2017年08月10日
【初心者向け/家庭菜園の土作り】米ぬか・石灰・堆肥の違いを解説
家庭菜園を始めたばかりで、米ぬかや石灰、堆肥の違いが分からず、何が何やら訳が分からないという初心者の方は多いのではないでしょうか?
米ぬかや石灰、堆肥の違いは結構簡単ですから、作っていく内に覚えられるはずです。
どのような役割と違いがあるのかを解説します。
家庭菜園の土作りでの米ぬかの使い方
米ぬかは肥料です。
栄養分はチッソを中心に、カリウムとリンがバランスよく含まれています。
栄養が豊富なので、菌の培養にも使われます。
土作りの時に肥料を入れる人と肥料を入れない人がいます。
理由は野菜によって適した肥料のやり方があるからです。
管理人は基本的に土作りの時に肥料は入れませんが、育てるのが葉物や根菜類の場合は入れることもあります。
さて、米ぬかは非常に優秀な肥料ではあるのですが、欠点があります。
そのままの状態で入れると、ハエといった虫が繁殖をしてしまう、ネズミが食べに来るというものです。
少量ならば問題ありませんが、土の中からモニョモニョと小バエが無数に出てきた時の気持ち悪さといったらありませんでした。
そのままの状態で米ぬかを入れたいという時は絶対に少量だけ入れ、土とよくかき混ぜることです。
虫が湧かない米ぬかの使い方
これを読んで、米ぬかを利用するのをやめようと思った方もいるとは思うのですが、それはもったいないです。
虫が湧かないように発酵させてから、土の中に入れましょう。
発酵をさせる方法は簡単です。
水にヨーグルトの汁と納豆を数粒入れたものと米ぬかを用意します。
もし、ご家庭にえひめAIがあるなら、それを使うと良いです。
そこに、米ぬかと水を混ぜます。
水分量は米ぬかの乾燥具合によって違うので一概に言えませんが、握った時に崩れるくらいの水分量です。
ぎゅっと握ったまま、崩れることがなかったという米ぬかは水分量が多過ぎるので、米ぬかを足して下さい。
あとは、虫が入らないように密閉した容器に入れ、放置します。
大量に作り過ぎると、発酵の過程で高温になり過ぎて発酵失敗になります。
この場合はスコップやシャベルでかき混ぜて温度を下げる必要があります。
ただし、バケツに1個分程度の量なら全く問題ありません。
甘酸っぱいような臭いがしてきたら完成で、悪臭がしたら失敗です。
完成までは季節により異なりますが春から夏は大体、1週間から2週間くらい。
寒いともっと遅くなります。
これはハエは湧きませんが、ネズミが食べるので、使う時は深い場所に埋めるか土とよく混ぜます。
米ぬかで野菜を作ると甘さが増すような感じがするので、発酵させる余裕があればチャレンジしてみるのもいいと思います。
家庭菜園の土作りでの石灰の使い方
土作りの時に石灰は必要です。
石灰はカルシウムが主成分で、主に土をアルカリ性にしてくれる効果があります。
日本の土は雨の影響により酸性に傾いています。
野菜のほとんどは中性の土を好むので、石灰でアルカリ性にしておきます。
でも、実際、自分の畑がアルカリ性なのか中性なのか分からないという時はスギナを見て下さい。
スギナがたくさん生えている畑は酸性寄りです。
ただ、欠点もあり、石灰によっては土を固くしてしまいます。
なお、土作りで使う石灰は主に2つ。
(1) カルシウムとマグネシウムが配合された苦土石灰。
苦土石灰を撒いてから1週間は植えつけをすることが出来ません。
完全に土に馴染む前の苦土石灰は植物にとって刺激が強過ぎることがあるからです。
撒く量は袋に掲載されている量を大まかでいいので、守れば問題ないです。
(2) 帆立や牡蠣の貝殻で作った有機石灰。
こちらは効き目が緩やかで長時間持続するのが特徴ですが、少々、値が張ります。
すぐに植えつけることも可能で、土を固くするということもありません。
しかし、ゆっくりとした効果なので、すぐに土の成分を変えたいという場合には不向きです。
こちらも袋に掲載の分量を大まかに守って下さい。
上記の他に消石灰も売られていますが、こちらは土作りには基本的に使いません。
きゅうりのベと病、稲のいもち病、じゃがいもの肌をきれいにするといったものに効果があるとされます。
家庭菜園の土作りでの堆肥の使い方
牛フン、葉っぱ、馬フン、もみ殻、生ごみといったものを発酵させたものが堆肥です。
葉っぱを発酵させたものが腐葉土と呼ばれます。
特に初心者は肥料と堆肥を勘違いしやすい傾向にあります。
生ごみ堆肥は半発酵状態で畑に入れるので栄養も豊富です。
一般的に普通の堆肥は完全に発酵していて、その過程で栄養素が分解されるので、栄養素はほとんどありません。
しかし、土をふわふわにし、土を良くすることで植物が成長しやすい環境を作るので必要不可欠なものです。
家庭菜園を毎年やっていると土も劣化をするので、腐葉土などで補う訳です。
家庭菜園の草も肥料袋に1年入れて放置しておけば、多少、草の根っこは残っていますが堆肥となります。
穴を掘って草や生ごみを埋めても1年後くらいには堆肥になります。
生ごみの場合は深く穴を掘らなければ動物に掘り返されてしまいます。
他にも生ごみが堆肥になる過程で発生するガスが植物の根を傷める可能性があるので、発酵させていない生ごみを埋めた場所には半年から1年ほどは野菜を植えません。
事前にある程度発酵させた生ごみを埋めた場所へは、埋めてから1ヶ月後には植物を植えることが出来るでしょう。
なお、すぐに野菜を植えたいという場合は堆肥は完全に発酵した完熟堆肥が理想です。
腐葉土では問題になりませんが、生ごみなどを未熟なまま入れた場合、発酵の過程でチッソなどが大量に消費された上に、ガスが沸き、植物の成長が阻害されることもがります。
まとめ
家庭菜園初心者では堆肥や肥料などの違いがややこしいとは思いますが、菜園を作っていく内に自然と覚えていくので焦る必要はありません。
とりあえず、畑を作る時は石灰と牛フン堆肥(もしくは腐葉土)を最初に入れておくものと覚えればそれだけで充分です。
肥料に関しては葉物野菜や根菜類を作るなら、最初に入れてしまっても構いません。
果菜類に関しては土作りの時に肥料を入れる人と入れない人がいます。
この辺りは作り手のスタンスです。
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