アルファロメオの1920年から1940年にかけてのクラシックカーの魅力を詰め込んだポートフォリオをご紹介します。こちらのコレクションには、当時の名車たちのロードテストや歴史的な記事、そして世界中のモータージャーナルから集められたコンテンツが満載です。
紹介されているモデルは、G1、P2、P3、Kegresse、6C 1500、1750、2300、2500、8C 2300、2900、12C/3700、Type B、Type C、Aerodinamica Spider、アルフェッタ、ビモトーレ、そしてモノポストなど、多岐にわたります。
さて、アルファロメオの歴史を少しだけ振り返ってみましょう。このブランドはもともと1906年にアレクサンドル・ダラックのフランスの自動車会社がイタリアの投資家の支援を受けて設立した「サイード」（Societa Anonima Italiana Darracq）としてスタートしました。しかし、1909年に販売が低迷したため、新たに「ALFA」（Anonima Lombarda Fabbrica Automobili）という会社が設立されました。この新会社の最初の自社製車は1910年に登場した「24 HP」で、その設計を手がけたのはジュゼッペ・メロージでした。初年度には50台も売れるヒットとなりました。
1915年8月、ナポリの企業家ニコラ・ロメオが会社の指揮を執ることになり、第一次世界大戦中は軍事用の製品を製造していました。そして1920年、会社名を「アルファロメオ」に変更し、再び自動車の生産を開始。最初に製造されたのは「トルペード 20-30 HP」で、新しいロゴを掲げた初めての車となりました。
同年、ジュゼッペ・カンパリがムジェロで優勝し、エンツォ・フェラーリがタルガ・フローリオで2位に入るなど、アルファロメオは次々と成功を収めました。メロージはその後もデザイナーとして活躍し、40-60 HPやRLタルガ・フローリオなどのロードカーやレースカーを次々と生み出しました。
1923年には、フィアットからヴィットリオ・ヤーノを引き抜き、彼はメロージに代わるチーフデザイナーとなりました。ヤーノが設計したP2グランプリカーは1925年に初のグランプリ世界選手権で優勝を果たしました。彼の設計したエンジンは、小型から中型の4気筒、6気筒、8気筒のインラインエンジンで、軽合金製の構造、半球形燃焼室、中央配置のプラグ、シリンダーバンクごとに2列のオーバーヘッドバルブ、デュアルオーバーヘッドカムを特徴としていました。このデザインは信頼性とパワーの両立を実現し、アルファロメオのエンジンのクラシックな構造を確立しました。
エンツォ・フェラーリは、ドライバーとしてよりもチームマネージャーとして優れており、工場チームが民間に移管されると「スクーデリア・フェラーリ」となりました。フェラーリがアルファロメオを去った後、自らの車を製造する道を歩み始めました。また、タツィオ・ヌヴォラーリはこの時期にアルファのために多くのレースで勝利を収めています。
1928年、ニコラ・ロメオがアルファロメオを去った後、会社は防衛契約の終了に伴い破産状態に陥りました。しかし、1932年後半にイタリア政府によって救済され、アルファロメオは国民的な象徴となりました。この時期、アルファロメオはル・マンでの輝かしい勝利や、富裕層向けの美しい車両を数多く生産しました。これらのモデルのエレガントなボディは、通常、ミラノのツーリングやカロッツェリア・ピニン・ファリーナによって製作されました。そして、伝説的なアルファロメオ 2900B タイプ35のレーサーが時代の頂点に立ちました。
1934年から1939年の6年間で、アルファロメオは1994台の車を製造しました。これは年間平均332台で、1日にほぼ1台のペースです。
■ Alfa Romeo 1920-1940 A Brooklands Portfolio
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