。
明智の荘で駒は十兵衛の母・牧(石川さゆりさん演じる)に会い、十兵衛が近江に行ったことを知らされます。十兵衛に会えないまま美濃を去ることになり残念がる駒。
駒は、京が戦ばかりで混乱しているため帰りたくないこと、美濃に留まりたいことを牧に言いますが、牧は諭すように、「ここ美濃も戦ばかりですよ」と駒に言います。
時は戦乱の世。土岐氏が守護大名である美濃も平穏ではありません。日本すべて、戦乱がおさまらない限り、本当の意味での安住の地はないのです。
さて、一方の十兵衛ですが、美濃出身の鍛冶・伊平次がいるはずだと国友村の鉄砲づくりの現場を訪れますが、めあての伊平次はおらず、鉄砲鍛冶の長も「鉄砲のことは教えられない」と、にべない返事。すると、鍛冶の若い者がひそかに「伊平次は京の本能寺にいる」と十兵衛に教えてくれました。
さあ、ここで、明智光秀とは因縁深い本能寺が登場しました。
この回では、明智光秀の人生に関わるキーワードが幾つか登場します。まずは、本能寺。そして、京の足利将軍。そして、将軍に仕える男。
京の本能寺を訪れた十兵衛でしたが、門前から様子を見るだけで、中には入れません。同じく門前に立っている人だかりの中の一人に声を掛けると、その者が「本能寺に将軍様がいるから中には入れないのだ」と説明します。
様子をみているうちに、将軍の護衛の者(眞島秀和さん演じる)が十兵衛に声を掛けました。十兵衛が背負っているものを鉄砲とみて(袋につつまれているので明らかに鉄砲と分かる状態だったわけではないのだが)、尋問のような言い方になります。
相手の敵意に満ちた態度と理不尽な言い方に、十兵衛は怒り、その場を去ろうとしますが、護衛の男が追いかけ、無理やり止めます。そして抜刀。両者は対峙します。
斬り合いが始まり、群衆が悲鳴を上げます。切り結んだそのとき、「藤孝やめよ」と声がかかります。声を掛けたのは、本能寺を去ろうと門から出てきた室町幕府の第十三代将軍・足利義輝(向井理さん演じる)でした。
義輝は剣豪・塚原卜伝の弟子であり、卜伝から「一の太刀」を授けられたほどの剣の達者で「剣豪将軍」とも呼ばれます。その義輝は十兵衛の剣裁きが鹿島の太刀のものであると見抜きます。塚原卜伝は常陸国鹿島の出身で新当流を興した者。そのため、将軍義輝は十兵衛に親しみを覚えたようです。
そして、その場に十兵衛とは堺で会ったことのある三淵藤英(谷原章介さん演じる)が現れました。三淵藤英は、十兵衛と対峙していたあの護衛の男を「弟」だと紹介したのです。
藤英の弟は細川藤孝でした。細川藤孝といえば、のちに光秀と深くかかわることになる人物で、光秀の娘・たまが藤孝の嫡男・忠興に嫁ぎます。この細川忠興の妻・たまこそ、有名な細川ガラシャです。
光秀はなりゆきで、藤英とともに、あの松永久秀(吉田鋼太郎さん演じる)と会うことになります。そして、京での将軍、管領、大名の対立関係や、松永久秀の、鉄砲についての考え方を知ることとなります。
おもしろいのは、のちに深いつながりを持つ光秀と藤孝がどのようにして出会ったか、というエピソードが描かれたこと。もちろん創作ですが、それだけに興味深く面白いものでした。
そして、松永久秀が語る、鉄砲を持つことの効用。
まさに戦乱の世での政治ですが、現代において「核の抑止力」といっているものにも通じるようです(是非はともかく)。
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