2015年11月21日
公共交通機関の使命
かつて、国鉄は大赤字を垂れ流していました。そんことでは、駄目だと言われて民営化され、ちゃんと利益をあげられるようになりました。公共の部門が今、極端な利益重視になっているように思われます。
公共交通はその存続のために、ちゃんと利益を上げなければならないのは、当然ですが、一番の目的は、みんなの役にたつことにあります。特にJRは分割されたとはいえ、現在でも長距離の鉄道輸送において独占的な立場にありますから、地域社会の発展に大きな責任があると言えます。
青春18きっぷという期間限定で発売されているきっぷがあります。格安で長距離を旅行することができるので、学生などに人気です。この期間中に非常に混む路線として、岡山と上郡を結ぶ路線があります。
現在、東海道・山陽を通る新快速は西は兵庫県内止まりで、岡山県には行きません。岡山市まで行くためには、本数の少ない普通列車しかなく、非常に時間がかかってしまうため、大阪から岡山まで行くためには、新幹線を利用することになります。
物理的な移動手段が発達した現代では、移動距離よりも、その移動にかかる費用の方が重要です。岡山と大阪の間は、新幹線という高価な移動手段しかないために、人の流れが妨げられています。そのため、青春18きっぷの期間以外でも、安価に行き来できるようになれば、大阪と岡山の間の人と物の流れはずっと大きくなると、思います。青春18きっぷの期間中の利用者の多さはそれを証明しています。
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