2014年09月13日
21世紀は純正律音楽と玉木宏樹氏(2)
21世紀は平均律から純正律へ♪
純正律音楽研究会代表/作曲家・ヴァイオリニスト 玉木宏樹氏
実は、バッハもモーツァルトもベートーベンも、そして、
19世紀のロマン派前 期の作曲家たちは、いずれも平均律では
作曲していない。
12個の鍵盤だけで純正律 の調律をすると使えなくなる和音が
多すぎるため、古代から純正律に近づけるためにいろいろな
調律の工夫がなされた。
バッハは平均律を広めるために「平均律クラヴィーア曲集」を
作曲したと日本語 では記しているが、ドイツ語でも英語でも、
どこにも「平均律」という言葉はない。
ただ「Well tempered」と書かれているだけである。
この Well tempered とはいったい何だったのかというのが
歴史的問題で、ベルクマイスター第IIIの調律 だといわれている。
バッハの時代に「平均律」の調律法は存在しなかったのだから、
「平均律クラヴィーア曲集」とは、恐れ入った誤訳である。
バッハは対位法に適合したベルクマイスター調律だったが、
後のモーツァルトに 影響を与えたヘンデルはモノフォニーに
適した中全音律(ミーントーン)を愛用し た。
モーツァルト時代に平均律の調律法が確立したが、
モーツァルトは大変平均律 をきらった。
また、ショパンもミーントーンで作曲し、転調の範囲が
限られるため、一晩のコンサートでステージに3〜4台の
ピアノを置いたと伝えられている。
ところで最近、モンゴルやトゥバ地方の一人二重唱、
ホーメイという唱法が脚光を浴びているが、
これこそ、人間の声帯が自然倍音で成り立っていることの
証明である。
この自然倍音を下から並べ替えたのが純正律である。
ピアノの「ミ」は純正な 「ミ」より半音の100分の14高いのだが、
この違いは誰にでも分かるほどの差であり、とても汚い。
音程を純正にとれるコーラスやアンサンブルはぜひ純正律で
ハモ る訓練をしてほしい。
純正律こそ「音の自然食」である。
私のCDで思わぬヒーリング効果があったと報告が
たくさん届いている。
純粋なドミソは体にも良いのである。
〈『AVヴィレッジ』1999年9月号より抜粋〉
NPO法人 純正律音楽研究会 【転載承認】
心とからだのカウンセラー石井 寛も支援しています。
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