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2016年11月28日

肘内障(ちゅうないしょう)になった日

その日の午後2時くらいに、小学校から電話がありました。

要件は

「7歳長男がクラスメイトの男子と遊んでいた際に、腕を不自然な方向へ強く引っ張られ、その後ものすごく痛がっているので、これから病院に連れて行きます。おうちの方も、できたら来てください。」

というものでした。

その日は幼稚園がお休みだったので、5歳長女と2歳次男くんと遅めの昼食をとり、さあこれからお昼寝の寝かしつけだ。というタイミングだったのです。


正直言いますと、聞いた時は

ええ〜・・・。

と、思いました。

病院の待合室で、2歳次男くんが間違いなくぐずるのが、目に見えていたからです。

長男と病院に同行してくれる保健室の先生から、診察の結果が出るまでとりあえずの自宅待機を提案されました。

話を詳しく聞くと、レントゲンまでは保護者不在でも撮れるそうです。

しかし、緊急手術などの処置の場合は、保護者が居ないとできないとのこと。

ブラックジャックで、山手線のテツ(だったかな)の回で、「切れてしまった指の神経を繋げるのは時間との勝負」という場面を思い出して、今回はそれと同様ではないけれど、時間との勝負になる処置が必要になるならば、これは行かねばならぬと思い、5歳長女と2歳次男くんを連れて、総合病院の救急外来に行きました。

以前に頭を打って脳神経外科医に行った際、長男は「オレ、死んじゃうの?」と涙目で言っていたこともあったので、長男のメンタルが心配なのも、もちろんありました。

病院では、保健室の先生と先に受け付けを済ませていた長男が、右肘を抑えて項垂れていました。

時折、痛みが襲ってくるのか顔をしかめてうめき声をあげます。

その様子を見て、これは思っていたよりも深刻そうだなと思いました。

救急外来の医師の診察で、曲げ伸ばしをするときも、長男は物凄く痛がりました。

筆を左右の手の甲に当て、「感覚が同じかどうか」の確認もしました。

幸いにも、感覚は同じであると、長男は答えていましたが、その確認を行った事で、神経系の損傷も視野に入るのかと、一層不安になりました。

レントゲンを撮った後、診察した医師から「ちょっと他の先生にも相談してきます。」と言われました。

独断できないほどの複雑な損傷なんですか。と思いました。

実は、救急外来で診察してくれた医師は整形外科専門の医師ではなかったようで、整形外科専門の医師が、改めて診察するということだったようです。(そうならそう言ってよと思った件)




高まる不安。

ぐずる2歳次男。

何故か興奮してうるさい5歳長女。

子供の奇声に殺気を込めた視線を投げてくる他の患者さん。(ほんとにすみません)

レントゲンを撮るまでに2時間ちかくかかり、さらに待合室のテレビで流れる「水戸黄門」を最初から最後まで観ても一向に呼ばれないという待ち時間の長さ。

どれもこれも辛いものでした。



そして、再診察。

なんと、治っていました。

所見は肘内障(ちゅうないしょう)でした。

肘内障(ちゅうないしょう)は、こどもの肘の亜脱臼です。

治し方は、肘の外れた部分をはめるそうなんですが、長男は肘を曲げて三角帯で固定しているうちに、勝手にはまったそうです。

拍子抜けしましたが、良かったです。

病院から小学校へ戻る車内では、長男はケロリとしていました。

一方でその同じ車の中で、疲れ果てた次男くんは、深い眠りに落ちていました。

その日の8時ころ、長男の腕を引っ張ったクラスメイトの親御さんが、家族全員で我が家に菓子折りを持って謝罪に来ました。

まだ乳飲み子も居るご家庭なので、電話を受けた時に謝罪はいいですよと断ったのですが、いえいえそういうわけにはいきません。子供にもキチンと謝罪をさせたいので、と言われ、確かにそうだなと思い、お受けしました。

今回は喧嘩やからかいではなく、遊びから起きた事故でした。

我が家が加害者になる可能性も、多分にあります。

被害者になっても加害者になっても大変なので、どうか気を付けておくれと思った、今回の出来事でした。















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