アフィリエイト広告を利用しています
ファン
検索
<< 2023年01月 >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
最新記事
写真ギャラリー
最新コメント
タグクラウド
カテゴリーアーカイブ
プロフィール
石川鏡介さんの画像
石川鏡介
プロフィール
日別アーカイブ

広告

posted by fanblog

2018年05月03日

中村吉右衛門主演「鬼平犯科帳スペシャル 引き込み女」












 4月28日午後8時から、CS放送の時代劇専門チャンネルで、中村吉右衛門主演「鬼平犯科帳スペシャル 引き込み女」が放送されました。
 江戸の町に「軽業小僧」と異名をとる盗人が出没していた。
 火付盗賊改めの筆頭同心の酒井祐助(勝野洋さん演じる)は、「軽業」という言葉に注目する。
 じつは数年前から、関東一円を「駒止の弥太郎(石倉三郎さん演じる)」という盗賊が荒らしまわっていたがその手下に軽業上がりの男がいるという情報を得ていたのだ。
 長谷川平蔵(中村吉右衛門さん演じる)は「駒止一味」が江戸の豪商に狙いをつけたのだろうと警戒を強める。
 その頃、長谷川平蔵配下の密偵、大滝の五郎蔵(綿引勝彦さん演じる)は、深川付近で、かつて「駒止の弥太郎」の引き込みをしていた女(余貴美子さん演じる)を目撃。調べると、その女は「菱屋」という袋物問屋で働いていた。女がいまだに「駒止一味」の引き込みとして働いているならば、「駒止一味」は菱屋に狙いをつけたということだ。
 平蔵は菱屋を見張らせるが、なんら不審な動きはなく、本当に盗賊に狙われているのか分からなくなってきた。
 そこで平蔵は、一計を案じた。
 江戸で名医として知られる、井上立泉という医者がいた。その一子、玄庵(市川染五郎=現松本幸四郎さん演じる)は武術、特に弓術のたしなみがあり、盗賊改めの仕事に興味がある様子。それで玄庵に協力を依頼するのだった。
 
 現松本幸四郎さんの、「市川染五郎」と言っていた時に制作されたドラマです。
 ご存知のように、現松本幸四郎さんの父、松本白鴎さんは中村吉右衛門さんの実兄です。中村吉右衛門さんと松本幸四郎さん(ドラマ制作当時は市川染五郎さん)とは叔父甥の関係にあります。その叔父甥がテレビドラマで珍しく共演。
 その幸四郎さん演じる玄庵が平蔵に協力して面白がって、もっとやりたい、というようなことを言って「生兵法は怪我の元だぞ」とたしなめられるシーンがありますが、叔父甥の関係として視てしまうと、なかなか面白いです。
 中村吉右衛門さんの実父の先代白鴎さんが「鬼平犯科帳」の主演として平蔵を演じていた時、若き日の吉右衛門さんは平蔵の息子・辰蔵を演じたのを思い出しました。こういう親子や親戚同士の共演もまた面白いものです。

 さて、平蔵の策で密偵のおまさ(梶芽衣子さん演じる)は「菱屋」に女中として入り込み、「駒止一味」の引き込みと思われる「おもと」という女の様子に注目する。そして、おもとが菱屋の主人(主人ではあるが入り婿で義母や妻には頭が上がらない)と密会していることを知る。
 奉公人あがりで、家付き娘だった妻に威張られ、義母に対しても「おかみ」として見てしまい、その二人の前では小さくなってしまう菱屋主人。そんな男の心のよりどころはおもとだった。
 一方のおもとは、主人の気持ちにこたえ、主人を想って身をささげようとしているようにも見える。「引き込み女」が主人をたぶらかしているようには見えない。
 おまさはすっかり、おもとに同情する。おまさもまた、盗賊改めの密偵になる前は盗賊の引き込みをつとめていたのだ。
 おまさは玄庵に治療してもらっている身として、しばしば店を出る。それでおもとと主人の密会も目撃したのだが、店の者には怪しまれなかった。
 おもととも仲良くなった。
 ある日、おまさはついに、おもとに打ち明けた。というより、まず、「押し込みの日はいつだい?」「あんた、引き込みだろう?」という風に、二人っきりの時に切り出したのだ。そして、自分も引き込みだと打ち明けたのだ。
 それに対するおもとの返答がおまさをちょっと驚かせた。
 やはりそうかい、といって「あんた、同じにおいがしたよ」と笑ったのだ。
 もうその頃には、おもとは盗賊の女の顔と口ぶりに変わっていた。
 盗賊同士が同じ店に狙いをつけてかちあえば、後から来た方は先に狙いをつけて唾つけた方に譲るのがスジというもんだ、とハラの据わった様子で言うおもとに、おまさは、自分の御頭に会ってくれという。そうしたうえで話をつけて「駒止」が押し込めばいい、と言う。
 あんたのお頭は誰だい?
 そういうおもとに、おまさは答える。「大滝の五郎蔵親分さ」
 「大滝の親分は足を洗ったって聞いたけど?」
 結局、おもとはおまさの案内で大滝の五郎蔵に会う。その場には、五郎蔵よりもっと上だという、正体不明の大物がいた。それこそ、長谷川平蔵である。
 おもとは五郎蔵が「お頭」と崇める男がかの「鬼の平蔵」だとは夢にも思わない。
 このあたりの話の流れが実に面白い。
 謎の大物(平蔵)は、これがおまさにとって最後の仕事だとおもとにいう。おまさに好きな男が出来て、そのためにおまさは盗賊から足を洗うことになっている、というのだ。
 足を洗うことなど許されないおもとにとって、それは想像の外の話だった。
 「うらやましい」とおもとは言う。
 その後の展開でわかる、盗賊の掟に縛られて自由など少しも許されない「引き込み女」の悲しい運命が視聴者の心をうつ。
 このドラマは、おまさが号泣するシーンで終わります。

 盗賊に使われ、一日一日を「引き込み」として辛い思いで過ごした経験のあるおまさだからこそ分かる、おもとの気持ち。盗賊の世界に染まりながらも純な気持ちも持つ女。その両面を梶芽衣子さん、余貴美子さんの二人が見事に演じています。












この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/7616523
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。