2016年02月09日
「ヒト免疫不全ウイルス」(HIV)
まず最初にHIV感染=エイズではありません。
HIVの起源
現在までに様々な研究が行われてきました。実は、牛、猫、馬などの動物にも類似のウィルスが見られるのですが、HIVとは遺伝子構造が異なるため、HIVの起源を正確に断定するのは至難の業です。しかし現在までに、HIVの一種であるHIV2型ウィルスと、南アフリカ地域に生存する「アフリカミドリザル」が保有するウィルスとの間に深い関係性があることが解明されています。
また、最近の研究結果によると、HIV1型ウィルスとチンパンジーとの関係性も示されています。 冒頭でお伝えした通り、エイズはHIVと呼ばれるウィルスに感染することで発症する疾患です。HIVは強い感染力を持つウィルスであり、感染するとHIV陽性になります。そして、感染の最終段階に至ると、ウィルスは患者の全身で増殖し、エイズが発症します。
現在、世界のエイズ患者の数は約3300万人にのぼると推定されています。初のエイズ症例は1981年6月5日に確認されており、以降感染者の約2500万人が死亡しています。また、エイズの発祥地はアフリカのサハラ砂漠以南の地域と考えられており、現在でもエイズ患者の3分の1は同地域の居住者です。
「ヒト免疫不全ウイルス」(HIV)と、このウィルスが原因となって発症する「後天性免疫不全症候群」(エイズ)は、近年における最も深刻な疾患として知られています。