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過払い返還金を弁護士・司法書士が着服?

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8月19日のyahooニュースで、「返還過払い金、弁護士らの着服横行か」というタイトルで、次のようなニュースがありました。


〜以下引用〜
借金をした人が貸金業者に払いすぎた利息を取り戻す「過払い金返還請求」をめぐり、過払い金が返還されたにもかかわらず、弁護士や司法書士が依頼者に渡しておらず、着服が疑われるケースが2012年以降、九州など全国で少なくとも45件(計約1700万円分)あったことが、大手消費者金融会社の調査で分かった。

中には、依頼を受けていない人の過払い金を勝手に請求したケースもあった。同社は「過払い金の仕組みを利用した悪質な行為」として、依頼者の同意が得られた8件について法務局などに懲戒請求した。
〜引用ここまで〜


過払い返還金を着服している又は、ピンハネしているという疑いは以前からかなりあったと言えます。なぜなら、債務者(依頼者)は直接貸金業者と話すことが無く、全ては弁護士・司法書士と交渉している為、和解締結も代理人の弁護士・司法書士と交わし、返還金の振込も弁護士・司法書士の口座に直接返還するからです。


自分がおかしいな?と思ったのは、消費者金融会社で過払い返還の交渉をしているとき、たまに債務者から、「過払い返還の進み具合はどうなっているのか?」と連絡があることでした。


貸金業者は弁護士・司法書士から債務整理(過払い返還請求も含む)受任通知が届いた時点で、正当な理由なく、直接債務者と交渉することは禁じられていますので、消費者金融側から債務者に連絡を取ることはまずありません。仮に連絡を取ったとしたら、債務者が弁護士にその旨を伝えて、後日に弁護士・司法書士から必ずと言って良いほどクレームがあるからです。


その為、債務整理や過払い返還に関しては、最初から最後まで話すのは、代理人の弁護士や司法書士だけです(正確に言えば、弁護士・司法書士の事務員)。貸金業者側は当然に弁護士・司法書士が依頼者(債務者)と連絡を取っていて、いまの進行状況などを伝えているものと思っていましたが、現実的には、依頼した後に弁護士や司法書士から一切の連絡が無いと言う人も珍しくありません。


ひどいものに関しては、過払い金返還後、数か月経過してから、債務者が返還交渉はどうなっているのか電話してくることもありました。その場合、すでに過払い金は代理人の口座に振込して返還和解済みと説明すると、そんなことは聞いていない!と言う人も実際にいたのです。


なぜ、こんなことが起こるのでしょうか?それは、過払い返還というビジネスが、非常に簡単な交渉で終わることと、利益率がかなり高いことが原因にあります。弁護士・司法書士は組織化してその簡単作業をすればするほど、お金がガンガンと入ってくるのです。


今回はいかに、過払い返還が簡単なビジネスで、利益率が高いものかを説明していきたいと思います。

過払い金返還請求の歴史

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今でこそ、過払い金返還請求は当たり前のように行われていますが、一昔では、ほとんど考えられない事でした。消費者金融会社が利息制限法以上に貸付できる理由は、出資法という別の法律に沿って貸付をしていたからです。


法律改正前の出資法は、上限金利が29.2%(その前は40.004%)でした。しかし、利息制限法は10万円以上100万円未満は上限が18.0%と決まっており、利息制限法と出資法の差11.2%がいわゆる、グレーゾーン金利と言われていたものです。


旧貸金業規制法は、第43条にみなし弁済という規定があり、利用者が利息制限法を上回ってるのを理解しながら、任意で支払った利息に関しては、出資法内であれば有効な利息と認めるとされていました。その為、消費者金融やクレジットカードのキャッシングも含め、すべての業者は、このみなし弁済を根拠に利息制限法以上の金利で貸し付けをしていたのです。


その為、当時は過払い返還訴訟になったとしても、判決は、貸金業者よりのものが多く、過払い返還を認めることは、ほとんど無かったのです。貸金業者側に判決が出ている原因には、取引履歴の開示義務に関しても大きな要因としてありました。


過払い返還訴訟になれば、過去何年間の入出金の履歴を作成する必要がありますが、昔は、貸金業者側に取引履歴の開示義務はなかったために、弁護士・司法書士側で入出金の履歴が作成できないと言う理由が大きかったのです。しかし、このような流れは、平成18年の最高裁判決によって一変します。


いままで貸金業者側だった判決は、最高裁によって、過払い金返還請求を認める判決+貸金業者は取引履歴開示義務を負うと示されたことで、過払い金返還バブルが到来します。


今までは取引履歴に関しては、毎回受取証書(領収証兼計算書)を渡しているので、債務者側(訴訟提起側)が作成しなければならず、当方は貸金業規制法によって、保存期間は3年しかありませんと、突っぱねていたものが通用しなくなったのです。


最高裁判決によって、取引履歴開示拒否は、行政指導の対象となるので、その判決後は、弁護士・司法書士から取引履歴の開示請求があれば、拒むことができず、すべて開示することになったのです。
過払い金返還請求の歴史は、このように最高裁判決によって、変わってしまった経緯があるのです。


過払い金返還請求の流れ

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過払い金返還請求の流れは、知らない人からすると、非常に複雑で難しい印象がありますが、実際は、ものすごく単純で、簡単なのです。


1.弁護士・司法書士が債務整理(過払い返還)の受任通知兼、取引履歴開示請求書を貸金業者へ送る。

2.貸金業者が新規契約から現在までの入出金の履歴を弁護士・司法書士へ郵送又はFAXする。

3.貸金業者からの取引履歴を利息制限法に引き直し、過払い金がいくら発生しているのか計算する。(利息制限法引き直しは、パソコンのソフトによって、すぐに計算ができます。)

