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2020年07月11日

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第90話

ハンガリー国立バレエ団 エリカとチッラ.jpg

おはようございます、バレエ教師の半澤です!
平日の朝は11時から、夕方は5時20分から、夜は7時から
レッスンをやっております。
土曜日は朝11時から、夕方は6時からです。
日曜日は朝10時から、昼の12時からです。どうぞ宜しく
お願い致します。

ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP http://hanzanov.com/index.html
(オフィシャル ウエブサイト)

私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
https://fanblogs.jp/hanzawaballet3939/
1表紙.jpg
ルイースと写真.jpg






創業36年、本場博多のもつ鍋・水炊き専門店【博多若杉】


連絡をお待ちしてますね!

2020年12月23日(水)寝屋川市民会館にて
半澤正司オープンバレエスタジオの発表会があります。


Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。

スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。

連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
4人の爺さんたち
第90話
兎に角、この劇場の関係者入口の二重ドアーを
入った瞬間にその劇場内の温度が予想以上に温かく、
寒さが限界にまで達していたショージの身体中の
先端が急激な温度差によって痺れた。だが、人間、
どのような場面に遭遇してもタイミングというのが
非常に大切なものだ。

イレク・ムハメドフ氏が中に入った時に、その
どさくさに紛れて一緒に入ればもしかしたら門番は
気が付かないかも…と、甘い考えで一緒に門を入り、
イレク・ムハメドフ氏の挨拶も終わらない内に
ショージは爺さんたちからの死角になる、ムハメ
ドフ氏の斜め背後を歩いて顔を少しだけ下に俯き
ロシア語で挨拶をしたのだ。

そのまま止まらずに廊下を歩く事、7歩…「お、
やった…やったね〜!」と、その瞬間、背後から
ガバーっと羽交い締めにされてしまったのだ。
「うわ〜っ!」と驚き、後ろを見ると、門番の
爺さんの4人の内の一人が得意そうに「クトエタ〜ッ!
クトエタッ〜!?」(誰だこいつは!誰だ
こいつは〜っ!?)と爺ぃ特有の甲高い声で
叫んだ。ショージはその手を振りほどきたかったが、
とんでもない強い力で放そうとしない。

ショージは「よっしゃ〜っ!爺さん、偉いっ!
よくやったぞ!君はとうとう門番という大事な
仕事をやってのけたのだ!部外者の侵入を阻止
するのが君の役目だ!それが任務であり、使命
なのだっ!そして君は自分にもその侵入者を
捕まえる事の出来る力がある…と言う事をとうとう
立証したのだ…やれば出来る…この歳になっても
そう捨てたものじゃないさ…と今なら豪語しても
良いのだ!僕と言う部外者を捕まえた君に今
贈りたい言葉は、おめでとう…爺さん、
おめでとうっ!」などとは口が裂けても言わない。

ショージの口から出た言葉は「ちっきしょ〜!
惜しかった〜っ、後もうちょっとだったのにな〜!
爺ぃめっ!」

ショージはその4人の門番に囲まれてドアーの
外まで連れ出された。背後からも横からも羽交い
締めのままで爺ぃたちはドアーをギ〜と開くと
「そーらよっ!」ポーンとまるで罠で捕まえた
ドブネズミのように劇場から外に放り出されて
しまった。「げ〜っ!さ、寒過ぎ〜っ!こんな
温かな場所を体感しちゃったその後で、又、
地獄の寒さに戻らなきゃなんないのか!?」
しかし人間とは考える動物。ショージの脳が
フル回転し始めた。

門番の怒り炸裂!

まだ5秒も経ってないのに即、また二重ドアーを
開いて中にまるで初めてのように入って行くと
案の定、「こ、この馬鹿、またお前なのかっ!
何しに入って来たのだ!出て行け〜っ!聞こえないのか、
出て行け〜っ!」また4人の内の一人が椅子から
立ち上がりショージを目がけて寄って来たが、
ショージは頓着せずに「あ、違いますよ、ちょっと
聞きたい事があるから入って来たんですよ…」
すると、門番の爺さんは「何?聞きたい事だと…?
何だ、言ってみろ!」と鼻息も荒く、怖そうな形相で
ショージを睨んでいる。「そんなに興奮すると血が
濁りますよ…」とショージは教えてあげようかと
思ったが、そんな爺ぃの人生はどうでもいいか…
と捨ておいて、「あーあのね、今、何時かな…って
思ってさ!」

するとショージを睨んでいた爺さんの顔が見る見る
真っ赤な鬼のような形相に変わったのだ。爺さんは
震えながら「そ、そんな事知った事か…!この野郎、
出て行かないと…」拳まで上げている。

ショージを見つめワナワナと爺さんは震えていたが、
次々に楽器を抱えたオーケストラの奏者や、ダンサーたち、
また劇場関係者が入口の中に入って来た。そして
ようやく正気を取り戻したのか、それとも時間だけ
なら…と思ったのか、「お前の顔の前に時計がある
だろ…見たらさっさと出て行け…」

ショージは「あっそう…もうこんな時間なのか…
じゃ、行こうかな…今日はバレエの公演は無いの
かい?」すると違う爺さんが、「そんな事は正面
玄関で自分で調べろっ!早く去れ〜っ!」
ショージはニヤニヤと笑いながら、「チャオ〜」
と偉い剣幕の爺さん4人にちゃんとイタリア式の
挨拶をした。が、爺さんたち4人はこっちを
見ようとはしない。ショージは「チェッ!」と
舌打ちしながら、言われた通りに正面玄関に
廻り人でごった返しているチケット売り場で
今日の催し物を確認した
(つづく)
半澤正司写真.JPG
プロフィール写真.JPG



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