2022年05月12日
漢字の小噺E 〜漢字の性別〜
漢字にも性別があるのをしっていますか?
前回の記事では虹には性別があるというお話をしましたね。そんな虹という漢字ですが、もう一つ「霓」という書き方ができます。
同じ読み・同じ意味の漢字ですが、これらは何が違うのでしょうか。
それは、ずばり性別です!
普段よく見るほうの「虹」という漢字は実はオスのにじを表した漢字なんです。
そして、見慣れないであろう「霓」のほうですが、こちらはメスのにじを表しています。
こういった同じものを性別ごとに表した漢字はほかにも存在するのです。
例えば、「鳳凰(ほうおう)」、「鴛鴦(おしどり)」、「麒麟(キリン)」、「鯨」と「鯢」などがそれにあたります。【「鯢」に関しては(くじら)ではなく(めくじら〈雌くじら〉)と読む】
「虹」と「霓」、「鯨」と「鯨」は熟語になると
「虹霓(こうげい)」、「鯨鯢(げいげい)」と読み方が変わります。
反対に「鳳凰」、「鴛鴦」の2つに関しては熟語になっても同じように
(ほうおう)、(おしどり)と読むことができます。
ところで、皆さんはこれらの漢字の共通点に気づきましたか?
これらの漢字は熟語になると必ずメスを表す漢字が後ろについているんです!
麒麟に関しては文献上、明確にオスとメスが定義されていませんでしたが、おそらく同じ法則で成り立っていると思います。
この順番で成り立っている意味は分かりませんが、何か理由があると思いませんか?
これはあくまで私の考えですが、性差別などの性別に関する問題が関係しているのではないかと思います。
歴史の中で男性のほうが力をもっていたことから、自ずとオスを表す字が前に来るのが普通になっていたのではないでしょうか?
今回の記事では、皆さん漢字の面白さを紹介するとともに、私自身にも疑問が残っている内容でした。
客観的に私の漢字の能力がどの程度かはわかりませんが、研究者でさえ解決できていないことは多くあるはずです。すべてわかっている学問であれば最初から研究者は存在していませんからね。
ですが、そこがいいところだとおもいませんか?
むしろ疑問が出てくるというのは理解が深まっているということなのだから。
ちなみに、「おしどり夫婦」や「鴛鴦の契り」といった、仲睦まじい夫婦を表すのに使われる鴛鴦ですが、
本物の鴛鴦は実は一夫多妻制なんです!
今日の漢字クイズ!
匁
(前回の答え:にじ)
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