2018年07月20日
【紹介】シェーラひめのぼうけん1
こんにちは!
とおのです。
今回紹介するのは、かの村山早紀さん作の、冒険アラビアン・ファンタジー。
「シェーラひめのぼうけん1 魔神の指輪」です!
母親曰く、わたしが読書を始めたきっかけの本です。
小学校低学年までは、全くと言っていいほど本を読まなかったわたし。
ある日、親友が図書館に通いはじめたことを知って、焦ります。
「わたしも本、読みたい!」
すると親友は、そのとき読んでいたシリーズを、わたしにすすめてくれました。
それがこの、「シェーラひめのぼうけん」だったのです。
と、いうわけで……さっそく行きましょう!
基本情報
タイトル:シェーラひめのぼうけん1 魔神の指輪
作:村山早紀
絵:佐竹美保
発行日:1997年4月
出版社:童心社
あらすじ
シェーラとファリードは石に変えられた王国をすくうべく、賢者のもとへ。そこできいた呪いをとく方法とは? あたらしいなかまをくわえ、いま、長い旅がはじまる。
(裏表紙あらすじより引用)
コメント
この作品は、これからも何度かお世話になると思っています。
というのも、わたしは、同じ本をくり返し読むタイプではないにも関わらず、「シェーラ」は中学・高校の時期に、それぞれ一周読みかえしているんです。
この作品には、本当に色んな魅力・思い・価値観がつまっていて、読むたびに、心に来るものが違うんですよね。
小学生のときは、両手で持つほどの大きな宝石(封印のかぎ)や、指輪と呪文による魔神の召喚、魔法使いのあやつるリアリティーのある魔法といった、素敵なファンタジー要素にワクワクキラキラ。
中学生のときは、お話の世界やストーリー展開を楽しみました。宝石の場所を示す魔法の地図に導かれて、次々と変わる舞台、そこで新しく出会う人々、同じ宝石を求め、追いかけっこをする強力な敵――。
終盤へ向かうにつれて、登場人物が相互に関わりあって、大団円を迎えるのが、なんとも!
高校で読んだときは、キャラクターの持つ価値観や魅力に、惹かれました。
一人ひとりが、その人なりの考えを持っていて、セリフや行動に現れるんです。
言葉にすると当たり前のようですが、読めば、実感間違いナシだと思います。
力説ポイント
「シェーラ」で最もインパクトがあるのは、シェーラその人でしょう。
怪力で、剣術に優れた、強いおひめさま。
おつきの気弱な魔法使い・ファリードとのギャップが、なんとも妙です。
道中倒れてしまったファリードを、シェーラがかついで歩く……だとか。衝撃ですよ。
(そんなファリードも、ひめさまを守るという意志によって、次第に強くなっていきます。ああ、これも読みどころの1つ!)
しかし、シェーラも、負けナシではありませんし、力が足りないと落ち込むこともあります。
でも、シェーラはその真っ直ぐであたたかい心を持って、色んな壁を乗り越えていくのです。
読む側は、シェーラを信じて、安心して読みすすめることができます。
また、かなり特徴的と言ってもよいと思うのですが、舞台がはるか昔の砂漠です。
ファンタジーといったら、中世ヨーロッパか魔界か妖界か新世界でしょう?(我ながら偏見だと思います)
そこが、なんと、「シェーラ」は砂漠!
「おひめさま」と聞いて想像するようなドレスなど、まるで着ていません。
また、はるか昔のお話なので、作中に出てくる魔法とか錬金術も、実在したかもしれない、と思わされます。
つまりリアリティーがかなり感じられるのですが、同時に、わたしたちの暮らしからあまりに離れていて、ファンタジーなんです。ああ不思議。
児童書の中で、とりわけ唯一無二な感じのする作品です。
今回の木口
髪飾りやお洋服のキラキラしている感じが、ありませんね!(カンニンね)
でも、他のキャラクターよりも色が多くて、塗るのが楽しかったです。
楽天さんはこちら↓
……と、言いたいところですが、現在在庫品切・重版未定とのことです。悲しい!(童心社HPより)
愛蔵版を待機しましょう……。
それではまた!
とおのでした。
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