4.弁護士・司法書士は、過払い金が発生しているものに関しては、発生から5%の利息を付けて、貸金業者側へ返還の請求をする。

5.貸金業者は請求書に間違いが無いかチェックしたうえで、減額交渉をするか、その言われた金額を弁護士・司法書士の口座へ振込して返還する。(返還する前に和解書を作成する。)

6.過払い返還の金額に相違がある又は、計算方法に争いが有る場合は、交渉決裂となり、弁護士・司法書士側より過払い返還請求訴訟となる。

7.訴訟で和解すれば、その金額を返還(弁護士・司法書士の口座に振込)して終了。


過払い返還の流れはこのようなものです。極端な例を挙げれば、受任通知をFAXで貸金業者に流しさえすれば、あとは電話などの交渉は一切無く、FAXだけで交渉成立する場合も充分にあるのです。どうですか?すごく簡単な作業だと思いませんか?


債務者の取引履歴は貸金業者が開示しなければならないので、ほっといても履歴は開示されます。(遅い場合は監督官庁にクレームが入るので面倒なのです)
履歴さえあれば、ソフトを使って、一瞬で過払いがどれだけあるのかを計算した上で、その金額に年5%の利息を付け、貸金業者側にFAXで請求すればOKなのです。


貸金業者側が何も反論が無ければ、大手ならばすぐにでも和解書締結の依頼がFAXで届き、弁護士側は、和解書を作成し、貸金業者へ郵送して、返送があればそれで和解は締結です。和解書に書いてある日付に貸金業者から一括で過払い金が返還されるのです。


過払い金は少なくて数万、多ければ数百万円〜数千万円の人もいます。それを年率5%の利息を付けた上で、紙切れ1枚のFAXで一括で弁護士・司法書士の口座に返還されるのです。これほど楽で簡単でおいしいビジネスなど、ほとんどありません。


過払い返還を認める最高裁判決後は、弁護士・司法書士は過払い金バブルとなり、大手事務所では依頼者の利益よりも、弁護士・司法書士の利益を優先して、荒稼ぎしているところも多くありました。人員が足らないのに、稼ぐ為だけに過払いの依頼を次々と受け、明らかに捌ききれない依頼を受けている事務所も多くありました。


過払い金は当然、支払した債務者(依頼者)のものであり、弁護士・司法書士はその返還金から成功報酬として何割かを受け取ることになっていますが、この簡単な作業で一括で大金が返ってくる過払いビジネスは、その依頼者をも無視してしまう原因になってしまったのです。


現在の過払い金ビジネスの現状

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バブルと言うのは一過性のものであって、長く続くものではありません。過払いバブルも当然、過払いが底をつけば終わるビジネスなのです。貸金業規制法は平成22年に完全施行となり、貸金業法となりました。そして上限金利も利息制限法と同じになったので、今はもう過払い金が出ることはないのです。しかし、弁護士・司法書士はまだまだ埋もれている過払い金の人を掘り起こそうとしてCMや広告でPRしているのが現状です。


過払い金返還請求とは、返済困難な人や、生活が困難な人に対して、過去に支払って過払い金があるものに関しては、今の負債に充当して債務を圧縮することが本来の目的のはずでした。
しかし、今は生活に困っていない人、すでに借金が無く、返済に困っていない人に対しても過払い金を取り戻そう!と言っていますが、これは本当に意味があることなのでしょうか?


過払い返還請求によって、多くの消費者金融などの貸金業者は倒産・廃業となり、今は銀行傘下の消費者金融しかいない状態にもなっています。この状態は、大手で借りられない人は、どこでも借りられないということになってしまい、本当にお金が必要な人に、資金が渡らないことが充分に考えられるのです。このような市場になった一旦は間違いなく、弁護士・司法書士の過払い返還が大きな原因になるのです。


しかも、その過払い金を依頼者に渡さずに、着服しているとは・・・・。依頼者にとってみれば、借金200万円が0円になっただけでも大喜びです。しかし、本当は0円では無くて、100万円の過払いが発生していて、もしかしたら弁護士・司法書士が内緒にしているかも・・・・・。


そんな考えも浮かんでしまいます。もし、本当の事を知りたいのであれば、消費者金融などの返還した貸金業者に直接電話して聞いてみることが最も良い方法です。そして、弁護士・司法書士と和解した和解書のコピーを貰ってください。


和解書には、過払い金いくらを、いつ、どの口座にどのような方法で返還するのかが、当然記載されています。


それを見て、弁護士・司法書士が言っていたことと、違っているのならば、間違いなく騙されている可能性もあるのです。かなり昔に終わった話しても、問題ありません。消費者金融などは和解書は10年は必ず保存しているはずです。気になる人は、和解書チェックから始めてみるのがいいでしょう。長文失礼しました。


※この記事はあくまで管理人の個人的な見解で書いたものです。必ずしもすべての弁護士・司法書士がそうでは無く、ごく一部の代理人が着服と疑われても仕方ない状況だったと言うことです。
しかしながら、弁護士・司法書士はあくまで依頼者の代理人です。自分自身でも進行状況や返還の金額や時期などは当然にチェックすることが最も重要なことです。代理人を信頼して任せっきりになるのはやめましょう。







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はじめまして(・∀・) 現役消費者金融マンです。国家資格の貸金業務取扱主任者持っています。 消費者金融の審査基準・借りれる金融会社紹介・債務整理中でも融資可能な会社など消費者金融の裏側までリアルに書いていきます。弁護士・司法書士との過払い返還交渉や任意整理交渉についての現状などもお知らせします。 問合せ先はvipchokotarou@yahoo.co.jp迄お願いします。
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